花粉症の薬と他の薬との飲み合わせ|注意すべき飲み合わせを解説
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薬剤師監修日:
花粉症に使用される薬の中で多く使用されるのが、抗ヒスタミン薬とよばれる薬です。 抗ヒスタミン薬を服用するときは、他の薬との飲み合わせに注意しましょう。効果が強くなりすぎてしまったり、副作用が強くですぎてしまったりするおそれがあります。 この記事では、抗ヒスタミン薬とロキソニン、抗ヒスタミン薬と風邪薬など、抗ヒスタミン薬と他の薬の飲み合わせについて紹介します。

花粉症の薬と他の薬との飲み合わせに注意
花粉症に使用される薬の中で多く使用されるのが、抗ヒスタミン薬とよばれる薬です。
抗ヒスタミン薬を服用するときは、他の薬との飲み合わせに注意しましょう。効果が強くなりすぎてしまったり、副作用が強くですぎてしまったりするおそれがあります。
病院で処方される抗ヒスタミン薬にはアレグラ(フェキソフェナジン)やアレジオン(エピナスチン)、クラリチン(ロラタジン)、エバステル(エバスチン)などさまざまな種類の薬があります。
処方薬(成分名) | 主な市販薬 |
---|---|
アレグラ(フェキソフェナジン塩酸塩) | ・アレグラFX ・ケアビエン など |
アレジオン(エピナスチン塩酸塩) | ・アレジオン20 など |
クラリチン(ロラタジン) | ・クラリチンEX など |
エバステル(エバスチン) | なし |
アレグラ(フェキソフェナジン塩酸塩)と他の薬の飲み合わせ
フェキソフェナジン塩酸塩が配合された抗ヒスタミン薬には、アレグラFXやケアビエンなどの市販薬と、アレグラ錠などの処方薬があります。
アレグラFX 14錠 医療用アレグラと同成分配合 花粉症に (第2類医薬品)【第二類医薬品】

【第2類医薬品】ケアビエン 120錠入り 60日分【第二類医薬品】
アレグラFXジュニア16錠【第二類医薬品】

アレグラを服用中にしてはいけない飲み合わせ
ここでは、市販薬であるアレグラFXやケアビエン、アレグラFXジュニア、処方薬であるアレグラ錠を服用中にしていはいけない飲み合わせについて紹介します。
市販薬のアレグラFXやケアビエン、アレグラFXジュニアを服用中に併用してはいけない薬は、以下のとおりです。
・他のアレルギー用薬(皮ふ疾患用薬、鼻炎用内服薬含む) ・抗ヒスタミン薬を含む内服薬等(風邪薬、鎮咳去痰薬、乗り物酔い薬、催眠鎮静薬等) ・制酸剤(水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤) ・エリスロマイシン(抗生物質) |
処方薬のアレグラ錠を服用中に併用してはいけない薬はありませんが、併用に注意すべき薬はあります。アレグラ錠を服用中に併用を注意すべき薬は、以下のとおりです。
・エリスロマイシン(抗生物質) ・制酸剤(水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤) |
アレグラとロキソニンなどの痛み止めの飲み合わせについて
アレグラFXなどのフェキソフェナジン塩酸塩が配合された抗ヒスタミン薬と、ロキソニンなどの痛み止めの飲み合わせは基本的に問題ありません。
ただし、バファリンルナiなど、制酸剤(水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム)が配合された痛み止めとの併用は避けてください。
水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムは、アレグラFXなどフェキソフェナジン塩酸塩が配合された抗ヒスタミン薬の効果を弱くしてしまうおそれがあります。
アレグラと風邪薬との飲み合わせについて
アレグラFXなどのフェキソフェナジン塩酸塩が配合された抗ヒスタミン薬と、抗ヒスタミン成分が配合された風邪薬との併用は避けてください。副作用がでやすくなるおそれがあります。
なお、アレグラFXなどのフェキソフェナジン塩酸塩が配合された抗ヒスタミン薬と葛根湯との飲み合わせは問題ありません。
アレグラとピルとの飲み合わせについて
アレグラFXなどのフェキソフェナジン塩酸塩が配合された抗ヒスタミン薬と、ピルの飲み合わせは問題ありません。
アレジオン(エピナスチン塩酸塩)と他の薬の飲み合わせ
エピナスチン塩酸塩が配合された抗ヒスタミン薬にはアレジオン20などの市販薬と、アレジオン錠などの処方薬があります。
アレジオン20 6錠 医療用とアレジオンと同成分配合 (第2類医薬品)【第二類医薬品】

