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唇の荒れやひび割れの原因にもなる乾燥対策を解説。唇だけではなく、全身で起こる乾燥のメカニズム、セルフケアを紹介します。保湿剤の選び方やおすすめの保湿剤も掲載。
唇に加えて全身のスキンケアを
唇は、汗腺がなく角質層も薄いため、乾燥し荒れなどのトラブルを起こしやすい部位です。
しかし、乾燥しやすいのは唇だけではありません。顔や全身など、特に外気に触れてる皮膚は乾燥しやすいものです。
唇が乾燥しやすく乾燥肌体質の方は、特に意識して顔や体のスキンケアも行いましょう。
皮膚が乾燥する仕組み
皮膚の水分は、角質層内の天然保湿因子(NMF)やセラミドなどの細胞間脂質、皮脂膜によって保たれています。
また、角質層は外部からの刺激を防ぐバリア機能も担っています。
生活習慣や食生活の乱れ、外気の刺激など、さまざまな原因でバリア機能が低下すると、細胞間脂質が減少し水分を保持することができなくなり、皮膚の表面が乾燥することにつながります。
皮膚が乾燥した状態が続くとどうなる?
皮膚の乾燥が進行すると、かゆみや湿疹、しわなどの肌トラブルにつながります。
また、角質層に隙間ができやすく、アレルギーの原因となるアレルゲンや刺激となる物質が入り込み、かゆみや湿疹、くすみやしわの原因となることもあります。
身近にできる乾燥肌予防
バランスの良い食事
栄養バランスが乱れると、皮膚を整えるために必要な栄養が供給されなくなり、皮膚の乾燥につながります。
たんぱく質(肉類や大豆)、ビタミンB2(納豆やレバー)、ビタミンC(フルーツや野菜)などをバランス良く摂取するように心がけましょう。
室内の湿度管理
室内の湿度が低い状態は、皮膚の乾燥につながります。
特に湿度の低くなる冬などの季節は、加湿器で湿度を保つことが重要です。50~60%を目安に湿度を管理しましょう。湿度が高くなりすぎると、カビなどの発生リスクが上がるので、湿度の上げすぎに注意してください。
UVケア
紫外線は皮膚にダメージを与え、乾燥肌の原因になります。
身近なUVケアとして、日焼け止めを活用しましょう。室外での活動が多い・室内での活動が多いなど、生活スタイルに合わせて日焼け止めを選んでください。帽子や日傘、サングラスなども効果的です。
紫外線は季節や天気を問わず、毎日発生しています。冬や曇りの日も日焼け止めをぬることが大切です。
入浴時の体の洗い方
体を洗うときには、強くこすり過ぎないように注意しましょう。特に肌が乾燥しやすい方は、手で洗ったり綿のタオルなどでやさしく洗ったりすることをおすすめします。
また、入浴後は一見肌が潤っていると勘違いしやすい状態ですが、皮膚の水分が失われている状態なので、放置しておくと肌の乾燥が進行します。
そのため、入浴後に保湿剤を使用するなどのケアが重要になります。入浴後はすぐに保湿剤を塗る流れを習慣にすると良いでしょう。
処方薬と同じ成分を配合した保湿剤
全身の保湿ケアに
処方薬のヒルドイドローションと同じ有効成分が含まれた乳液。
乾燥だけではなく、しもやけや手足のひび・あかぎれなど幅広い症状に使用できます。べたつきが少ないため、手に塗っても日常生活に支障が出にくいことも特徴です。
手指やかかとの保湿ケアに
処方薬のヒルドイドソフト軟膏と同じ成分が含まれたクリームです。ローションタイプよりも保湿力が高く、しっとり肌になじみます。皮脂腺の少ない手足の使用にも適しています。
乾燥によるかゆみが強い方に
クロタミトン・ジフェンヒドラミンの2種類のかゆみ止め成分とヘパリン類似物質が入った塗り薬。すでにかゆみがでている場合に、かゆみをおさえながら保湿もできる市販薬です。
ローション・クリーム・乳液の違いは?
市販薬の保湿剤には、クリームタイプ・ローションタイプ・乳液タイプがあります。使用する部位や使用感の好みに合わせて使いわけるとよいでしょう。
ローションタイプ
ローションタイプの保湿剤は広範囲に伸ばしやすく、ベタつきにくい使用感が特徴です。体毛や髪の毛など、毛が生えている部位にも使いやすくなっています。
夏場の使用や、さっぱりとした使用感を好む場合に向いています。
クリームタイプ
クリームタイプは皮膚を保護する力がローションタイプより強く、しっとりとした使用感です。
皮膚が乾燥しやすくなる冬場の使用や、手指やかかとなど患部の保護効果を期待する場合に向いています。
乳液タイプ
乳液タイプはクリームタイプより水分が多く、伸びが良いことが特徴です。肌になじみやすく、なめらかな使用感です。