ピコスルファートとは?
ピコスルファートは薬の成分の名前で、正式にはピコスルファートナトリウム水和物といいます。
下剤であるラキソベロンのジェネリック医薬品の製品名にもなっており、ピコスルファートナトリウム錠やピコスルファートナトリウム内用液、ピコスルファートナトリウム顆粒などの薬が複数の製薬会社から販売されていてます。
腸管を刺激する刺激性の下剤に分類されます。
ピコスルファートの効果
ピコスルファートは、便秘症の治療に使用します。また、手術後やバリウム使用後の排便補助にも用いられます。
ピコスルファートは、胃や小腸ではほとんど作用せず、大腸内ではじめて腸管内の作用で活性化されます。活性化されることにより大腸の粘膜が刺激され、腸の動きを促進し排便を促します。
ピコスルファートの副作用
ピコスルファートの主な副作用として、腹痛、腹鳴(お腹がグルグル鳴ること)、腹部膨満感、吐き気・嘔吐などの消化器症状があります。
上記の症状が現れた場合や、他にもいつもと違う症状が現れた場合には、医師や薬剤師に相談してください。
ピコスルファートの飲み方
ピコスルファートは、1日1回使用する薬です。
ピコスルファートナトリウム内用液は、水に溶かして飲む薬です。適量の水などを入れた容器に1滴ずつ垂らして使用します。
薬の使用量は使用目的・症状・年齢により異なりますので、医師の指示にしたがってください。
ピコスルファートの作用時間と使用時間
ピコスルファートの効果が現れるまでには、7〜12時間かかります。
そのため便秘症の治療では寝る前に薬を使用します。
ピコスルファートは妊娠中でも使える?
妊婦または妊娠している可能性のある方には、医師の判断により、必要とする場合はピコスルファートが処方されることがあります。
使用の際は医師の指示にしたがい、自己判断で服用することはやめましょう。
市販薬に関しては、購入・使用の前に薬剤師や登録販売者に相談してください。
ピコスルファートの市販薬
ピコスルファートが配合された市販薬には次のようなものがあります。
なお、内用液の市販薬はありません。
ビューラック・ソフト | ピコラックス | |
ピコスルファートの分量(1日量中) | 7.5mg | 7.5mg |
使用可能な年齢 | 15歳以上 | 15歳以上 |
ビューラック・ソフト 50錠【第二類医薬品】
ピコラックス 100錠【第二類医薬品】
おわりに
ピコスルファートは穏やかな作用のある下剤です。大腸刺激性下剤の中では耐性が生まれにくいですが、下剤はあくまで自然な便通を助ける手段として使用しましょう。