メジコンの市販薬はある? |咳に効く市販薬と選び方について
更新日:
薬剤師監修日:
メジコン®︎は咳を鎮める処方薬です。市販薬にはメジコンと同じ成分を持つメジコンせき止め錠Proがあります。この記事ではメジコンせき止め錠Proを含む咳に効く市販薬や選び方について紹介します。

メジコンは市販されている?
メジコンには同じ成分が同量※配合されたスイッチOTC医薬品『メジコンせき止め錠Pro』が販売されています。 (※1回の服用量が医療用と同量)
スイッチOTC医薬品とは、医師の処方せんが必要な薬を薬局などで購入できるように転用(スイッチ)した医薬品のことです。
メジコンの剤形は錠剤、散剤(粉薬)、シロップがあります。
メジコンの製品名 |
・メジコン錠15mg ・メジコン散10% ・メジコン配合シロップ |
---|
成分は『デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物』
メジコンの成分『デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物』は、咳を起こす脳の中枢の興奮をおさえ、咳を鎮める働きがあります。
またメジコンのジェネリック医薬品は、以下のような名前で様々な製薬会社から販売されています。
メジコンのジェネリック医薬品一例 |
・デキストロメトルファン臭化水素酸塩錠15mg ・アストマリ錠15mg ・デキストロメトルファン臭化水素酸塩細粒10% ・アストマリ細粒10% ・デキストロメトルファン臭化水素酸塩散10% ・デキストロメトルファン臭化水素酸塩注射液5mg |
---|
メジコンの処方薬と市販薬の違い
処方薬メジコンと市販薬メジコンせき止め錠Proの明確な違いは、1日の最大服用量です。市販薬メジコンせき止め錠Proを5〜6回使用しても効果を感じられない場合は、医師の診察を受けるようにしましょう。
また処方薬メジコンの剤形には錠剤、散剤(粉薬)、シロップと3つありますが、市販薬は錠剤のみになります。
処方薬メジコン | 市販薬メジコンせき止め錠Pro | |
---|---|---|
最大服用量 | 1日120mgまで使用可 | 1日90mgまで使用可 |
咳に効く市販薬の選び方
咳止めの薬を選ぶときは、配合されている成分に注目しましょう。
成分のひとつである鎮咳(ちんがい)成分は、「麻薬性」のものと「非麻薬性」のものに分かれ、それぞれ特徴が異なります。メジコンの成分『デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物』は非麻薬性に分類されますが、麻薬性の『コデインリン酸塩』とほぼ同等の鎮咳効果を持つことが確認されています。
麻薬性 | 非麻薬性 | |
---|---|---|
効果 | 強力 | 穏やか |
特徴 |
便秘や眠気などの副作用がでやすい |
便秘がある方でも使用しやすい |
咳に効く市販薬
非麻薬性・麻薬性鎮咳成分を含む市販薬を紹介します。
メジコンせき止め錠Pro|医療用のメジコンと同じ成分のみを配合
メジコンせき止め錠Pro 20錠【第二類医薬品】

有効成分 | 分類 |
---|---|
デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物 | 非麻薬性 |
メジコンせき止め錠Proは、医療用と同じデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物を同量含む薬です。成分はデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物のみで、効能は咳に特化しています。また、小型の錠剤であるため、咳でつらい時も服用しやすいのが特徴です。
服用後の車の運転は禁止されていませんが、体質によっては眠くなることがあるためご注意ください。
エスエスブロン錠|咳と痰に有効な錠剤
エスエスブロン錠 84錠【指定第二類医薬品】

有効成分 | 分類 |
---|---|
ジヒドロコデインリン酸塩 | 麻薬性 |
dl-メチルエフェドリン塩酸塩 クロルフェニラミンマレイン酸塩 無水カフェイン |
その他 |
麻薬性鎮咳成分であるジヒドロコデインリン酸塩が脳にある咳中枢に作用し、咳の発生をおさえます。加えて、dl-メチルエフェドリン塩酸塩が気管支を広げ、咳を鎮めます。クロルフェニラミンマレイン酸塩はアレルギー性の咳を鎮めます。
苦しいせきが出る時や喉に痰が絡む時におすすめです。
眠気が現れることがあるため、薬の服用後に車の運転はできません。
アネトンせき止め顆粒|咳と痰に効く顆粒剤
【廃盤】アネトンせき止め顆粒 16包【第一類医薬品】

有効成分 | 分類 |
---|---|
コデインリン酸塩水和物(リン酸コデイン) | 麻薬性 |
dl-メチルエフェドリン塩酸塩 テオフィリン グアヤコールスルホン酸カリウム クロルフェニラミンマレイン酸塩 |
その他 |
麻薬性鎮咳成分であるコデインリン酸塩水和物以外に、気管支を拡張するテオフィリンやdl-メチルエフェドリン塩酸塩、痰を出しやすくするグアヤコールスルホン酸カリウム、アレルギー反応をおさえるクロルフェニラミンマレイン酸塩が配合された薬です。
顆粒タイプのため、錠剤が苦手な方にもおすすめです。
眠気が現れることがあるため、薬の服用後に車の運転はできません。
咳に効く市販薬に関するQ&A
Q 長期間使用し続けても問題ないでしょうか?
A 5〜6回使用しても症状が改善しない場合は、薬の使用を中止しましょう。添付文書をお持ちの上、医師・薬剤師・登録販売者に相談してください。
Q 持病がある場合でも服用できますか?
A 甲状腺機能障害、糖尿病、心臓病、高血圧、腎臓病、緑内障、てんかんなどを治療中の方は避けるべき成分があるため注意してください。また、以前に呼吸器の病気にかかったことがある方や高齢者、子どもの方は医師に相談することをおすすめします。
Q 妊婦、授乳中の人が使っても問題ないでしょうか?
A 妊娠中の方や授乳中の方は使用前に添付文書をご確認の上、医師や薬剤師にご相談ください。
Q 他の咳止めや風邪薬などと併用しても構わないでしょうか?
A 他の鎮咳去痰薬(ちんがいきょたんやく※)、風邪薬、鎮静薬、抗ヒスタミン剤を含有する内服薬など (鼻炎用内服薬、乗物酔い薬、アレルギー用薬など)は使用しないでください。
※咳や痰をおさえる薬
咳に効く市販薬を使用する際の注意点
次のような症状がでている場合は早めに医療機関を受診しましょう。また症状が段々悪化している場合、その他気になる症状がある場合も医師に相談することをおすすめします。
症状 |
・呼吸が苦しい ・咳で胸が痛む ・高熱をともなう咳 ・痰に血が混じる ・痰の色が濃い ・粘り気の強い痰 など |
---|
ミナカラ薬局の薬剤師に相談する
薬や症状について心配や不安がある方は、ミナカラ薬局の薬剤師相談をご利用ください。ミナカラ薬局では薬剤師にLINEで相談することができ、それぞれのお悩みにお応えします。