口内炎に効く市販薬8選|おすすめの選び方!子供が使える薬も紹介
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薬剤師監修日:
口内炎の種類ごとに市販薬が使えるかどうかを解説。口内炎に効く市販薬のおすすめの選び方と適切な成分を詳しく解説するとともに、口内炎に効く市販薬を8つピックアップして紹介します。塗り薬・貼り薬・スプレー・飲み薬の4つの剤形ごとに紹介。また、子供が使える薬も紹介。剤形ごとの口内炎の薬の使い方もイラスト付きで解説します。

口内炎の種類|市販薬が使える口内炎
代表的な口内炎は大きく分けて次の4種類に大別されます。
- アフタ性口内炎(潰瘍性口内炎)
- カタル性口内炎(外傷性口内炎)
- ヘルペス性口内炎
- カンジダ性口内炎
上記の中でも、アフタ性口内炎(潰瘍性口内炎)とカタル性口内炎(外傷性口内炎)には市販薬を使用することができます。
アフタ性口内炎(潰瘍性口内炎)
アフタ性口内炎は円形または楕円形の、赤く縁取られた白っぽい潰瘍ができる口内炎です。最も一般的な口内炎の症状です。
免疫力の低下や疲労、栄養不足、睡眠不足、ストレスなどが原因で発症します。
カタル性口内炎(外傷性口内炎)
カタル性口内炎は、歯で頰を噛むなどの物理的な刺激や、やけどなど刺激によって起こる口内炎です。
口の粘膜が赤く腫れたり、水ぶくれができたりするのが特徴です。アフタ性口内炎とは異なり、境界ははっきりしません。
ヘルペス性口内炎
ヘルペス性口内炎は、単純ヘルペスウイルスの感染によって起こります。
高熱後に、歯茎や舌、唇の裏の粘膜などに多数の小さな水ぶくれができるのが特徴です。
ヘルペス性口内炎は市販薬で治療することができないため、発症の疑いがある場合は病院を受診してください。
カンジダ性口内炎
カンジダ性口内炎は、口の中でカンジダというカビが増殖して、白い苔(こけ)のような斑点ができ、赤くただれるのが特徴の口内炎です。頬の内側や口蓋(口の中の天井部分)にも症状が現れます。
カンジダ性口内炎は市販薬で治療することができないため、発症の疑いがある場合は病院を受診してください。
口内炎の薬の選び方|おすすめの成分は?
口内炎の市販薬は、ざっくり分けて炎症や痛みを緩和させる薬とビタミン不足を改善する薬の2種類に大別できます。
症状をできるだけ早く改善したい場合は、ビタミン剤ではなく炎症をおさえる成分を配合した薬の使用をおすすめします。なお、炎症をおさえる薬とビタミン剤を併用することは可能です。
口内炎の薬の選び方|剤形で選ぶ
基本的に、口内炎を治したい場合は塗り薬か貼り薬を使用することをおすすめします。
その他、痛みがひどくて食事がしにくい場合は貼り薬を、口内炎の患部を直接触りたくなかったり手が届かなかったりする場合はスプレーを使用する、といった選択肢も良いでしょう。
どんなときにどのような剤形の薬を選ぶのが良いかについて、次の表にまとめました。自分の状態に合った薬を選びましょう。
どんなときに | どんな薬 |
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基本的な対処法として | |
傷があって保護したいとき、痛みがひどいとき | ▶︎貼り薬 |
直接触りたくない、あるいは手が届きにくいとき | ▶︎スプレータイプ |
塗り薬を使用したくないとき | ▶︎飲み薬 |
口内炎におすすめの成分は?
口内炎におすすめの成分はステロイドまたはアズレンスルホン酸ナトリウムです。
いずれも抗炎症成分のため、炎症性の疾患である口内炎に効果を発揮します。
口内炎に効く市販薬8選|おすすめの成分配合
口内炎に効く市販薬のうち、おすすめの成分を配合した薬を8つピックアップしました。
塗り薬・貼り薬・スプレー・飲み薬の4つの剤形に分けて紹介します。
塗り薬
口内炎に効く市販薬のうち、塗り薬タイプの薬を紹介します。
トラフル軟膏PROクイック 5g【指定第二類医薬品】

