小寺 瑶

薬剤師

<div class="navigation-list">
<h2 class="navigation-title">目次</h2>

<ul>
	<li><a href="#at_0">小水疱型水虫の原因は白癬菌｜水ぶくれと強いかゆみが特徴</a></li>
	<li><a href="#at_1">小水疱型水虫は市販薬で治せる？</a></li>
	<li><a href="#at_2">小水疱型水虫に効く市販薬の選び方</a></li>
	<li>　<a href="#at_3">小水疱型水虫に効く市販薬を紹介｜抗真菌成分配合</a></li>
	<li>　　<a href="#at_4">・ハイミズムシールEXクリーム｜ジュクジュクにも粉ふきにも使いやすい</a></li>
	<li>　　<a href="#at_5">・ラミシールプラス液｜足の皮がむけてカサカサしている水虫に</a></li>
	<li>　　<a href="#at_6">・ピロエースW軟膏｜保護効果の高い軟膏タイプ</a></li>
	<li><a href="#at_7">水虫薬の正しい塗り方と注意点</a></li>
	<li><a href="#at_8">家庭でできる水虫の予防・対策｜水ぶくれは潰してもいい？</a></li>
</ul>
</div>

<h2 class="article-headline"><a id="at_0" name="at_0">小水疱型水虫の原因は白癬菌｜水ぶくれと強いかゆみが特徴</a></h2>

<p>水虫の原因は細菌ではなく、白癬菌という真菌（カビ）の一種で、皮膚の角質層に白癬菌が寄生することによって水虫になります。</p>

<p>小水疱型水虫は水虫のタイプの一つで、足の裏や土踏まず周辺、足の側面などにジュクジュクとした小さな水ぶくれができ、強いかゆみがあるのが特徴です。</p>

<p>水ぶくれが破れると、カサカサと乾燥して足の皮がむけます。</p>

<h2 class="article-headline"><a id="at_1" name="at_1">小水疱型水虫は市販薬で治せる？</a></h2>

<p>小水疱型水虫は、抗真菌成分が配合された水虫薬で治療できます。水虫薬は市販薬としても販売されています。</p>

<p>ただし、小水疱型水虫が市販薬でケアできるのは、原因が白癬菌だと断定できている場合です。</p>

<p>症状の原因が白癬菌ではなかった場合、市販の水虫薬を使用しても効果がなく、かえって症状を悪化させる可能性もあります。</p>

<p>初めて小水疱型水虫と疑わしい症状が出た場合は、まずは病院で検査を受けましょう。</p>

<h2 class="article-headline"><a id="at_2" name="at_2">小水疱型水虫に効く市販薬の選び方</a></h2>

<p>小水疱型水虫には抗真菌成分が配合された薬を使用します。抗真菌成分が水虫の原因である白癬菌に効果を発揮し水虫をケアします。</p>

<p>市販されている水虫薬は、成分や剤形によって適した症状が異なるため、ご自身の症状にあった薬を選ぶとよいでしょう。</p>

<h3 class="guide-headline">症状に合う成分を選ぶ</h3>

<p>水虫薬には抗真菌成分の他にもさまざまな成分が含まれており、症状によって適した成分が異なります。</p>

<p>水虫薬を選ぶ際には、抗真菌成分の他にどんな成分が配合されているかを確認しましょう。</p>

<table border="1" cellpadding="1" cellspacing="1" style="width:500px;">
	<thead>
		<tr>
			<th scope="col">市販薬に含まれている成分</th>
			<th scope="col">主な有効成分</th>
		</tr>
	</thead>
	<tbody>
		<tr>
			<td style="text-align: center;">かゆみを抑える成分<br>
			（抗ヒスタミン成分など）</td>
			<td style="text-align: center;">ジフェンヒドラミン塩酸塩<br>
			クロタミトン　など</td>
		</tr>
		<tr>
			<td style="text-align: center;">抗炎症成分</td>
			<td style="text-align: center;">グリチルレチン酸など</td>
		</tr>
		<tr>
			<td style="text-align: center;">殺菌成分</td>
			<td style="text-align: center;">イソプロピルメチルフェノールなど</td>
		</tr>
		<tr>
			<td style="text-align: center;">抗生物質</td>
			<td style="text-align: center;">ピロールニトリンなど</td>
		</tr>
	</tbody>
</table>

