リスミーの市販薬はある?代用で使用できる薬を紹介
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薬剤師監修日:
リスミーは病院で処方される睡眠薬(睡眠導入剤)です。この記事では、リスミーと同じ有効成分を配合したOTC医薬品(市販薬)の有無について解説するとともに、リスミーの代用で使用できる類似した作用をもつ不眠症状を改善する市販薬を紹介します。
この記事は1年以上前に医療従事者により監修されたものです。情報が古い可能性があります。

リスミーと同じ成分の市販薬はある?
リスミーは睡眠誘導剤で、不眠症に対して病院で処方される医療用医薬品のため、現在、リスミーの有効成分であるリルマザホン塩酸塩を配合した市販薬は販売されていません。
病院に行く時間がないなどでリスミーの代わりとなる薬を使用したい場合は、類似した作用をもつ市販薬を使用することも治療の選択肢のひとつです。
しかしながら、医療用医薬品と市販薬では対応できる症状が異なるため、薬を選択する際は注意が必要です。
リスミーの代わりに使用できる具体的な薬については、この記事で紹介します。
※2021年8月現在の情報
リスミーはどんな薬?
リスミーは、ベンゾジアゼピン系という種類に分類される睡眠薬(睡眠導入剤)で、睡眠・鎮静効果があります。
睡眠薬(睡眠導入剤)は効果時間によって4つに分類されます。リスミーは短時間型に分類され、効くまでが早く、持続時間は短いという特徴があります。そのため、なかなか寝付けない入眠障害に悩む方に適しています。
代わりの薬を選ぶ前に|睡眠改善の市販薬の種類
リスミーなどの睡眠薬(睡眠導入剤)は市販で販売されていませんが、不眠症状を改善する市販薬は薬局やネットなどでも購入することができます。
睡眠を改善する市販薬を大きく2つの種類に分けて紹介します。
睡眠改善の市販薬の種類 | 特徴 |
---|---|
漢方薬 |
・長期的に服用できる ・不眠の原因となっている精神症状を緩和する |
睡眠改善薬 |
・長期的な服用はできない ・一時的な不眠症状に使用される |
漢方薬|不眠の原因を取り除いて症状の改善をめざす
漢方薬は西洋薬と異なり、直接的に眠気をうながす成分は配合していません。
しかし、精神的な疲れや不安、イライラなどからくる不眠症状には効果的で、不眠を原因から改善していくことができます。
睡眠改善薬|一時的な不眠に有効
市販の睡眠改善薬には、ヒスタミンの作用をおさえる成分であるジフェンヒドラミン塩酸塩が配合されています。ヒスタミンは脳の覚醒の維持や調整に関わっている成分で、有効成分がヒスタミンの働きを抑制することにより眠気を引き起こします。
睡眠改善薬は一時的な不眠に対して使用する薬のため、2~3回服用しても効果が感じられない場合は病院を受診してください。
しかし、病院で不眠症と診断されている方は、リスミーなどの睡眠薬の代用としては使用することはできません。
リスミーの代わりに使える市販薬
リスミーの代わりに使える市販の不眠症治療薬と睡眠改善薬を紹介します。
ペネロッピー錠|不眠症を改善する薬
ペネロッピー錠 270錠【第二類医薬品】

ペネロッピー錠は、どちらかといえば体力がなく、細身で寒がりな方に適した漢方薬です。
漢方の酸棗仁湯を抽出したペネロッピー錠は、疲れや不安をやわらげることで不眠の原因を取り除き、睡眠の質を高めます。
特に、眠りが浅くて夜に何度も目が覚める、夢を多く見るような不眠で、疲れがなかなか抜けず体力が落ちている方におすすめです。
錠剤のため、漢方独特の苦味が苦手な方でも飲みやすくなっており、5歳から服用できます。
ペネロッピー錠は、商品に添付してあるQRコードを読み込むことで薬剤師の無料LINE相談が利用できます。薬に関する疑問や心配事を薬剤師に相談ができるため、安心して薬を使用することができます。
ドリエル|睡眠改善薬
ドリエル 6錠【指定第二類医薬品】

ドリエルは、ジフェンヒドラミン塩酸塩を主成分とした代表的な睡眠改善薬です。寝つきが悪い、眠りが浅いといった一時的な不眠の症状に効果があります。
ただし、不眠症の診断を受けている場合は使用に適さないため、必ず病院を病院を受診してください。
リポスミン|睡眠改善薬
リポスミン 12錠【指定第二類医薬品】

ドリエルと同じ成分であるジフェンヒドラミン塩酸塩を配合した睡眠改善薬です。有効成分の量も同じのため、ドリエルと同等の効果が期待できます。
ただし、不眠症の診断を受けている場合は使用に適さないため、必ず病院を病院を受診してください。
睡眠薬と睡眠改善薬の違い
病院で処方されるリスミーなどの睡眠薬(睡眠導入剤)と、薬局やネットなどで市販されている睡眠改善薬は、成分や作用などだけでなく使用に適した症状が異なります。
適した症状 | |
---|---|
睡眠薬・睡眠導入剤 (処方薬) |
慢性的な不眠症状 |
睡眠改善薬 (市販薬) |
一時的な不眠症状 |
市販の睡眠改善薬は、慢性的な不眠症状には適しておらず、一時的な不眠症状に使用される薬です。市販の睡眠改善薬を2~3日使用しても不眠の症状が続く場合は、病院を受診してください。
時差ボケで眠れなかったり、不規則な生活リズムで一時的な不眠に悩んでいるという方であれば、睡眠改善薬を使用することができます。
リスミーを通販や個人輸入で購入しないこと
リスミーが通販サイトや個人輸入サイトなどで売られていることがありますが、購入することは避けてください。
個人輸入代行業者によって売られる薬は、医薬品としての安全性が保障されていないため、思わぬ健康トラブルが起こるおそれがあります。
また、厚生労働省は個人輸入の薬によって起こった健康被害については救済対象にならないと明記しています。
正しい治療を行うためにも、個人輸入・通販によるリスミーの購入は避けましょう。
もしリスミーを購入したい場合は、病院を受診するか、代替の市販薬を購入することをおすすめします。
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