特徴 |
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ステロイドの抗炎症成分トリアムシノロンアセトニドを配合した軟膏タイプの塗り薬です。口内炎の患部に直接作用して、炎症や痛み、腫れを鎮めます。
円形または楕円形の、赤く縁取られた白っぽい潰瘍ができるアフタ性の口内炎に使用できます。
サトウ口内軟膏 8g【第三類医薬品】

特徴 |
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抗炎症成分のアズレンスルホン酸ナトリウム、グリチルレチン酸を配合した軟膏タイプの塗り薬です。殺菌成分セチルピリジニウム塩化物水和物も配合されています。
唾液と接触することで固まる成分を使用しているため、塗ることで口内炎の患部を保護し、食べ物がしみたり、触れて痛むのをやわらげます。
貼る薬
口内炎に効く市販薬のうち、貼り薬(パッチ)タイプの薬を紹介します。
口内炎パッチ大正クイックケア 10枚【指定第二類医薬品】

特徴 |
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|
ステロイドの抗炎症成分トリアムシノロンアセトニドを配合した貼り薬タイプの薬です。
円形または楕円形の、赤く縁取られた白っぽい潰瘍ができるアフタ性の口内炎に使用できます。
貼ると患部にしっかりとくっ付くため、患部を刺激からブロックできます。
口内炎パッチ大正A【第三類医薬品】

特徴 |
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抗炎症成分のグリチルレチン酸とシコンエキスを配合した貼り薬タイプの薬です。
貼ると患部にしっかりとくっ付くため、患部を刺激からブロックすることができます。炎症をおさえるとともに、傷口の治りを早めます。
スプレータイプ
口内炎に効く市販薬のうち、スプレータイプの薬を紹介します。
チョコラBB口内炎リペアショット 30ML(第3類医薬品)【第三類医薬品】

特徴 |
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抗炎症成分のアズレンスルホン酸ナトリウム水和物と、殺菌成分のセチルピリジニウム塩化物水和物を配合したスプレータイプの薬です。
手が汚れにくいキャップ付きのスプレータイプのため、口内炎を直接触りたくなかったり、手が届きづらい場所に口内炎がある場合におすすめです。
飲み薬
口内炎に効く市販薬のうち、飲み薬タイプの薬を紹介します。
トラフル錠 24錠【第三類医薬品】

特徴 |
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抗炎症成分のトラネキサム酸を配合した、飲み薬タイプの薬です。
その他、炎症をおさえるカンゾウ乾燥エキス、皮膚や粘膜の機能を正常に働かせるビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンCを配合。
チョコラBBプラス【第三類医薬品】

特徴 |
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ビタミンB群(ビタミンB1・B2・B6、ニコチン酸アミド、パントテン酸)を配合した飲み薬タイプの薬です。小粒で飲みやすい錠剤です。活性型ビタミンB2が、細胞の新陳代謝を助けて皮膚・ 粘膜の症状を改善します。また、バランスよく配合した5種類の ビタミンB群が、食事からの栄養素を効率よくエネルギーに変えて毎日の疲れをケアします。
子供が使える口内炎に効く市販薬6選
上記で紹介した口内炎の市販薬の中でも、子供が使用できる薬をピックアップしました。
塗り薬|ステロイド配合
トラフル軟膏PROクイック 5g【指定第二類医薬品】

特徴 |
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ステロイドの抗炎症成分トリアムシノロンアセトニドを配合した軟膏タイプの塗り薬です。口内炎の患部に直接作用して、炎症や痛み、腫れを鎮めます。
塗り薬|ノンステロイドの抗炎症成分配合
サトウ口内軟膏 8g【第三類医薬品】

特徴 |
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抗炎症成分のアズレンスルホン酸ナトリウム、グリチルレチン酸を配合した軟膏タイプの塗り薬です。殺菌成分セチルピリジニウム塩化物水和物も配合されています。
唾液と接触することで固まる成分を使用しているため、塗ることで口内炎の患部を保護し、食べ物がしみたり、触れて痛むのをやわらげます。
貼る薬|ステロイド配合
口内炎パッチ大正クイックケア 10枚【指定第二類医薬品】

