背中の左側に痛みが起こる原因は?考えられる病気も紹介

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背中の痛みから考えられる疾患を場所ごとに詳しく解説します。背中の痛みは、病気のサインのこともあります。早めに病院を受診した方が良いケースも合わせてお教えします。

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監修薬剤師 :ミナカラ薬局 薬剤師 夏原 果穂
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なんだか背中が痛い……背中に感じる痛みはチクチクとした痛みやズキズキとした鈍痛など、症状も人それぞれです。

背中の痛みは姿勢などの生活習慣が原因となることがほとんどです。

ただし、中には重大な疾患のサインとして背中の痛みがでている危険性もあります。

痛みとともにほかの症状が現れた場合は、特に注意が必要です。

すぐに病院を受診した方が良い症状

突然背中の左側に痛みが起こった場合は、狭心症や心筋梗塞、また大動脈解離などの大きな病気のおそれもあります。

自分で判別がつかない強い痛みの場合は、医療機関を受診しましょう。

背中の左右にかかわらず、次のような症状のある場合は、早急に病院を受診してください。

・重苦しい痛み、鋭い痛みを感じる
・痛む場所が移動する
・胸の痛みがある
・急な痛みで、痛みが強くなっている
・排尿痛がある

また痛み以外に次のような症状をともなう場合も、すぐに医師の診断を受けてください。

・息切れ、息苦しさ
・冷や汗
・血尿
・吐き気や嘔吐、発熱
・背部、首、顎、上腹部、片側の肩または腕の痛み
・ふらつきや失神
・速い心拍や不規則な心拍の自覚

背中の左側の痛みの原因の多くは筋肉の疲労

背中の痛みの原因の多くは、背中の筋肉の疲労によるものです。

軽度の痛みが慢性的に続く、あるいはときどき痛みが起こるといった場合は、筋肉の疲労が原因である危険性が高くなっています。

背中の痛みの代表 「肩こり」

頭と腕を支える肩の負担は大きく、筋肉が極度に疲労したり緊張状態に陥いると肩こりが起こります。

肩こりの主な症状は肩から首筋にかけての張りや痛みですが、悪化すると背中の筋肉にまで痛みが及ぶことがあります。

脚を組む癖があったり、立つときに体の片方に重心を置く癖がある人は、背中の真ん中だけでなく、重心をかけている側にも痛みが現れやすくなります。

また、長時間同じ姿勢をとり続けることで無意識に肩の負担を増やしている場合も、負荷がかかってしまった側の背中に痛みが起こります。

日頃の姿勢が引き金となり、体に歪みが生じていることが痛みの原因のため、デスクワークや立ち仕事などで片側に重心を置く姿勢が癖になっていないかチェックしてみましょう。

背中の左側の痛みで考えられる運動器系の疾患

骨・関節・筋肉などの運動器系の疾患は、ときに神経を圧迫して背中の痛みを引き起こすことがあります。

背中の痛みを引き起こす代表的な疾患には、次のようなものがあります。

椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアは背骨のパーツ(椎骨)をつなぐ椎間板の組織の一部が飛び出す病気で、神経を圧迫することで痛みやしびれの症状がでます。

腰部脊柱管狭窄症

60歳以上の人に多くみられる腰部脊柱管狭窄症は、脊椎にある脊柱管が狭くなり、神経が圧迫されることで痛みが生じます。

主な症状は、お尻から足にかけてしびれですが、腰から下に痛みがでることもあります。

神経の根元が圧迫される「神経根型」と呼ばれるタイプだと、お尻から足の左右どちらかに痛みが起こりやすくなっています。

左側の肩周辺〜腕・肩甲骨の下側の痛みから考えられる疾患

背中の痛みでも左側の肩周辺~腕にかけてや、肩甲骨の下側に痛みがある場合

「狭心症」「心筋梗塞」など心臓の疾患が原因である危険性もあります。

狭心症

狭心症は、動脈硬化が主な原因となって血流に障害が起こり、心臓に必要な酸素や栄養が送られなくなる病気です。

主な症状:左側の胸部を圧迫されるような痛みが主ですが、顎から腕などに広範囲に痛みが生じることもあります。通常、狭心症の痛みは長くても15〜20分程度でおさまります。