<h3 class="guide-headline">患部の状態で剤形を選ぶ</h3>

<p>水虫薬は、クリームや軟膏といった剤形の違いによって、適した患部の状態が異なります。自分の水虫がどのタイプかチェックしてみましょう。</p>

<table border="1" cellpadding="1" cellspacing="1" style="width:500px;">
	<thead>
		<tr>
			<th scope="col">患部の状態</th>
			<th scope="col">おすすめの剤形</th>
		</tr>
	</thead>
	<tbody>
		<tr>
			<td style="text-align: center;">ジュクジュクタイプ</td>
			<td style="text-align: center;">クリーム、軟膏</td>
		</tr>
		<tr>
			<td style="text-align: center;">カサカサタイプ</td>
			<td style="text-align: center;">液体、クリーム</td>
		</tr>
		<tr>
			<td style="text-align: center;">ひびわれタイプ</td>
			<td style="text-align: center;">軟膏</td>
		</tr>
		<tr>
			<td style="text-align: center;">ゴワゴワタイプ</td>
			<td style="text-align: center;">クリーム</td>
		</tr>
	</tbody>
</table>

<p>患部の状態によっては当てはまらない場合もあるため、どの剤形の薬を選んだらいいかわからないときは、医師または薬剤師に相談するとよいでしょう。</p>

<h2 class="article-headline"><a id="at_3" name="at_3">小水疱型水虫に効く市販薬を紹介｜抗真菌成分配合</a></h2>

<p>市販薬は配合されている成分によっても適した症状が異なるため、ご自身の症状にあわせて薬を選びましょう。</p>

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<h3 class="guide-headline"><a id="at_4" name="at_4">ハイミズムシールEXクリーム｜ジュクジュクにも粉ふきにも使いやすい</a></h3>

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<table border="1" cellpadding="1" cellspacing="1" style="width:500px;">
	<thead>
		<tr>
			<th scope="col">有効成分</th>
			<th scope="col">剤形</th>
		</tr>
	</thead>
	<tbody>
		<tr>
			<td style="text-align: center;">テルビナフィン塩酸塩<br>
			​​ジフェンヒドラミン塩酸塩<br>
			グリチルレチン酸<br>
			イソプロピルメチルフェノール</td>
			<td style="text-align: center;">クリーム</td>
		</tr>
	</tbody>
</table>

<p>ハイミズムシールEXクリームは、抗真菌成分に加え、かゆみ止め成分と殺菌成分の両方が配合された水虫薬です。</p>

<p>小水疱型水虫によるかゆみにも効果を期待できます。また、殺菌成分が患部周辺の雑菌の繁殖を抑えます。</p>

<p>クリームタイプのため、伸びが良く、広範囲に塗りやすいことが特徴です。軟膏に比べて塗った後のべとつきが少ないというメリットもあります。</p>

<p>クリームタイプは、ジュクジュクタイプにも粉ふきタイプにも使いやすい剤形です。</p>

<h3 class="guide-headline"><a id="at_5" name="at_5">ラミシールプラス液｜足の皮がむけてカサカサしている水虫に</a></h3>

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<table border="1" cellpadding="1" cellspacing="1" style="width:500px;">
	<thead>
		<tr>
			<th scope="col">有効成分</th>
			<th scope="col">剤形</th>
		</tr>
	</thead>
	<tbody>
		<tr>
			<td style="text-align: center;">テルビナフィン塩酸塩<br>
			クロタミトン<br>
			グリチルレチン酸<br>
			l-メントール</td>
			<td style="text-align: center;">液体</td>
		</tr>
	</tbody>
</table>

<p>ラミシールプラス液は、白癬菌に効く抗真菌成分に加え、かゆみ止め成分や抗炎症成分、清涼感をもたらす成分が配合された水虫薬で、小水疱型水虫によるかゆみにも効果を期待できます。</p>

<p>液体タイプのため、薬の浸透性がよく、さらりとした使い心地が特徴です。</p>

<p>足の皮がむけてカサカサしている水虫に適しています。</p>

<h3 class="guide-headline"><a id="at_6" name="at_6">ピロエースW軟膏｜保護効果の高い軟膏タイプ</a></h3>

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<table border="1" cellpadding="1" cellspacing="1" style="width:500px;">
	<thead>
		<tr>
			<th scope="col">有効成分</th>
			<th scope="col">剤形</th>
		</tr>
	</thead>
	<tbody>
		<tr>
			<td style="text-align: center;">ピロールニトリン<br>
			クロトリマゾール<br>
			クロタミトン</td>
			<td style="text-align: center;">軟膏</td>
		</tr>
	</tbody>
</table>

