ナゾネックス点鼻液は市販されている?|花粉による鼻水や鼻づまりなどに効く市販薬を紹介
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薬剤師監修日:
ナゾネックス点鼻液(有効成分:モメタゾンフランカルボン酸エステル水和物)は、医師から処方される医療用医薬品です。ナゾネックス点鼻液の有効成分である、モメタゾンフランカルボン酸エステル水和物が配合された市販薬はありません。ただし、花粉による鼻水や鼻づまりなどに効く、ステロイド系の成分が配合された市販の点鼻薬はあります。この記事では、ナゾネックス点鼻液の代わりに使える市販薬について解説しています。

ナゾネックス点鼻薬は市販されている?
ナゾネックス点鼻薬(正式名称:ナゾネックス点鼻液50μg56噴霧用/ナゾネックス点鼻液50μg112噴霧用)は、医師から処方される医療用医薬品です。
ナゾネックス点鼻薬の有効成分である『モメタゾンフランカルボン酸エステル水和物』が配合された市販薬はありません。
ただし、花粉による鼻水や鼻づまりなどに効く、ステロイド系の成分が配合された市販の点鼻薬はあります。
ナゾネックス点鼻液の有効成分と効果・効能について
ナゾネックス点鼻液の有効成分は、モメタゾンフランカルボン酸エステル水和物です。
モメタゾンフランカルボン酸エステル水和物は、鼻の粘膜でおこっている炎症を抑えることで、アレルギーに伴う鼻水や鼻づまり、くしゃみなどを緩和する効果があります。
ナゾネックス点鼻液の効果・効能 |
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アレルギー性鼻炎 |
ナゾネックス点鼻液の代わりに使える市販の点鼻薬はある?
ナゾネックス点鼻薬の有効成分である『モメタゾンフランカルボン酸エステル水和物』が配合された市販の点鼻薬はありません。
ただし、花粉による鼻水や鼻づまりなどに効く、ステロイド系の成分が配合された市販の点鼻薬はあります。
ステロイド系の成分について
ステロイド系の成分には、モメタゾンフランカルボン酸エステル水和物の他にも、ベクロメタゾンプロピオン酸エステルなどがあります。
ステロイド点鼻薬に 配合されている代表的な成分 |
・フルチカゾンフランカルボン酸エステル |
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なおこの記事で紹介している、ナザールαAR0.1%・パブロン鼻炎アタックALは、有効成分にベクロメタゾンプロピオン酸エステルのみが配合された市販の点鼻薬です。
ステロイド点鼻薬の効果と特徴
ステロイドのみが配合された点鼻薬については、アレルギー性鼻炎診療ガイドラインのなかで、第2世代の抗ヒスタミン成分配合の飲み薬と同じく、アレルギー性鼻炎の治療薬として推奨されています。
ステロイドは、鼻の粘膜でおこっている炎症を抑えることで、鼻水や鼻づまり、くしゃみなどを緩和する効果があります。
またステロイド点鼻薬には『眠くならないという特徴』があるため、副作用による眠気が気になる方は、抗ヒスタミン成分配合の飲み薬ではなくステロイド点鼻薬の使用を検討しても良いでしょう。
ステロイド点鼻薬を使用するときの注意点
ステロイド点鼻薬の場合は、ぜんそくや緑内障などの診断を受けた方や、鼻の中に傷がある方などは使用できません。(詳しくは使用前に薬の添付文書を確認してください)
ステロイド点鼻薬を使用できない場合は、抗ヒスタミン成分配合の飲み薬の使用を検討しても良いでしょう。
花粉による鼻のアレルギー症状(鼻水・鼻づまり・くしゃみ)に効く飲み薬については、以下の記事で解説しています。
ステロイドのみが配合された市販の点鼻薬を紹介
ステロイドは、鼻の粘膜でおこっている炎症を抑えることで、鼻水や鼻づまり、くしゃみなどを緩和する効果があります。
またステロイド点鼻薬には『眠くならないという特徴』もあります。
商品画像 | 特徴 |
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・ステロイド『ベクロメタゾンプロピオン酸エステル』配合 ・液体タイプの点鼻薬 |
![]() |
・ステロイド『ベクロメタゾンプロピオン酸エステル』配合 ・患部でジェル化するため、液だれしにくいという特徴があります |
ナザールαAR0.1%|液体タイプの点鼻薬
ナザールαAR0.1%<季節性アレルギー専用> 10mL 医療用と同成分配合 点鼻薬 (指定第2類医薬品)【指定第二類医薬品】

