ニキビ跡に使える市販薬|改善の飲み薬と予防の塗り薬を紹介
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薬剤師監修日:
ニキビ跡によく効く市販薬はある?といった疑問に答えるため、市販薬で対応できるニキビ跡とできないニキビ跡について解説しています。また、赤みやしみなどのニキビ跡に使えるおすすめの市販薬を、飲み薬と塗り薬に分けて紹介しています。

ニキビ跡はなぜ残る?
ニキビは、毛穴部分の角質層が厚くなったり、皮脂腺から分泌される皮脂が過剰であることにより、毛穴に皮脂が詰まり、アクネ菌が増殖したことで起こる皮膚の炎症です。
炎症によって正常な毛穴の構造にダメージがあると、炎症が治まった後も皮膚組織へのダメージが残り、ニキビ跡としてあらわれます。
ニキビ跡は症状によって、「赤み」「しみ」「クレーター」などとして長引いたり、残ることがあります。
赤み
赤みのあるニキビ跡は、炎症が皮膚の奥に残っているために起こります。表面上はニキビが治っていても皮膚の奥には炎症が残っています。
通常は、ニキビが治ると自然と赤みは改善されていきます。
赤みがなかなかひかない場合は、ニキビによるダメージで皮膚が薄くなり肌の奥に残っている炎症が見えている状態です。
しみ
しみとなった茶色いニキビ跡は、炎症で生じたメラニンが皮膚に残っていることで起こります。
茶色のしみは、肌を守るために生成された大量のメラニン色素が排出されずに皮膚に残っている状態です。
凹凸のある跡(クレーター)
クレーターのようなニキビ跡は、繰り返しニキビになることなどにより炎症が皮膚の奥の方まで達したときに起こりやすくなります。
クレーターのように皮膚の一部が陥没するだけでなく、毛穴周辺が盛り上がって厚くなる場合もあります。
ニキビ跡は市販薬で治せる?
ニキビ跡の中でも、赤みやしみは、市販されている医薬品や医薬部外品で症状の改善や予防を行うことができます。
飲み薬と塗り薬の両方を使用してケアすることも可能です。
ニキビ跡にはさまざまな種類の医薬品が販売されているので、症状に合わせて配合成分を確認して選びましょう。
市販薬で対応できないニキビ跡
赤みやしみと異なり、クレーターのような凸凹したニキビ跡を市販薬を使用してセルフケアで消すことは困難です。
凸凹したニキビ跡がある場合は、医療機関でのケミカルピーリングやレーザー治療など専門的な治療が必要となります。
凸凹したニキビ跡を治療したい場合は医療機関を受診しましょう。
ニキビや吹き出物自体を治したいなら別の薬を
ニキビ跡ではなく、ニキビや吹き出物自体を治したいのであれば別の薬を使用する必要があります。
ニキビは、症状の進行具合によって適した薬の成分が異なるため、症状に合わせた薬を選びましょう。
ニキビの市販薬の選び方について、詳しくはこちらの記事で解説しています。
ニキビ跡のしみに内側から効く市販薬|飲み薬
赤みのあるニキビ跡や茶色いしみとなったニキビ跡は塗り薬でケアすることも大切ですが、飲み薬で内側から治していくとより効果的です。
クリームなどの製品は、新しくしみができるのを予防する目的で使用しますが、飲み薬の場合、既にできてしまったしみを緩和する効果が期待できます。
ここではニキビ跡に使えるおすすめの飲み薬を紹介します。
ホワイティフル|ニキビ跡に充実の成分
ホワイティフル 180錠【第三類医薬品】

ビタミンCとL-システインが肌に沈着したメラニンを無色化し、新しいメラニンの生成を抑制するとともに肌のターンオーバーを促進します。
また、ビタミンB2とB6が皮膚や粘膜の正常な働きを助け、ビタミンEが血行を良くします。パウチ型で持ち運びやすく、1日2回の服用で済むことが特徴です。
ホワイティフルは、商品に添付してあるQRコードを読み込むことで薬剤師に無料で相談ができます。薬に関する疑問や心配事を薬剤師に相談できるため、安心して薬を使用することができます。
ハイチオールCホワイティア|シンプル処方
ハイチオールCホワイティア 120錠【第三類医薬品】

ビタミンCとL-システインが肌に沈着したメラニンの無色化、新しいメラニンの生成の抑制、肌のターンオーバーの正常化、角質の排出といったさまざまな効果を発揮します。
さらに、パントテン酸が皮膚や粘膜の正常な働きを助けます。
ニキビ跡に効果的な塗り薬|赤みやしみに
できてしまったニキビ跡を改善するだけでなく、新しいニキビができないようにケアすることも大切です。
メラニンの生成を抑え、しみ、そばかすを防ぐとともに、ニキビを予防するクリームなどを紹介します。
メラノCC|薬用しみ集中対策美容液
メラノCC【医薬部外品】