他に、息苦しさや、胃の痛み、吐き気を伴うことがあります。

原因:加齢によって起こるほか、喫煙や運動不足、ストレス、肥満、高血圧なども原因となるので注意が必要です。

心筋梗塞

心筋梗塞は、心臓の筋肉に酸素や栄養を送る動脈(冠状動脈)が完全に詰まってしまい、心臓の筋肉の活動性を奪ってしまう病気です。

主な症状:胸前部に激痛を感じ、痛みは20分から数時間続くこともあります。

このほか左側の上腕部分や左肩、そして背中の左側にも痛みが生じるのが特徴です。男性の場合は冷や汗、女性の場合は吐き気や息苦しさを伴うことが多いです。

心筋梗塞は、前兆として声のかすれや咳が起こりやすいです。

原因:狭心症と同じく加齢や喫煙、運動不足、ストレス、肥満、高血圧などが主な原因となっています。

十二指腸潰瘍

十二指腸には胃が消化した食べ物を腸まで運ぶ働きがあります。粘膜が傷付けられたり、組織が失われると十二指腸潰瘍になってしまいます。

主な症状:十二指腸潰瘍による背中の痛みは右側の上腹部~肩にかけて起こりやすく、鈍痛が特徴です。症状が悪化すると激痛が走ったり、圧迫感もみられます。

原因:ストレスや薬による炎症などが原因となるほか、ピロリ菌感染なども引き金となります。

大動脈解離

大動脈の内側にある壁に裂け目ができてしまう病気です。

主な症状:突発的な血管のかい離とともに胸部から肩、背中にかけて急激な激痛を生じます。

血管が破裂してしまった場合には、ショックによる失神を起こすこともあります。

原因:高血圧や糖尿病などの基礎疾患や喫煙、ストレスなどが主な発症の原因となります。

左側の背中中央部の痛みから考えられる疾患

背中の痛みが、左側から真ん中の部分にまで及ぶ場合、膵臓(すいぞう)の病気も考えられます。

急性胃炎

胃粘膜の炎症が限定的に起こる病気です。

主な症状:突発的に症状が現れるのが特徴で、背中の左側~中央部にかけての痛みや、胃痛、胸やけ、吐き気といった症状がみられます。

原因:肉体的・精神的ストレスなどが主な原因となります。

慢性胃炎

胃粘膜の炎症が長期的に続く病気です。

主な症状:急性胃炎ほど症状がはっきりと現れないケースが多いですが、背中の左側~中央部にかけての痛み、食欲不振、胃もたれといった症状がみられます。

原因:アルコールや喫煙、ストレスのほかにピロリ菌の感染もあげられます。

胃潰瘍

胃潰瘍は、胃酸の過剰な分泌により胃粘膜や組織を損傷して潰瘍を作ってしまう状態のことです。

主な症状:背中の左側に痛みが起こるほか、症状が重くなると、血便や吐血などもみられます。

原因:胃液の分泌を盛んにしてしまうストレスや暴飲暴食などが原因となるほか、ピロリ菌感染も胃潰瘍の引き金となります。

急性すい炎

胃の裏側にある「膵臓」に激しい痛みが生じる病気です。

主な症状:背中の痛みは左側だけだけでなく真ん中までおよび、腹部にも激痛が走ります。あまりの痛さから前かがみの姿勢をとる傾向があります。

痛みの他に、37~38℃の発熱や吐き気・嘔吐といった症状が現れるのが特徴です。

症状が悪化すると、呼吸困難やショック状態などに陥ることもあるため、一刻も早い対処が求められます。

原因:男性の場合はアルコール、女性の場合は胆石が主な原因となります。また突発的に起こることもあります。

慢性すい炎

慢性すい炎は持続的に膵臓の炎症が生じる病気です。

主な症状:背中の痛みは慢性的に起こり、激痛や鈍痛など感じ方には個人差があります。

このほか下痢や体重減少といった症状もみられます。慢性すい炎によって失われた膵臓の機能は、取り戻すことができないので早めの対処が必要です。

原因:アルコールが主な原因として挙げられますが、遺伝や突発的に起こることもあります。

すい臓がん

初期症状はほとんどみられないにも関わらず、進行や転移が早いことで知られるがんです。

主な症状:背中の左側~真ん中にかけての痛みが、重要な病気のサインとなります。

痛みの他に、下痢や胃あたりの腹痛、体重減少、吐き気、黄疸といった症状もみられます。

症状が進行すると背中の痛みは腰のあたりまで広がる傾向にあります。

右側の背中中央部の痛みで考えられる疾患

背中の痛みが、右側から真ん中の部分にまで及ぶ場合、肝臓胆のうの病気も考えられます。

肝炎

肝炎とは肝細胞に炎症が起こり、やがて壊されてしまう病気のことです。

主な症状:背中の右側に痛みが起こるほか、倦怠感、発熱といった風邪のような症状がみられます。

原因:ウイルスの感染やアルコールの過剰摂取などがあります。

肝臓がん

肝臓がんは肝臓にできる悪性腫瘍です。

主な症状:背中の右側に痛みが起こるほか、右上の腹痛、お腹が膨らむ腹水、倦怠感、食欲減退、皮膚が黄色くなる黄疸といった症状がみられます。

胆石症

胆石症は、その名の通り胆汁が石のように固まってしまう病気です。50代の女性に多くみられます。

主な症状:みぞおち辺りから、背中の右側にかけて痛みが起こるほか、肩にも痛みが広がることがあります。また、吐き気や嘔吐、39度以上の高熱といった症状が現れることがあります。

原因:脂質異常症や食生活の乱れ、肥満、急激なダイエットなどによって起こることがあります。

胆のう炎

胆のう炎は、胆のうに炎症が起こる病気です。

主な症状:背中の右側に起こる痛みは鈍痛であることが多く、右上腹部にまで痛みが及ぶことがあります。

ほかには39度を越える高熱や吐き気・嘔吐といった症状が現れることがあります。

原因:胆のうの捻転、周辺臓器の炎症、寄生虫のなどによって起こることがあります。

腰回りの痛みで考えられる疾患

腰周りに痛みを感じる場合は、「腎孟腎炎」「尿管結石」など腎臓尿管の病気の危険性があります。

腎孟腎炎

腎孟腎炎は腎臓が細菌感染によって炎症を起こしている状態です。

主な症状:腎臓は左右両側に一つずつありますが、片方だけに炎症が起こり、痛みを生じることがあります。

歩くと背中に響くような痛みがあることが多く、背中の痛みのほかには、頻尿、残尿感、高熱、腰痛といった症状もみられます。

尿管結石

中年以降の男性に起こりやすい尿の通り道である尿管に結石ができる病気です。

主な症状:尿路に結石ができると左右どちらかの腰周りあたりの背中に激しい痛みが生じます。

さらに症状が進行すると、脇腹や下腹部にまで痛みがおよび、吐き気や血尿といった症状をともなうこともあります。

おわりに

背中の場所別に考えられる痛みの原因が異なります。

背中の痛みのほかにみられる症状もあわせてチェックしましょう。

左右どちらに限らず、強い痛みや、発熱・吐き気、冷や汗などの症状がともなう場合は、我慢せず早めに受診しましょう。

監修薬剤師

ミナカラ薬局薬剤師夏原 果穂

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