毛孔性苔癬に市販薬は使える?|鮫肌・二の腕のブツブツの治し方
更新日:
薬剤師監修日:
毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)とは、二の腕などの皮膚の毛穴にブツブツした発疹ができる病気です。一般的に”鮫肌”と呼ばれる症状に近く、触るとザラザラした感触になることが特徴です。この記事では鮫肌・二の腕のブツブツなどに使える市販薬と自宅でのケア方法について解説しています。

毛孔性苔癬(鮫肌・二の腕のブツブツ)の症状と原因
毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)とは、二の腕などの皮膚の毛穴にブツブツした発疹ができる病気です。一般的に”鮫肌”と呼ばれる症状に近く、触るとザラザラした感触になることが特徴です。赤みをともなったり、色素沈着して黒ずんだりすることもあります。まれ、かゆみを感じることがありますが、痛みが生じることはありません。
毛孔性苔癬のブツブツの正体は毛穴に詰まった古い角質です。皮膚のターンオーバーの乱れや乾燥などが原因とされています。
子供の頃に発症するケースが多い
小学生くらいから思春期の時期に目立って発症することが多く、大人になるにつれて自然と治っていく人もいます。
気にならなければ特に治療をする必要もないですが、見た目が嫌だったり、ブツブツが気になって掻きむしってしまう場合はケアをおこないましょう。
毛孔性苔癬にはどんな薬を使えば良い?
病院で処方される医療用医薬品の場合、毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)には尿素を配合した塗り薬などが使用されます。市販薬には効能・効果に”毛孔性苔癬”と記載されておらず、一般的な尿素クリームの効能・効果の欄には”さめ肌”と記載されているものがあります。
尿素配合の塗り薬で角質ケア
まずは毛穴に詰まった古い角質を取り除くことが必要です。尿素には角質をやわらかくし、余分な角質を取り除く作用があります。
尿素配合の塗り薬を選ぶときは、尿素20%配合のものがおすすめです。
●尿素配合の市販薬に含まれるほかの成分
尿素配合の市販薬には、尿素以外にも皮膚のトラブルを改善する成分が入っている場合があります。皮膚の赤みなどが気になる方は次の成分などが含まれている薬を選びましょう。
成分名 | 効果 |
---|---|
トコフェロール酢酸エステル | 血行を改善し、新陳代謝を高める |
グリチルリチン酸モノアンモニウム | 皮膚の炎症をおさえる |
鮫肌・二の腕のブツブツに効く市販薬|尿素クリーム
商品画像 | 特徴 |
---|---|
![]() |
・尿素20%配合 ・皮膚のターンオーバーを促進、炎症をおさえる ・ジャータイプ |
ニノキュア
ニノキュア 30G(第3類医薬品)【第三類医薬品】

有効成分 | 剤形 |
---|---|
尿素(20%) トコフェロール酢酸エステル グリチルリチン酸モノアンモニウム |
クリーム |
3つの有効成分の効果により、ブツブツの気にならないすべすべ肌を目指します。ニノキュアは、ケースに入ったクリームを指ですくい取るジャータイプです。
乾燥した肌におすすめ|ヘパリン類似物質
角質層内の水分不足は毛孔性苔癬の原因となるため、尿素による角質ケアと合わせて保湿ケアが重要となります。保湿剤としておすすめなのがヘパリン類似物質です。
ヘパリン類似物質は一時的な保湿ではなく、皮膚の奥にある細胞に働きかけることで、皮膚が本来持っている水分保持機能を改善することができます。
商品画像 | 特徴 |
---|---|
![]() |
・乳状液タイプ ・さらさらとした使用感で塗り広げやすい |
![]() |
・しっとりとしたオイルベースのクリームタイプ |
ミナハダ ヘパリン類似物質乳状液「JM」
ヘパリン類似物質 乳状液 50g【第二類医薬品】

成分 | 剤形 |
---|---|
ヘパリン類似物質 | 乳状液 |
ヘパリン類似物質により皮膚の水分を保ちバリア機能を高めます。乳状液タイプでクリームよりもさらさらした使用感が好みの方や、より広範囲に塗り広げたいという方におすすめです。
ミナハダ ヘパリン類似物質乳状液「JM」は、商品に添付してあるQRコードを読み込むことで薬剤師に無料で相談ができます。薬に関する疑問や心配事を薬剤師に相談できるため、安心して薬を使用することができます。
ヒフメイド油性クリーム
ヒフメイド油性クリーム【第二類医薬品】