<p>ピロエースW軟膏は水虫に効く抗真菌成分に加え、かゆみ止め成分が配合された水虫薬で、小水疱型水虫によるかゆみにも効果を期待できます。</p>

<p>軟膏タイプのため塗った後のべとつきがありますが、患部を保護する効果が高く、クリームや液体に比べて刺激が少ないことが特徴です。</p>

<p>刺激が少ない軟膏タイプは、特にジュクジュクして薬がしみると痛い水虫に適しています。</p>

<h2 class="article-headline"><a id="at_7" name="at_7">水虫薬の正しい塗り方と注意点</a></h2>

<p>市販の水虫薬を使用する際は、以下の点に注意してください。</p>

<h3 class="guide-headline">広範囲に薬を塗る</h3>

<p>白癬菌は症状の出ていない部位にも存在するため、薬は広範囲に塗るようにしましょう。指の間から足裏全体に広く塗ることが大切と言われています。</p>

<h3 class="guide-headline">薬は最低でも1か月間塗り続ける</h3>

<p>白癬菌は自覚症状がなくても患部に残っている可能性があるため、症状が良くなったからといって自己判断で使用をストップするのはやめてください。</p>

<p>水虫薬を使用して症状が良くなっても、最低でも1か月は使用を続けることが基本です。詳しくはお薬の説明文書を確認しましょう。</p>

<h3 class="guide-headline">入浴後に薬を塗る</h3>

<p>水虫薬を使うタイミングはお風呂上がりがおすすめです。患部が清潔であり、皮膚がやわらくなって薬が浸透しやすいためです。</p>

<p>同じ時間に塗る習慣をつけておけば、塗り忘れを防ぐこともできます。</p>

<h2 class="article-headline"><a id="at_8" name="at_8">家庭でできる水虫の予防・対策｜水ぶくれは潰してもいい？</a></h2>

<p>水虫の予防・対策に大切なのは、清潔な環境です。</p>

<p>皮膚に付着した白癬菌は、付着から24時間以内であれば洗い流すことができるので、毎日お風呂に入り、普段から足や体を清潔に保ちましょう。</p>

<p>ほかに身近にできる水虫の予防・対策としては次のようなものがあります。</p>

<table border="1" cellpadding="1" cellspacing="1" style="width:500px;">
	<tbody>
		<tr>
			<td>
			<p>・スリッパやサンダル、足ふきマットの共用は避けてこまめに洗う<br>
			・靴はこまめに洗い、中までしっかりと乾燥させる<br>
			・靴は2～3足をローテーションして履く<br>
			​​​​​・お風呂から上がる前にシャワーを浴びる<br>
			・入浴後は指の間もしっかりと拭く<br>
			・水虫の人とは素足で触れ合わない<br>
			・畳や床をこまめに掃除して清潔に保つ</p>
			</td>
		</tr>
	</tbody>
</table>

<h3 class="guide-headline">水ぶくれができた場合の対処法</h3>

<p>水ぶくれの症状は小水疱型水虫だけでなく、汗による湿疹や足底皮膚炎、接触皮膚炎などでも起こります。</p>

<p>水ぶくれの原因が小水疱型水虫ではなかった場合、水虫薬を使用しても効果がなく、かえって症状を悪化させる可能性もあります。</p>

<p>初めて小水疱型水虫と疑わしい症状が出た場合は、まずは病院で検査を受けましょう。</p>

<h3 class="guide-headline">水ぶくれは潰してもいい？</h3>

<p>水ぶくれ（水疱）を無理に潰すとそこから雑菌が入り、二次感染を引き起こすおそれがあるため、極力避けてください。</p>

<p>水ぶくれが大きくなるようであれば、破れる前に病院を受診していただくことをおすすめします。<br>
水ぶくれが小さいものであれば、自然に乾燥して皮が取れるため、潰さずに放置しても問題はありません。</p>

<p>万が一水ぶくれが破れてしまった場合は、破れた部分は素手で触れず、水虫薬を塗ったガーゼを貼り、1日1回取り替えるとよいでしょう。</p>

<p>症状がひどい場合には病院へ受診して、細菌が入らないよう適切な処置をしてもらいましょう。</p>


小水疱型水虫は水虫のタイプの一つで、足の裏や土踏まず周辺、足の側面などにジュクジュクとした小さな水ぶくれができ、強いかゆみがあるのが特徴です。
小水疱型水虫は、抗真菌成分が配合された水虫薬でケアできます。
水虫薬は市販薬としても販売されています。
この記事では、小水疱型水虫に効く市販薬の選び方や水虫薬の使い方などについて解説しています。