アレジンを服用中にしてはいけない飲み合わせ
ここでは、市販薬であるアレジオン20と、処方薬であるアレジオン錠を服用中にしていはいけない飲み合わせについて紹介します。
市販薬のアレジオン20を服用中に併用してはいけない薬は、以下のとおりです。
・他のアレルギー用薬(皮膚疾患用薬、鼻炎用内服薬含む) ・抗ヒスタミン薬を含む内服薬等(風邪薬、鎮咳去痰薬、乗物酔い薬、催眠鎮静薬等) |
処方薬のアレジオン錠を服用中に併用してはいけない薬はありません。
アレジオンとロキソニンなどの痛み止めの飲み合わせについて
アレジオン20などのエピナスチン塩酸塩が配合された抗ヒスタミン薬と、ロキソニンなどの痛み止めの飲み合わせは問題ありません。
アレジオンと風邪薬との飲み合わせについて
アレジオン20などのエピナスチン塩酸塩が配合された抗ヒスタミン薬と、抗ヒスタミン成分が配合された風邪薬の併用は避けてください。副作用がでやすくなるおそれがあります。
なお、アレジオン20などのエピナスチン塩酸塩が配合された抗ヒスタミン薬と葛根湯との飲み合わせは問題ありません。
アレジオンとピルとの飲み合わせについて
アレジオン20などのエピナスチン塩酸塩が配合された抗ヒスタミン薬と、ピルの飲み合わせは問題ありません。
クラリチン(ロラタジン)と他の薬の飲み合わせ
ロラタジンが配合された抗ヒスタミン薬にはクラリチンEXなどの市販薬と、クラリチン錠などの処方薬があります。
クラリチンEX 7錠【第二類医薬品】

クラリチンを服用中にしてはいけない飲み合わせ
ここでは、市販薬であるクラリチンEXと、処方薬であるクラリチン錠を服用中にしてはいけない飲み合わせについて紹介します。
市販薬のクラリチンEXを服用中に併用してはいけない薬は、以下のとおりです。
・他のアレルギー用薬(皮膚疾患用薬、鼻炎用内服薬含む) ・抗ヒスタミン薬を含む内服薬等(風邪薬、鎮咳去痰薬、乗物酔い薬、催眠鎮静薬等) ・エリスロマイシン(抗生物質) ・シメチジン(胃酸分泌を抑える) |
処方薬のクラリチン錠を服用中に併用してはいけない薬はありませんが、併用に注意すべき薬はあります。クラリチン錠を服用中に併用を注意すべき薬は、以下のとおりです。
・エリスロマイシン(抗生物質) ・シメチジン(胃酸分泌を抑える) |
クラリチンとロキソニンなどの痛み止めの飲み合わせについて
クラリチンEXなどのロラタジンが配合された抗ヒスタミン薬と、ロキソニンなどの痛み止めの飲み合わせは問題ありません。
クラリチンと風邪薬との飲み合わせについて
クラリチンEXなどのロラタジンが配合された抗ヒスタミン薬と、抗ヒスタミン成分が配合された風邪薬の併用は避けてください。副作用がでやすくなるおそれがあります。
なお、クラリチンEXなどのロラタジンが配合された抗ヒスタミン薬と葛根湯との飲み合わせは問題ありません。
クラリチンとピルとの飲み合わせについて
クラリチンEXなどのロラタジンが配合された抗ヒスタミン薬と、ピルの飲み合わせは問題ありません。
エバステル(エバスチン)と他の薬の飲み合わせ
エバスチンが配合された抗ヒスタミン薬には処方薬であるエバステル錠などがあります。以前は、市販薬としてエバステルALが販売されていましたが2023年10月現在は生産終了しています。
エバステルを服用中にしてはいけない飲み合わせ
処方薬のエバステル錠を服用中に併用してはいけない薬はありませんが、併用に注意すべき薬はあります。エバステル錠を服用中に併用を注意すべき薬は、以下のとおりです。
・エリスロマイシン(抗生物質) ・イトラコナゾール(抗真菌薬) ・リファンピシン(抗結核薬) |
エバステルとロキソニンなどの痛み止めの飲み合わせについて
エバステルなどのエバスチンが配合された抗ヒスタミン薬と、ロキソニンなどの痛み止めの飲み合わせは問題ありません。
エバステルと風邪薬との飲み合わせについて
エバステルなどのエバスチンが配合された抗ヒスタミン薬と、抗ヒスタミン成分が配合された風邪薬の併用は眠気などの副作用がでやすくなるおそれがあります。
ただし、医師に併用を指示された場合は処方どおりに服用してください。
なお、エバステルなどのエバスチンが配合された抗ヒスタミン薬と葛根湯との飲み合わせは問題ありません。
エバステルとピルとの飲み合わせについて
エバステルなどのエバスチンが配合された抗ヒスタミン薬と、ピルの飲み合わせは問題ありません。
その他の花粉症の薬の飲み合わせ
この記事で紹介している抗ヒスタミン薬以外の薬も、飲み合わせには注意が必要です。その他の抗ヒスタミン薬には、セチリジン塩酸塩が配合されたストナリニZジェルや、ベポタスチンべシル酸塩が配合されたタリオンARなどがあります。市販薬を服用するときは、服用前に添付文書を確認してください。
また、病院で処方された薬を服用中の場合は、抗ヒスタミン薬を服用する前に、医師に相談してください。
花粉によるアレルギー症状に効く市販薬の選び方
花粉によるアレルギー症状に効く市販薬を選ぶときは、ご自身の症状にあわせて選びましょう。
花粉によるアレルギー症状に効く市販薬には、アレルギー用目薬や、アレルギー用鼻炎薬、点鼻薬(季節性アレルギー専用)があります。
以下の記事では、花粉による様々な症状に効く市販薬を種類ごとに紹介しています。
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