アセトアミノフェンは子供や妊婦さんも飲める?
アセトアミノフェンは痛みをやわらげたり熱を下げる薬で、生理痛や頭痛といった日常的な痛みや、さまざまな病気の解熱などに使用されています。イブプロフェンやロキソニンなどのNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)と呼ばれる薬のグループに比べ、効果がおだやかな代わりに、胃への副作用等のリスクが比較的少ない薬になっています。
子供の風邪薬はアセトアミノフェンを
子供の風邪薬として選択されることが多いのがアセトアミノフェン配合の薬です。
イブプロフェンやロキソニンなどのNSAIDs配合の風邪薬は、子供への副作用リスクが高いため、市販薬では15歳未満の小児の使用はできません。風邪薬を購入する際は使用できる年齢を確認した上で、アセトアミノフェン配合の薬を購入しましょう。また、15才未満の方は必ず小児用の薬を購入しましょう。
妊娠中不安な場合は医師・薬剤師に確認を
妊娠中の方が市販の風邪薬を使用する場合、基本的にアセトアミノフェンが配合されている市販薬が候補となります。ただし、妊娠の経過や体調などによって使用できるかどうか判断が必要となるため、使用前にかかりつけの医師にご相談いただくのがよいでしょう。
子供・妊娠中・授乳中の方
アセトアミノフェン配合の風邪薬には、主成分がアセトアミノフェンのみの商品と、他成分も配合されている商品があります。中には子供や妊婦、授乳中の方が避けるべき成分もあるため、購入の際は注意しましょう。
●15歳未満の子供
15歳未満の方はNSAIDsが含まれる市販薬は服用できません。また、アセトアミノフェンのみが含まれている薬の場合でも必ず小児用の薬を購入してください。また、カフェインは興奮作用があることから小さなお子様の睡眠を妨害してしまうおそれもあるため、できるだけカフェインが含まれない市販薬を選ぶとよいでしょう。
●妊娠中、または妊娠している可能性のある方・授乳中の方
妊娠中の方が市販の風邪薬を使用する場合、基本的にアセトアミノフェンが配合されている市販薬が候補となります。ただし、妊娠の経過や体調などによって使用できるかどうか判断が必要となるため、使用前にかかりつけの医師にご相談いただくのがよいでしょう。
また、カフェインも過剰に摂取することで胎児の健康に悪影響となるおそれがあるためなるべくであれば控えましょう。
●授乳中の方
授乳中の方は基本的にアセトアミノフェンやイブプロフェンを服用することができます。ただし、他にも配合されている成分があったり、授乳の回数も考慮しながら薬を選んだほうがよいため、市販薬をご購入の際はまずは薬剤師や登録販売者にご相談ください。
子供や妊娠・授乳中でも飲めるアセトアミノフェン市販薬
子供でも飲めるアセトアミノフェン市販薬
アセトアミノフェン単剤の薬を使用する際も小児用の薬を選択してください。
小児用バファリンC2 16錠(第2類医薬品)【第二類医薬品】
有効成分 | 特徴 |
アセトアミノフェン |
・3〜14歳が服用可能 ・小粒の錠剤 ・フルーツ味 |
3歳から服用できます。
有効成分がアセトアミノフェンのみで、熱・痛みに対応。苦味のないフルーツ味の小粒で、子どもでも服用しやすくなっています。
バファリンルナJ【第二類医薬品】
有効成分 | 特徴 |
アセトアミノフェン |
・7歳から服用可能 ・水なしで飲める ・大人も使用可能 |
7歳から服用できます。
水なしで飲めるチュアブル錠で、フルーツ味のため飲みやすく、小・中・高校生の発熱や頭痛、生理痛にも適しています。
大人の方でも服用できる薬になっています。
パブロンキッズかぜ錠 40錠【第二類医薬品】
有効成分 | 特徴 |
アセトアミノフェン グアイフェネシン チペピジンヒベンズ酸塩 クロルフェニラミンマレイン酸塩 |
・5〜14歳が服用可能 ・風邪の諸症状に効く |
パブロンキッズ風邪錠はアセトアミノフェンだけでなく、咳止めのチペピジンヒベンズ酸塩、痰を出しやすくするグアイフェネシン、鼻水をおさえるクロルフェニラミンマレイン酸塩が配合されているため、お子様の風邪症状全般的にご利用いただけます。
カフェインのような興奮作用のある成分は含まれていないので睡眠の邪魔をしない薬です。
授乳中でも飲みやすいアセトアミノフェン市販薬
基本的にアセトアミノフェンのみが配合されている市販薬を選びましょう。
授乳中の方は、ご自身の体調などによっては服用の際に注意すべき成分が配合されている可能性があります。そのため、ご購入の際には薬剤師に相談するのが安心です。
タイレノールA 10錠
有効成分 | 特徴 |
アセトアミノフェン |
・空腹時も服用可能 |
タイレノールAはアセトアミノフェンのみが含まれている商品です。15歳以上が服用可能です。
胃を守るプロスタグランジンという成分にほとんど影響を与えないため、空腹時でも飲むことができる薬です。ただし、かぜによる発熱時には、なるべく空腹時をさけて服用してください。
購入・服用時に注意すべきこと
アセトアミノフェンが含まれる市販薬を購入する際は以下の点に注意しましょう。
同じブランドでも配合されている成分は違う
アセトアミノフェンが含まれる市販薬の中には、NSAIDsやその他補助成分が含まれている配合剤が存在します。同じブランドでも商品が違えば配合されている成分が違うため、必ず商品ごとに何の成分が入っているかチェックするようにしましょう。
服用量に注意
アセトアミノフェンは比較的副作用の少ない薬ですが、服用量を誤ると肝臓機能の障害が起こる危険性があります。効果がなかなか出ないからといって、用法用量を守らず多量に服用するのはやめましょう。