有効成分 | 注意点 |
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ベクロメタゾンプロピオン酸エステル |
18歳未満の方は使用できません |
ナザールαAR0.1%は、ステロイドであるベクロメタゾンプロピオン酸エステルが配合された、季節性アレルギー専用点鼻薬です。
ベクロメタゾンプロピオン酸エステルが、鼻腔内のうっ血や炎症を抑えて、花粉による鼻づまり、鼻水、くしゃみに効果を発揮します。
効果・効能 |
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花粉による季節性アレルギーの次のような症状の緩和:鼻づまり、鼻みず(鼻汁過多)、くしゃみ |
パブロン鼻炎アタックJL|ジェル化するタイプの点鼻薬
パブロン鼻炎アタックJL〈季節性アレルギー専用〉 8.5g【指定第二類医薬品】

有効成分 | 注意点 |
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ベクロメタゾンプロピオン酸エステル |
18歳未満の方は使用できません |
パブロン鼻炎アタックJLは、ステロイドであるベクロメタゾンプロピオン酸エステルが配合された、季節性アレルギー専用点鼻薬です。
ベクロメタゾンプロピオン酸エステルが、鼻腔内のうっ血や炎症を抑えて、花粉による鼻づまり、鼻水、くしゃみに効果を発揮します。
パブロン鼻炎アタックJLは、患部で薬液がジェル化するため、液だれしにくい特徴があります。
効果・効能 |
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花粉による季節性アレルギーの次のような症状の緩和:鼻づまり、鼻みず(鼻汁過多)、くしゃみ |
市販の点鼻薬を使用するときの注意点
ここではナザールαAR0.1%、パブロン鼻炎アタックJLを使用するときの注意点について解説しています。
点鼻薬を使用するときは、用法用量を守って正しく使用しましょう。
用法用量を守らずに使用すると、副作用がおこりやすくなる場合があります。
ナザールαAR0.1%、パブロン鼻炎アタックJLの用法用量
1回使用量 | 1日使用回数 |
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左右の鼻腔内にそれぞれ1噴射づつ | 2回(朝・夕) |
*18歳未満の方は使用しないでください。
*一日最大4回(8噴射)まで使用してもかまいませんが、使用間隔は3時間以上おいてください。
*他のステロイド点鼻薬の使用期間もあわせて、1年間に3か月を超えて使用しないでください。
*1週間くらい(1日最大4回、8噴射まで)使用しても症状がよくならない場合は使用を中止し、添付文書をもって医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
市販の点鼻薬に関するQ&A
ここでは市販の点鼻薬に関するQ&Aについて解説しています。
去年購入した点鼻薬を使用してもいいですか?
使用期限(外箱及びラベルに記載)を過ぎた点鼻薬は、使用しないでください。
なお、外箱及びラベルに記載されている使用期限は、『未開封状態』での点鼻薬の品質を保証する期間です。
開封後は使用方法・保管方法を守り、適切な期間内に使用するようにしてください。
開封後の点鼻薬の使用期限は商品によって異なるため、薬の添付文書や商品サイトなどをご確認ください。
ステロイドのみ配合の点鼻薬だけで、鼻水、鼻づまりなどの症状がよくならないときは?
ステロイドのみ配合の点鼻薬を1週間程度使用しても症状が改善しないときは、使用を中止し、医師・薬剤師に相談してください。
市販薬では花粉などによる鼻水・鼻詰まりをおさえる飲み薬もあるため、飲み薬への変更を検討することもできますが、自己判断での変更は他の疾患を見逃す恐れがあるため避けるようにしましょう。
■花粉などによる鼻のアレルギー症状に効く飲み薬
アレジンAZ錠【第二類医薬品】

アレジンAZ錠は、有効成分として第2世代の抗ヒスタミン成分のみが配合された飲み薬で『じん麻疹、湿疹・かぶれによる皮膚のかゆみ、腫れや、花粉、ハウスダストなどによる鼻のアレルギー症状(くしゃみ、鼻みず、鼻づまり)』を緩和します。
花粉などによる鼻のアレルギー症状に効く市販の飲み薬については、以下の記事で解説しています。
アレルギー性鼻炎の治療について
アレルギー性鼻炎の治療で最も大切なことは、アレルギーの原因となる物質を特定し、できるだけ遠ざけることです。
原因物質は、アレルギー科・小児科・皮膚科などでアレルギー検査を受けることで特定できることがあります。
アレルギー性鼻炎と思われる症状があり、原因がよく分からない場合は、まず病院を受診することをおすすめします。
また、次のいずれかに当てはまる場合も、一度病院を受診し適切な治療を受けましょう。
受診の目安 |
・原因物質が分からない |
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