ミナカラのステロイド薬「ラシュリアPEクリーム」の正しい使用方法・塗り方
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薬剤師監修日:
薬の効果を最大限に発揮するためには、薬を正しく使用することが重要となります。この記事ではラシュリアPEクリームの正しい使用方法や使用上の注意についてご説明します。また、ステロイドの副作用に関しても詳しく解説しています。安心して使用するためにもぜひ目を通してください。
この記事は1年以上前に医療従事者により監修されたものです。情報が古い可能性があります。

薬は、正しい使い方をすることで初めて効果を発揮します。
逆に、間違った使い方をすることで副作用が出やすくなってしまうことがあります。
この記事ではラシュリアPEクリームの正しい使い方と使用上の注意について解説します。
ラシュリアPEクリームの正しい使用方法
塗る前に必ず手洗いを
まず、塗り薬を使用するときは、手をきれいに洗っておきましょう。患部も同様に、水や石鹸などで清潔にしておくと良いでしょう。
また、水分によって薬のチューブへの細菌汚染を防ぐため、薬を塗る前には洗った手をよく拭き、手に水分が残らないようにしてください。
塗るタイミング
ラシュリアPEクリームは1日複数回の塗布となっていますが、薬を塗るタイミングとしては、朝と入浴後(夕)がおすすめです。入浴直後の皮膚は、柔らかくなっているため、薬の吸収がよくなります。特に、手のひらや足の裏などの皮膚が厚い部位は、入浴後に塗ると良いでしょう。
塗る期間
ラシュリアPEクリームを5〜6日間使用しても症状が改善しないようであれば、使用を中止し、医師の診断を受けましょう。皮膚症状の原因がまた別にあるおそれがあります。まずは検査を受けて原因をはっきりさせましょう。
また、症状が良くなってきた場合も2週間以上の使用は避けてください。ステロイドの長期使用は副作用の原因となります。どうしても2週間以上使用したい場合は、医師に相談する必要があります。
ラシュリアPEクリームの正しい塗り方
ラシュリアPEクリームの正しい塗り方を解説します。
塗る量
1回に塗る量の目安をはかる場合は、人差し指を使いましょう。
薬のチューブを絞り、人差し指の先端から第一関節まで出した量(約0.5g)が、手のひら2枚分程度の面積に塗りひろげます。この基準を1FTUと言います。(1フィンガーチップユニット)
1回に塗る量は1FTU=手のひら2枚分を基準にし、塗る広さによって絞り出す量を調節します。
たとえば、手のひら1枚分に塗る場合は、絞り出す量も1FTUの半分に減らしてください。
実際に薬を出してみると、量が多いと感じる方もいるかもしれませんが、量が少ないと十分な効果が得られないことがあるため、目安通りに塗るようにしましょう。
塗り方
薬を塗るときは、あまり強くこすると肌にダメージを与えてしまうので、ゴシゴシと擦り込むのではなく、やさしく塗りましょう。
- 1.薬を塗る前に手を洗い、水分をしっかり拭き取る。
- 2.1FTUを基準に、指に薬を適量しぼり出す。
- 3.患部に薬を少しずつ分けてのせる。
- 4.指の腹を使って薬をまんべんなく伸ばす。こすらないように注意する。
- 5.ぬった後も必ず手を洗う。
また、ラシュリアは炎症がある部分にのみ塗るようにしてください。症状が何もない部位に塗ると副作用の原因となります。薬を塗ったあとに手を洗わないでいると、関係のない部位に薬が付着してしまう原因にもなるため、注意してください。
ステロイドの副作用について
ステロイド薬を使用するにあたって多くの人が気になるのが副作用でしょう。
「ステロイド=副作用が強い」というイメージを持っている方もいますが、ステロイドの塗り薬は使用方法を間違わなければ、副作用が起きる可能性はそこまで高くありません。
ステロイドには内服薬や点滴がありますが、これらは全身に作用するのに対し、ステロイドの塗り薬はあくまで効果が作用するのは皮膚の中です。毛細血管まで成分が入るのはごくわずかな量なので、効果も局所的で、副作用に関しても起こるとしても局所的なものになります。
代表的な局所的副作用には次のものがあります。
- ・皮膚が赤くなったり、化膿する
- ・皮膚が薄くなる
- ・皮膚の毛細血管が太くなり、透けて見えたり、浮き出たりする。
- ・毛が濃くなる
- ・水虫やカンジダを発症しやすくなる
他の薬と同様に、ラシュリアを含むステロイド外用剤もあくまで薬なので、少なからず副作用が起こる可能性はありますが、これらの副作用はほとんどが一過性のもので、治療をすれば対処ができるものです。
万が一、上記のような症状が出た場合はすぐに使用をやめて、医師の診察を受けましょう。
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