成分 | 剤形 |
---|---|
ヘパリン類似物質 | クリーム |
クリームタイプでしっとりした使用感の薬です。塗り広げやすいクリームが患部をしっかりとカバーします。オイルベースのクリームが水分の蒸発を防ぎ、肌のうるおいが持続します。
毛孔性苔癬の自宅でのケア方法
毛孔性苔癬の対策をする場合、尿素配合剤や保湿剤の使用と合わせて、ご自宅でのケアが重要となります。次のことに注意しましょう。
入浴後に保湿する
尿素配合の塗り薬や保湿剤を使うタイミングは、肌が清潔な入浴後がおすすめです。
皮膚の水分をしっかりとタオルで拭き取ってから薬と保湿剤を塗りましょう。
入浴後は皮膚が乾燥しやすいため、体を拭いたらすぐに保湿することを心がけてください。
蒸しタオルでパックする
保湿剤を使用した後は、蒸したタオルで温めると、成分が皮膚に浸透しやすくなります。乾燥したときのスペシャルケアとして取り入れてみても良いでしょう。
日焼け止め対策をしっかり
紫外線を浴びすぎると肌のターンオーバーが乱れ、皮膚の表面にザラザラとした古い角質が残ったり、皮膚の中の保湿成分が作られにくくなったりします。
外出する際は日焼け止めをしっかりと塗り、もし紫外線を強く浴びてしまった場合は保湿ケアを入念におこなってください。
規則正しい生活習慣を
食生活の乱れや睡眠不足、精神的なストレスなどもターンオーバーが乱れる原因になります。普段の生活を見直し、健康な肌を目指しましょう。良い生活習慣が肌を健康に保ちます。
ミナカラ薬局の薬剤師に相談する
薬について相談したいことや、心配や不安がある方は、ミナカラ薬局の薬剤師相談をご利用ください。ミナカラ薬局では薬剤師にLINEで相談することができ、それぞれのお悩みに対応します。
記事で紹介されている商品一覧
この記事は参考になりましたか?
関連記事
尿素クリームの選び方|硬い角質や手荒れに効く市販薬を紹介
尿素クリームとは、かかと・ひじ・ひざ・くるぶしの硬くなった角質や皮膚のガサガサ、手荒れなどに効く保湿剤です。この記事では尿素クリームの効果と市販薬の選び方について解説します。

乾皮症に効く市販薬|保湿クリームの選び方や治し方について解説
乾皮症は皮脂欠乏症とも呼ばれ、特に老化が原因となる乾皮症は、老人性乾皮症と呼ばれています。この記事では、乾皮症に効く市販薬の選び方と対処法について解説しています。

乾燥肌に使えるスキンケア製品の選び方|市販薬の違いを解説
皮膚のカサカサや粉吹き、かゆみなどの症状を起こす乾燥肌対策は毎日のセルフケアが大切です。薬局や通販サイトで販売されているスキンケア製品を使って肌の保湿をしましょう。この記事では、肌の乾燥に使えるスキンケア製品の選び方や、医薬品・医薬部外品・化粧品の違いについて解説しています。

硬くなった皮膚・角化症に効く市販薬|ひざ・くるぶし・かかと・ひじ
外的な刺激やターンオーバーの乱れなどによって、皮膚がガサガサしてしまったり、角質が硬く、厚くなったりする症状を『角化症』といいます。この記事ではひざ・くるぶし・かかと・ひじの角化症、手指の荒れに効く市販薬の選び方について解説しています。

手荒れに効く市販薬|手荒れ・手湿疹に効く薬の選び方
手荒れ(手湿疹)に効く市販薬には様々な種類があり、症状によって適した成分が異なるため、ご自身の症状にあわせて薬を選ぶことが大切です。この記事では、手荒れに効く市販薬の選び方を症状別に解説しています。

かかとのひび割れ・ガサガサのケアに|市販薬の選び方を解説
かかとは角質が硬くなってしまったり、乾燥してガサガサしたり、ひどい場合にはひび割れを起こしてしまったりします。この記事では、かかとのひび割れ・ガサガサに効く市販薬の選び方について解説しています。

かかとのひび割れにヒルドイドは使える?|市販薬の選び方を解説
ヒルドイド®は有効成分が『ヘパリン類似物質』の保湿剤で、病院で医師から処方される医療用医薬品です。この記事では、かかとのひび割れに効く市販薬の選び方について解説しています。

ヒルドイドと同じ市販薬はある?|ヘパリン類似物質が乾燥肌・手足の荒れに効く!
ヒルドイド®(後発医薬品:ビーソフテン®)は『ヘパリン類似物質』を含む保湿剤で、乾燥肌などに対して皮膚科で処方されます。この記事では、ヒルドイドと同じ成分が配合され、代用として使える市販薬について解説します。

ビーソフテンと同じ成分の市販薬|クリームとローションの違いは?
ビーソフテン®は『ヘパリン類似物質』を含む保湿剤で、乾燥肌などに対して皮膚科で処方されます。この記事では、ビーソフテンと同じ成分が配合され、代用として使える市販薬について解説します。

ウレパールと同じ成分の市販薬はある?|尿素クリームの違いを解説
ウレパールは病院で処方される尿素を配合した医療用医薬品です。この記事では、ウレパールの代わりに使える市販薬と尿素クリームの違いについて解説しています。

アセチロールクリームと同じ成分の市販薬はある?|尿素クリームの違いを解説
アセチロールクリームは病院で処方される尿素を配合した医療用医薬品です。この記事では、アセチロールクリームの代わりに使える市販薬と尿素クリームの違いについて解説しています。

ベギンクリームと同じ成分の市販薬はある?|尿素クリームの違いを解説
ベギンクリームは病院で処方される尿素を配合した医療用医薬品です。この記事では、ベギンクリームの代わりに使える市販薬と尿素クリームの違いについて解説しています。

パスタロンクリームと同じ成分の市販薬はある?|尿素クリームの違いを解説
パスタロンクリームは病院で処方される尿素を配合した医療用医薬品です。この記事では、パスタロンクリームの代わりに使える市販薬と尿素クリームの違いについて解説しています。
