アレジオン(エピナスチン)の市販薬はある?代わりの薬を紹介
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アレジオン(エピナスチン塩酸塩)は、花粉症などのアレルギー症状をおさえる第2世代抗ヒスタミン薬です。この記事では、アレジオンと同じ有効成分を配合したスイッチOTC医薬品(アレジオン20)について解説するとともに、アレジオンの代用で使用できる類似した作用をもつ市販薬を紹介します。また、ジェネリック医薬品(後発品)の有無についても解説します。

アレジオン(エピナスチン)と同じ成分の市販薬はある?
現在、アレジオン(エピナスチン塩酸塩)の有効成分であるエピナスチン塩酸塩を配合した市販薬(スイッチOTC医薬品)は「アレジオン20」という名称で販売されています。
病院に行く時間がないなどでアレジオンの代わりとなる薬を使用したい場合は、同じ成分を配合した市販薬、あるいは類似した作用をもつ市販薬を使用することも治療の選択肢のひとつです。
※2022年12月の情報
処方薬アレジオンと市販薬アレジオン20の違い
処方薬のアレジオンと同じ成分を配合した市販薬であっても、医療用医薬品と市販薬で使用できる症状が異なるため、そのまま代わりに使えるとは限りません。
処方薬アレジオンと市販薬アレジオン20の効能効果の違いは以下の通りです。
効能・効果 | |
---|---|
アレジオン (処方薬) |
気管支喘息(ぜんそく)、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹(じんましん)、 湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、痒疹(ようしん)、そう痒をともなう尋常性乾癬(かんせん) |
アレジオン20 (市販薬) |
花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる 次のような鼻のアレルギー症状の緩和:鼻みず、鼻づまり、くしゃみ |
上述の通り、アレジオンのスイッチOTC医薬品である市販薬アレジオン20は鼻のアレルギー症状に対してしか使用できないため、じんましんや皮膚のかゆみなどの症状に対して代わりの市販薬を使用したい場合はアレジオン20以外の薬を選択する必要があります。
また、気管支喘息については代わりに使用できる市販薬が存在しないため、治療したい場合は必ず病院を受診してください。
なお、処方薬のアレジオンには10mgと20mgが存在しますが、現在市販薬には20mgしか存在しない点にも注意しましょう。
アレジオンのジェネリック(後発品)はある?
ジェネリック医薬品とは、先発医薬品(先に製造された医薬品)と同じ成分や効果を持つ後発医薬品(後に製造された医薬品)のことです。先発医薬品に比べると開発費用がかからないため安価なことが特徴です。
現在、アレジオンのジェネリック医薬品は、「エピナスチン塩酸塩錠」などの名称でさまざまなメーカーから販売されています。
ジェネリック医薬品は医療用医薬品のため市販で購入することができないので、医療費の負担をおさえたい場合などでジェネリック医薬品を購入したいときは、診察時に医師にジェネリック医薬品を希望することを伝えましょう。
なお、症状によってはジェネリック医薬品ではなく、代わりの市販薬を使用するのも治療の選択肢のひとつです。
アレジオン錠20と同じ成分の市販薬|アレジオン20
鼻のアレルギー症状で処方薬のアレジオンを使用していた場合は、市販薬のアレジオン20を使用するのも治療の選択肢のひとつです。
アレジオン20 6錠 医療用とアレジオンと同成分配合 (第2類医薬品) ※セルフメディケーション税制対象【第二類医薬品】

処方薬のアレジオンと同じエピナスチン塩酸塩を配合したスイッチOTC医薬品です。
1日1回1錠飲むだけで効き目が持続するため、仕事などで忙しい方でも服用しやすくなっています。
アレジオンの代わりに使える市販薬
アレジオンは第2世代抗ヒスタミン薬です。
抗ヒスタミン薬とは、体内でヒスタミンという物質の作用をブロックし、花粉やハウスダストによる鼻のアレルギー症状やじんましんなどの皮膚の症状に効果を示す薬です。
第1世代抗ヒスタミン薬は眠気や口の渇きなどの副作用が強く現れることが特徴です。一方、第2世代抗ヒスタミン薬では、第1世代の効果をできるだけ維持したまま、副作用が比較的出づらいように作られています。
ここではアレジオンの代わりに使用できる第2世代抗ヒスタミン薬を紹介します。
アレジンAZ|じんましん・皮膚のかゆみに効く薬
アレジンAZ錠【第二類医薬品】

医療用医薬品としても使用されている第2世代の抗ヒスタミン成分アゼラスチン塩酸塩が配合された薬です。
処方薬のアレジオンと同じように、鼻炎症状だけではなく、じんましんやかゆみなどの皮膚症状にも使用できるのが特徴です。
じんましんや湿疹・かぶれによる皮膚のかゆみを改善します。アゼラスチン塩酸塩は『抗炎症作用』があるため、皮膚のかゆみだけではなく、皮膚の腫れにも効果を発揮します。
じんましんに効く薬の選び方
じんましんの対処には基本的には抗ヒスタミン成分の飲み薬が適していますが、局所的なじんましんでかゆみの症状が強い場合は、飲み薬とあわせて塗り薬を使用することもできます。
じんましんに効く飲み薬と塗り薬の選び方は、以下の記事で詳しく解説しています。
ケアビエン|鼻のアレルギー症状に効く薬
【第2類医薬品】ケアビエン 120錠入り 60日分【第二類医薬品】
第2世代の抗ヒスタミン成分であるフェキソフェナジン塩酸塩が鼻水、鼻づまり、くしゃみなどの症状をやわらげます。他の抗ヒスタミン成分に比べて眠気や集中力の低下がおこりにくいことが特徴です。
鼻のアレルギー症状に効く薬の選び方
抗ヒスタミン成分にはさまざまな種類があります。
同様に市販薬にもたくさんの種類があり、目的の症状によって薬を使い分ける必要があるため、何を基準に選ぶかといった選び方を知ることはとても大切です。
鼻のアレルギー症状に効く市販薬の選び方について、詳しくはこちらの記事をごらんください。
処方薬アレジオンは通販や個人輸入では購入しないこと
医療用医薬品のアレジオンが通販サイトや個人輸入サイトなどで売られていることがありますが、購入することは避けてください。
個人輸入代行業者によって売られる薬は、医薬品としての安全性が保障されていないため、思わぬ健康トラブルが起こるおそれがあります。
また、厚生労働省は個人輸入の薬によって起こった健康被害については救済対象にならないと明記しています。
正しい治療を行うためにも、個人輸入・通販による医療用医薬品のアレジオンの購入は避けましょう。
もし医療用医薬品のアレジオンを購入したい場合は、スイッチOTC医薬品のクラリチンEXまたは代替の市販薬を購入するか、病院を受診することをおすすめします。
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