パタノール点眼液の市販薬はある?|花粉症・アレルギーの目薬
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薬剤師監修日:
花粉などが原因で目のかゆみや炎症が起こることがあります。パタノール点眼液は病院で処方せんをもらう必要がありますが、急に目がかゆくなった・使い切ってしまったけど病院に行く時間がないときにはどうしたら良いのでしょうか?この記事ではパタノール点眼液の特徴と市販薬で購入する場合のポイントを説明します。

パタノール はどんな目薬?
パタノール(成分名:オロパタジン塩酸塩)点眼液は、アレルギー性結膜炎に使用される、医師の処方せんが必要な目薬です。
有効成分のオロパタジン塩酸塩は、「ヒスタミンH1拮抗薬(第2世代抗ヒスタミン薬)」です。オロパタジン塩酸塩は抗ヒスタミン作用とともにケミカルメディエーター遊離抑制作用もあるところが特徴的です。
パタノール は市販薬として購入できる?
現在、パタノールもしくは同じ成分の目薬は、市販薬として販売されていません。(2022年12月時点)
パタノールの使用を希望される場合は、医師の処方せんが必要となります。
目のかゆみにおすすめの目薬は?
市販薬でパタノールと同じ成分の目薬は販売されていませんが、急な目のかゆみや炎症が起こった時には市販の目薬でも対応が可能です。
パタノールは抗ヒスタミン作用とともに、ケミカルメディエーター遊離抑制作用があることが特徴的な目薬です。
抗ヒスタミン成分とケミカルメディエーター遊離抑制成分の2つの成分が配合された目薬を選ぶと、パタノールのような効果が期待できると考えられます。
市販薬に配合されている成分について
花粉症やハウスダストによるアレルギー症状に使用される目薬には様々な成分が含まれています。成分によって役割が異なるため、ご自身の症状にあわせて薬を選ぶことが大切です。
また、目の症状の原因が花粉でも、ハウスダストでも目薬の選び方に違いはありません。
目のかゆみに効く成分
花粉症やハウスダストによる目のかゆみなどのアレルギー症状に対して効果を発揮する成分を抗アレルギー成分といいます。
抗アレルギー成分はケミカルメディエーター遊離抑制成分と抗ヒスタミン成分の2つに分類され、成分によっては両方の作用を併せ持つ場合もあります。
●ケミカルメディエーター遊離抑制成分
ケミカルメディエーター遊離抑制成分は、目のアレルギー反応をおさえることで、目のかゆみや充血などのアレルギー症状をおさえます。花粉症などのアレルギー専用の目薬には必ず含まれている成分です。
●抗ヒスタミン成分
抗ヒスタミン成分は目のかゆみを直接おさえます。目のかゆみが強い場合は、抗ヒスタミン作用を持つ成分が配合された目薬を使用すると良いでしょう。
ケミカルメディエーター 遊離抑制成分 |
・クロモグリク酸ナトリウム |
---|---|
抗ヒスタミン成分 |
・クロルフェニラミンマレイン酸塩 |
花粉症・ハウスダストによる目の症状に効く市販薬
花粉症やハウスダストなどによるアレルギー症状に効く市販の目薬をピックアップして紹介します
抗ヒスタミン作用を併せ持つ抗アレルギー成分配合
アイリスAGガード 10ml【第二類医薬品】

抗アレルギー成分のケトチフェンフマル酸塩が配合された目薬です。ケトチフェンフマル酸塩がアレルギー症状を引き起こす物質の放出をおさえるとともに、目のかゆみを誘発するヒスタミンの作用をブロック。さらに、炎症をおさえるグリチルリチン酸二カリウムと、アミノ酸の一種であるタウリンを配合しています。
アイリスAGガードは授乳中の方にもご使用いただけます。
目のかゆみに特化した目薬
ロートアルガードクリアブロックZ【第二類医薬品】

ケミカルメディエーター遊離抑制成分のクロモグリク酸ナトリウムを配合。クロルフェニラミンマレイン酸塩がかゆみをおさえるとともに、抗炎症成分のプラノプロフェンが炎症による目の充血を緩和します。すっきり爽快なクールタイプの目薬です。
目のかゆみに効く市販薬の選び方
目のかゆみに効く市販薬についてはこちらの記事で詳しく解説しています。花粉などのアレルギーによる目のかゆみにお悩みの方は参考にしてみてください。
おわりに
市販薬を2日間使用しても症状の改善が見られない場合は、眼科を受診しましょう。
花粉症などのアレルギー症状を防ぐことで一番大切なことは、アレルギーの元となる物質を体内に侵入させないことです。
外出時にメガネの着用したり、コンタクトはワンデータイプのものを使用するなど目の中にアレルギーのもととなる成分が入らないように心がけてください。
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