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モアリップNの自主回収について ※6/3追記
2022年6月、株式会社資生堂より「モアリップN」の自主回収に関するお知らせが発表されました。
詳細につきましては、下記リンクよりご確認をお願い致します。
外部リンク:資生堂|「モアリップN」(第3類医薬品)の自主回収に関する お詫びとお知らせ
モアリップとは
モアリップとは唇のひびわれやただれ、口唇炎などに効果のあるチューブタイプのリップクリームです。子どもから大人まで使用することができます。
リップクリームですが、第3類医薬品として販売されています。
モアリップの効果
モアリップの効能効果は、唇のひびわれ、唇のただれ、口唇炎、口角炎を改善することです。
口唇炎とは、ひどく乾燥したり何かにかぶれたりすることで炎症を起こし、赤く腫れてかゆみや痛み、ただれなどを起こすものをいいます。
また、口角炎は加齢やビタミンB2、などの栄養不足、黄色ブドウ球菌の感染などにより、口角がただれて切れてしまう症状が起こります。
唇は角質層が薄いため水分を溜めこみにくく、汗腺や皮脂腺もないため皮膚のバリア機能が弱く荒れやすいです。モアリップは唇を保護しながら修復してくれるリップクリームで、のびがよく、使用感もなめらかなことが特徴です。
モアリップの効果的な使い方
モアリップは1日数回くちびるを清潔にした状態で塗布するようにしてください。
リップを使用する時は横向きに動かして塗りがちですが、唇のシワに合わせて縦に塗るのがお勧めです。
冬場でリップが固くなっていて塗りにくい時には、手で温めてから使うようにしましょう。
ヘルペスに効果はある?
口唇ヘルペスは口唇炎の症状と似ていることから間違われがちです。
口唇ヘルペスの発症はウイルスの感染によるものであり、口唇炎などの発症原因とは異なるものです。口唇ヘルペスはウイルスをおさえる薬を使用しなければ治療に効果はありません。
自己判断で口唇ヘルペスに口唇炎用の治療薬を使用すると、症状がさらに悪化してしまったり、治療が長引く可能性があります。口唇炎と口唇ヘルペスの見分けがつかない時は、早期に受診するようにしましょう。
モアリップの成分
モアリップに含まれている有効成分と成分の主な効果は以下の通りです。(1g中)
アラントイン(5mg) |
ひび割れや荒れた唇の修復を促す |
グリチルレチン酸(3mg) |
唇の炎症を抑える |
トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE) (2mg) |
皮膚の血行促進により新陳代謝を促す |
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6) (1mg) |
皮膚の健康を維持する |
パンテノール(5mg) |
皮膚の健康を維持する |
また、モアリップにはl-メントールを含んでいるため、スーッとした使用感です。
モアリップにステロイドは含まれている?
モアリップにステロイド成分は含まれていません。
モアリップの副作用
皮膚に発疹、発赤、かゆみなどが現れた場合はすぐに使用を中止しましょう。
また、5~6日間使用しても症状がよくならない場合や、使用して症状が悪化した場合は使用を中止してください。
モアリップを使用できない人はいる?
モアリップは子どもから大人まで広く使用することができます。
ただし、添付文書には年齢制限は記載されておりませんが、自分で症状や使用感を訴えられるようになってから使用しましょう。
傷があってグジュグジュしていたり、唇がただれてしまっている場合には刺激を感じてしまったり、症状を悪化させてしまうおそれがあるため、使用できません。
モアリップは毎日使える?
モアリップは医薬品のため、常用することはおすすめしません。モアリップは症状が出ているときに使いましょう。
日常使いするものは、化粧品類のリップクリームまたは医薬部外品の薬用リップクリームなどがいいでしょう。
モアリップの値段と種類
モアリップにはモアリップN、モアリップA、モアリップWなどの種類がいくつかありますが、成分や効果、使い方などは全て同じものです。
モアリップN【第三類医薬品】

モアリップは第三類医薬品のため、症状が出ている場合の対処法としてすぐに使えるリップクリームです。
リップクリームの選び方
薬局などで買えるリップクリームには多くの種類がありますが、大きく分けて医薬品・医薬部外品(薬用)・化粧品の3つの分類に分けられます。ご自身の唇の状態や用途に応じてリップクリームの選び方も異なります。
リップクリームの詳しい選び方について以下の記事をご覧ください。
ミナカラ薬局の薬剤師に相談する
薬や症状について心配や不安がある方は、ミナカラ薬局の薬剤師相談をご利用ください。ミナカラ薬局では薬剤師にLINEで相談することができ、それぞれのお悩みにお応えします。
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