水虫(白癬)の原因は白癬菌
水虫(白癬)の原因は、白癬菌という真菌(カビ)の一種です。
白癬菌は、身体のさまざまな部位に感染することがあります。その中でも高温多湿なところで繁殖しやすいという特徴があるため、靴や靴下で蒸れやすい足に水虫(白癬)の症状が出る方が多いです。
水虫(白癬)にリンデロンやロコイドなどのステロイドが禁忌の理由
白癬菌が原因の水虫(白癬)に、リンデロンやロコイド、メサデルムなどのステロイド薬を使用しても効果はありません。水虫(白癬)にステロイド薬を使用すると、かえって症状がひどくなるおそれもあります。
医師から処方された場合をのぞき、自己判断でステロイド薬を使用するのはやめましょう。
水虫(白癬)には抗真菌薬配合の水虫薬を使用しましょう
水虫(白癬)は、真菌に効果のある抗真菌成分が配合された水虫薬でケアできます。水虫薬は市販薬としても販売されています。
原因が白癬菌でない場合、症状が悪化する可能性も
ただし、水虫(白癬)が市販薬でケアできるのは、原因が白癬菌だと断定できている場合です。
症状の原因が白癬菌ではなかった場合、市販の水虫薬を使用しても効果がなく、かえって症状を悪化させる可能性もあります。
初めて水虫と疑わしい症状が出た場合は、まずは病院(皮膚科)で検査を受けましょう。
水虫(足白癬・手白癬・たむしなど)に効く抗真菌成分配合の市販薬の選び方
水虫(白癬)には抗真菌成分が配合された薬を使用します。抗真菌成分が水虫の原因である白癬菌に効果を発揮し水虫をケアします。
市販されている水虫薬は、成分や剤形によって適した症状が異なるため、ご自身の症状にあった薬を選ぶとよいでしょう。
症状に合う成分を選ぶ
水虫薬には抗真菌成分の他にもさまざまな成分が含まれており、症状によって適した成分が異なります。
水虫薬を選ぶ際には、抗真菌成分の他にどんな成分が配合されているかを確認しましょう。
症状 | おすすめの成分 |
---|---|
かゆみが気になる方 | かゆみ止め成分 |
皮膚がかぶれやすい方 | 抗真菌成分のみ |
皮膚が厚くなっている方 | 尿素 |
患部の状態で剤形を選ぶ
水虫薬は、クリームや軟膏などの剤形の違いによって、適した患部の状態が異なります。自分の水虫がどのタイプかチェックしてみましょう。
患部の状態 | おすすめの剤形 |
---|---|
ジュクジュクタイプ | クリーム、軟膏 |
カサカサタイプ | 液体、クリーム |
ひびわれタイプ | 軟膏 |
ゴワゴワタイプ | クリーム |
患部の状態によっては当てはまらない場合もあるため、どの剤形の薬を選んだらいいかわからないときは、医師または薬剤師に相談するとよいでしょう。
水虫(白癬)でかゆみが気になる方に
水虫(白癬)によるかゆみが気になる方は、かゆみ止め成分が含まれる水虫薬を検討しましょう。
ここでは抗真菌成分とあわせて、かゆみ止め成分が配合された水虫薬を、剤形別に紹介します。
クリームタイプ|ハイミズムシールEXクリーム
有効成分 | 剤形 | 使い方 |
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テルビナフィン塩酸塩 ジフェンヒドラミン塩酸塩 グリチルレチン酸 イソプロピルメチルフェノール |
クリーム | 1日1回 |
ハイミズムシールEXクリームは、水虫(白癬)に効く抗真菌成分に加え、かゆみ止め成分と抗炎症成分、殺菌成分が配合された水虫薬で、水虫によるかゆみにも効果を期待できます。
クリームタイプのため、伸びが良く広範囲に塗りやすい、ジュクジュクしている患部にもカサカサしている患部にも使いやすいという特徴があります。また、軟膏に比べて塗った後のべとつきが少ないというメリットがあります。
軟膏タイプ|ピロエースW軟膏
有効成分 | 剤形 | 使い方 |
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ピロールニトリン クロトリマゾール クロタミトン |
軟膏 | 1日2〜3回 |
ピロエースW軟膏は水虫に効く抗真菌成分に加え、かゆみ止め成分と抗生物質が配合された水虫薬で、水虫によるかゆみにも効果を期待できます。
軟膏タイプのため塗った後のべとつきがありますが、患部を保護する効果が高く、クリームや液体に比べて刺激が少ないことが特徴です。
刺激が少ない軟膏タイプは、特にジュクジュクして薬がしみると痛い水虫に適しています。
液体タイプ|ダマリングランデX液
有効成分 | 剤形 | 使い方 |
---|---|---|
テルビナフィン塩酸塩 イソプロピルメチルフェノール リドカイン グリチルレチン酸 l-メントール |
液体 | 1日1回 |
ダマリングランデX液は、水虫に効く抗真菌成分に加え、かゆみ止め成分と殺菌成分、抗炎症成分、清涼感をもたらす成分が配合された水虫薬で、水虫によるかゆみにも効果を期待できます。
液体タイプは、さらりとした使い心地が特徴で、カサカサと乾燥している水虫におすすめです。