しみ集中対策美容液のメラノCCには、美白有効成分である活性型ビタミンCが配合されています。
血行促進成分のビタミンE誘導体も配合されているため、2種類のビタミンが肌に働きかけます。
また、殺菌成分イソプロピルメチルフェノールと抗炎症成分グリチルリチン酸ジカリウムも配合されているため、ニキビの予防にも使用できます。
ベタつかない液体タイプで、使いやすい滴下式のチューブです。
ケシミンクリームEX|2種類のしみ有効成分配合
ケシミンクリームEX 12G【医薬部外品】

有効成分であるL-アスコルビン酸2-グルコシド(ビタミンC誘導体)とアルブチンがメラニンの生成をおさえ、しみやそばかすなどを予防します。しみ対策成分が2種類あるのが特徴です。
また、血行促進作用のあるトコフェロール酢酸エステル(ビタミンE)も配合しています。
ニキビ跡を予防する市販薬|保湿でダメージを防ぐ
大人になってからのニキビでは、皮脂分泌が多くないのに洗顔や汗拭きシートなどで過度に皮脂をとってしまうことで、乾燥肌の状態になっているケースがあります。
乾燥肌の状態が続くと、皮脂分泌が過剰となり、ニキビができやすい環境となります。そのため、ニキビを防止するためにも、肌の保湿が大切です。
また、肌が乾燥した状態が続くと肌がダメージを受けやすくなり、ニキビ跡を修復するターンオーバーが乱れる可能性があるため、ターンオーバーを整える意味でも保湿は必要になります。
日々のスキンケアで肌の保湿ケアをすることもできますが、乾燥がひどい場合には、保湿成分の含まれている市販薬を使用することも手段のひとつです。
ヘパリン類似物質乳状液「JM」
ヘパリン類似物質 乳状液 50g【第二類医薬品】

ヘパリン類似物質を配合した乳液タイプの保湿薬です。
目や口などの粘膜の周囲を避ければ顔にも使用できます。
ヘパリン類似物質が含まれた薬は、水分を保持し、保湿効果を発揮します。
ニキビ跡の色素沈着に効く飲み薬|シナール
ニキビ跡の色素沈着に効果のある飲み薬のひとつに、シナールという薬があります。
シナールは、病気や妊娠・授乳中のビタミンの補給のほか、メラニン色素の形成をおさえ、ニキビ跡などの炎症後の色素沈着の改善にも用いられる処方薬です。
また、しみ・そばかすに対しても処方されることがありますが、保険適用とはなりません。
成分は『アスコルビン酸』と『パントテン酸カルシウム』
シナールの成分は、『アスコルビン酸』と『パントテン酸カルシウム』です。
アスコルビン酸(別名ビタミンC)には、抗酸化作用があります。
パントテン酸カルシウムはビタミンB5とも呼ばれ、多くの食品に含まれており、皮膚や粘膜の正常な働きを助けます。
また、少量のパントテン酸カルシウムをビタミンCと同時に服用すると、単独服用時より血中のビタミンC濃度が高まると報告されています。
シナールと同じ薬は市販されている?
シナールと同じ成分の市販薬は、販売されています。ただし市販薬は、成分の含有量が異なるなどの違いはあります。
シナールの処方薬と市販薬の違いや、シナールの代わりに使える市販薬については、こちらの記事で詳しく解説しています。
処方薬のシナール|オンライン診療での処方も
シナールについて、病院での処方をご希望の場合や、「毎日忙しくて病院に行く時間がない!」という方は、診察から薬の受け取りまでスマホ・PCを通じてシナールを処方してもらうこともできます。
ただし、医師の判断により、検査や対面診療が必要となる場合もあるため、処方可能かどうかオンライン診療を受ける予定の病院にあらかじめ確認しておきましょう。
ニキビにならないためのセルフケア
ニキビは過剰な皮脂分泌が原因となっている思春期ニキビと乾燥やストレス、睡眠不足、偏った食生活などによるホルモンバランスの乱れが原因の大人ニキビに分けることができます。
基本的なセルフケアは同じですが、大人ニキビのセルフケアでは、注意しなければいけないこともあります。
洗顔
普段の洗顔はやさしく・たっぷりの泡を転がすようにして行いましょう。
洗顔後は化粧水・乳液・クリームで肌を保湿・保護するとより効果的です。
ノンコメドジェニックテスト済みの化粧品を使う
皮脂だけでなく、化粧品の油分もニキビの原因であるアクネ菌の栄養となります。
ニキビが生じにくい製品かをテストしたノンコメドジェニックテスト済みの記載のある化粧品を使ってもよいでしょう。
生活習慣の改善
バランスの良い食事を心がけたり、十分な睡眠、適度な運動・入浴で血行を促すとよいでしょう。
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