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子宮収縮抑制薬のウテメリンとはどんな薬?

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薬剤師監修日:

子宮収縮抑制薬「ウテメリン」について詳しく説明します。

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監修薬剤師 :ミナカラ薬局 薬剤師 小寺 瑶
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ウテメリンとは?

ウテメリンは、リトドリン塩酸塩を有効成分とする子宮収縮抑制薬です。

ウテメリンは切迫早産や切迫流産と診断された場合に処方される薬です。
切迫早産は早産となる危険性が高い状態を指します。具体的には、子宮収縮(
お腹のはりや痛み)が頻繁に起こり、子宮の出口が開いて赤ちゃんが出てきそうになっている状態のことです。破水が先に起きたり、同時に起きたりすることもあります。
また、切迫流産は胎児が子宮内に残っており、流産の一歩手前である状態のことです。

ウテメリンは子宮の収縮を抑えることで、切迫早産や切迫流産が進行することを抑えます。

ウテメリンはいつ使える?

ウテメリンは一般的に、妊娠17週以降の人が医師の指示のもとで使います。

ウテメリンには、錠剤「ウテメリン錠」と注射薬「ウテメリン注」の2種類があります。
錠剤では
通常、1回1錠(リトドリン塩酸塩として5mg)を1日3回食後に飲みます。なお、症状により医師が用量を増減することがあります。

ウテメリンの副作用

ウテメリンは、動悸、頻脈などの症状が出ることがあります。
症状がひどい場合やおさまらない場合、ウテメリンを服用していていつもと違う症状があれば医師や薬剤師に相談してください。

重大な副作用

ウテメリン錠剤の重大な副作用として頻度はまれではありますが、横紋筋融解症、汎血球減少、血清カリウム値の低下、高血糖、糖尿病性ケトアシドーシス、新生児腸閉塞があらわれることがあります。

ウテメリン注射剤では、上記の錠剤での副作用に加えて、肺水腫、心不全、無顆粒球症、白血球減少、血小板減少、ショック、不整脈、肝機能障害、黄疸、中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、胸水、母体の腸閉塞、胎児及び新生児における心不全、新生児心室中隔壁の肥大、新生児低血糖、新生児高カリウム血症があらわれたとの報告があります。

服用中に気になる症状が出た場合は、医師に相談しましょう。

ウテメリンを使用できない人

下記に当てはまる人は、ウテメリンを使用できません。

1.強度の子宮出血,子かん,前期破水例のうち子宮内感染を合併する症例,常位胎盤早期はく離,子宮内胎児死亡,その他妊娠の継続が危険と判断される患者[妊娠継続が危険と判断される。]

2.重篤な甲状腺機能亢進症の患者[症状が増悪するおそれがある。]

3.重篤な高血圧症の患者[過度の昇圧が起こるおそれがある。]

4.重篤な心疾患の患者[心拍数増加等により症状が増悪するおそれがある。]

5.重篤な糖尿病の患者[過度の血糖上昇が起こるおそれがある。また,糖尿病性ケトアシドーシスがあらわれることもある。]

6.重篤な肺高血圧症の患者[肺水腫が起こるおそれがある。]

7.妊娠16週未満の妊婦

8.本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者

ウテメリン錠5mg 添付文書

ウテメリンの使用上の注意

切迫流産や切迫早産の治療中は、安静にすることが最も大事なので、なるべく横になって休みましょう。

服用を忘れたときには、気がついた時に、1回分を飲んでください。ただし、次の飲む時間が近い場合は1回とばして、次の時間に1回分飲んでください。決して2回分を一度に飲まないでください。

他に薬を飲んでいる人は、医師に伝えましょう。

ウテメリンの治療はいつまで続ける?

内服薬のウテメリン錠による治療は、胎児の状態が出産に問題ない体重か、早産(妊娠36週6日以前)にならないか、母体が今出産できる状態かなど、医師の総合的な判断により継続や中止をします。気になる場合には、医師に相談してみましょう。

ウテメリンのジェネリック

ウテメリン錠には、同じ成分のジェネリック医薬品が「リトドリン塩酸塩錠」としていくつかの製薬会社から販売されています。ジェネリック医薬品の処方を希望する方は医師や薬剤師に相談してみましょう。

 

監修薬剤師

ミナカラ薬局薬剤師小寺 瑶

(経歴)
  • 福岡大学薬学部薬学科卒業
  • 福岡大学大学院薬学研究科薬学専攻修士課程修了
  • 株式会社大賀薬局
  • 株式会社ミナカラ / ミナカラ薬局
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