タムチンキパウダースプレーZ
有効成分 | 剤形 | 使い方 |
---|---|---|
ブテナフィン塩酸塩 リドカイン グリチルレチン酸 l-メントール ベンザルコニウム塩化物 |
パウダースプレー | 1日1回 |
タムチンキパウダースプレーZは水虫に効く抗真菌成分に加え、かゆみ止め成分と殺菌成分、抗炎症成分、清涼感をもたらす成分が配合された水虫薬で、水虫によるかゆみに効果が期待できます。
パウダースプレータイプなので手で患部を触らずに薬を使用することができます。ジュクジュクした水虫に向いている商品です。
ブテナロックVαクリーム
有効成分 | 剤形 | 使い方 |
---|---|---|
ブテナフィン塩酸塩 ジブカイン塩酸塩 クロルフェニラミンマレイン酸塩 グリチルレチン酸 l-メントール クロタミトン イソプロピルメチルフェノール |
クリーム | 1日1回 |
ブテナロックVαクリームは、3種類のかゆみ止めを配合しているため、特にかゆみが強い水虫に向いています。そのほか、抗炎症成分や殺菌成分、清涼感をもたらす成分が配合されています。
スーっとした使用感のクリームタイプの薬です。
薬で皮膚がかぶれたことがある方に
塗り薬の成分によってかぶれを起こしやすい方は、有効成分が抗真菌成分のみの水虫薬を利用するとよいでしょう。
クリームタイプ|ラミシールATクリーム
有効成分 | 剤形 | 使い方 |
---|---|---|
テルビナフィン塩酸塩 | クリーム | 1日1回 |
ラミシールATクリームは、有効成分が抗真菌成分のみの水虫薬です。有効成分が1種類だけのため、かぶれが気になる方におすすめです。
クリームタイプのため、伸びが良く広範囲に塗りやすい、ジュクジュクしている患部にもカサカサしている患部にも使いやすいという特徴があります。また、軟膏に比べて塗った後のべとつきが少ないというメリットがあります。
液体タイプ|ラミシールAT液
有効成分 | 剤形 | 使い方 |
---|---|---|
テルビナフィン塩酸塩 | 液体 | 1日1回 |
ラミシールAT液は、有効成分として抗真菌薬のみが配合された水虫薬です。有効成分が1種類だけのため、かぶれが気になる方におすすめです。
液体タイプのため、さらりとした使い心地が特徴です。カサカサしている水虫に適しています。
皮膚が硬くなった水虫(白癬)に
皮膚が厚くなっている方は角質を柔らかくする作用がある尿素を配合した水虫薬が適しています。水虫のケアとあわせて、厚くなった角質に効果を発揮します。
クリームタイプ|ラミシールプラスクリーム
有効成分 | 剤形 | 使い方 |
---|---|---|
テルビナフィン塩酸塩 クロタミトン グリチルレチン酸 l-メントール 尿素 |
クリーム | 1日1回 |
ラミシールプラスクリームは、厚くなった角質をやわらかくする尿素を配合した水虫薬です。抗真菌成分とかゆみ止め成分、抗炎症成分、清涼感をもたらす成分も配合されています。
皮膚が厚くなり、ゴワゴワしているような水虫に適してします。
メンソレータム エクシブWディープ10クリーム
有効成分 | 剤形 | 使い方 |
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テルビナフィン塩酸塩 イソプロピルメチルフェノール 尿素 リドカイン ジフェンヒドラミン塩酸塩 グリチルレチン酸 |
クリーム | 1日1回 |
尿素が硬くなったかかとや足裏を柔らかくします。
抗真菌成分に加えて、2種類のかゆみ止め成分が配合されているため、特にかゆみの強い水虫に効果的です。そのほか、殺菌成分と抗炎症成分が配合されています。爽やかなせっけんの香りのクリームタイプ。
市販の水虫薬の正しい塗り方と注意点
市販の水虫薬を使用する際は、以下の点に注意してください。
広範囲に薬を塗る
白癬菌は症状の出ていない部位にも存在しているため、薬は広範囲に塗るようにしましょう。指の間から足裏全体に広く塗ることが大切と言われています。
薬は最低でも1か月間塗り続ける
白癬菌は自覚症状がなくても患部に残っている可能性があるため、症状が良くなったからといって自己判断で使用をストップするのはやめてください。
水虫薬を使用して症状が良くなっても、最低でも1か月は使用を続けることが基本です。詳しくはお薬の説明文書を確認しましょう。
入浴後に薬を塗る
水虫薬を使うタイミングはお風呂上がりがおすすめです。患部が清潔であり、皮膚がやわらかくなって薬が浸透しやすいためです。同じ時間に塗る習慣をつけておけば、塗り忘れを防ぐこともできます。
家庭できる水虫(白癬)の予防と対策
水虫の予防・対策に大切なのは、清潔な環境です。
皮膚に付着した白癬菌は、付着から24時間以内であれば洗い流すことができるので、毎日お風呂に入り、普段から足や体を清潔に保ちましょう。
ほかに身近にできる水虫の予防・対策としては次のようなものがあります。
・スリッパやサンダル、足ふきマットの共用は避けてこまめに洗う |