特徴 |
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ステロイドの抗炎症成分トリアムシノロンアセトニドを配合した貼り薬タイプの薬です。
円形または楕円形の、赤く縁取られた白っぽい潰瘍ができるアフタ性の口内炎に使用できます。
貼ると患部にしっかりとくっ付くため、患部を刺激からブロックすることができます。
貼る薬|ノンステロイドの抗炎症成分配合
口内炎パッチ大正A【第三類医薬品】

特徴 |
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抗炎症成分のグリチルレチン酸とシコンエキスを配合した貼り薬タイプの薬です。
貼ると患部にしっかりとくっ付くため、患部を刺激からブロックすることができます。炎症をおさえるとともに、傷口の治りを早めます。
スプレータイプ|抗炎症成分
チョコラBB口内炎リペアショット 30ML(第3類医薬品)【第三類医薬品】

特徴 |
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抗炎症成分のアズレンスルホン酸ナトリウム水和物と、殺菌成分のセチルピリジニウム塩化物水和物を配合したスプレータイプの薬です。
手が汚れにくいキャップ付きのスプレータイプのため、口内炎を直接触りたくなかったり、手が届きづらい場所に口内炎がある場合におすすめです。
口内炎の薬の使い方
口内炎の薬は使い方にコツが必要な場合もあります。正しい使い方を確認しましょう。
原則としては、それぞれの薬に書かれている用法用量を守って使用してください。
ここでは剤形ごとの薬の使い方を紹介します。
塗り薬の使い方
1.うがい(可能であれば歯磨き)をする
2.患部の水分をガーゼなどでとる
3.清潔な手または綿棒に薬を少量とって、患部を覆うように塗る
塗り薬を使用した後は飲食を控えた方が成分が浸透しやすいため、なるべく食後に使用することをおすすめします。
貼り薬(パッチ)の使い方
1.うがい(可能であれば歯磨き)をする
2.患部の水分をガーゼなどでとる
3.清潔な手でパッチを1枚とり、患部を覆うように貼る
4.指で数秒間おさえ、そっと指を離す
理想は食後に使用することが望ましいですが、痛くて食事ができないなどで口内炎の患部を保護したい場合は、食前に使用するのも良いでしょう。
食前に貼る場合は、しっかりと患部に吸着したのを確認してから飲食を始めてください。
スプレー
1.患部に噴射する
息を吸いながら使用すると薬液が気管支や肺に入ることがあるため、のどの奥に使用する場合には、声を出しながら噴射してください。
こんなときは病院へ
口内炎は市販薬で改善できることもありますが、症状によっては別の病気が原因となっているおそれがあります。
次のいずれかに当てはまる場合は、一度病院を受診することを推奨します。
- 市販薬を使用しても改善がみられない
- 患部がだんだん大きくなっている
- 再発を繰り返す
- 口内炎が同時に多数できる
- 多数の小さな水ぶくれができている
- 口内に全体的にこけ状の斑点ができている
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記事で紹介されている商品一覧
- 指定第二類医薬品トラフル軟膏PROクイック 5g【指定第二類医薬品】
- 第三類医薬品サトウ口内軟膏 8g【第三類医薬品】
- 指定第二類医薬品口内炎パッチ大正クイックケア 10枚【指定第二類医薬品】
- 第三類医薬品口内炎パッチ大正A【第三類医薬品】
- 第三類医薬品チョコラBB口内炎リペアショット 30ML(第3類医薬品)【第三類医薬品】
- 第三類医薬品トラフル錠 24錠【第三類医薬品】
- 第三類医薬品チョコラBBプラス【第三類医薬品】
- 指定第二類医薬品トラフル軟膏PROクイック 5g【指定第二類医薬品】
- 第三類医薬品サトウ口内軟膏 8g【第三類医薬品】
- 指定第二類医薬品口内炎パッチ大正クイックケア 10枚【指定第二類医薬品】
- 第三類医薬品口内炎パッチ大正A【第三類医薬品】
- 第三類医薬品チョコラBB口内炎リペアショット 30ML(第3類医薬品)【第三類医薬品】
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