ヘパリン類似物質はシミに効く?正しいシミの治し方を解説
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薬剤師監修日:
ヘパリン類似物質がシミに効くのか、そしてヘパリン類似物質とシミはどのような関係があるのかについて詳しく解説しています。また、シミに効くおすすめの市販薬も紹介しています。

ヘパリン類似物質はシミに効く?
結論として、ヘパリン類似物質がシミに効くというデータはありません。
ヘパリン類似物質は血行促進、保湿作用などの薬効がある成分であり、シミに対しての効果はありません。
処方薬および市販薬で、ヘパリン類似物質を主成分とする医薬品の効能・効果は次の通りです。
■ヒルドイドソフト軟膏
[効能・効果]
血栓性静脈炎(痔核を含む)、血行障害に基づく疼痛と炎症性疾患(注射後の硬結並びに疼痛)、凍瘡、肥厚性瘢痕・ケロイドの治療と予防、進行性指掌角皮症、皮脂欠乏症、外傷(打撲、捻挫、挫傷)後の腫脹・血腫・腱鞘炎・筋肉痛・関節炎、筋性斜頸(乳児期)
■ヒルマイルドクリーム
[効能・効果]
手指のあれ,ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症,手足のひび・あかぎれ,乾皮症,小児の乾燥性皮膚,しもやけ(ただれを除く),傷・火傷のあとの皮膚のしこり・つっぱり(顔面を除く),打ち身・捻挫後のはれ・筋肉痛・関節痛ヒルマイルドクリーム添付文書より引用
上記の通り、ヘパリン類似物質が配合された医薬品の効能・効果としてシミの記載はありません。
ヘパリン類似物質の作用
ヘパリン類似物質には「保湿」「血行促進」「抗炎症」の3つの作用があります。
ヘパリン類似物質は、水と結びつきやすい構造をしており、皮膚の角質層に水分を与えることで保湿効果を発揮します。
また、血行促進、抗炎症の作用があるため、しもやけや打ち身などにも使用できます。
ヘパリン類似物質とシミの関係性|シミに効く成分は?
ヘパリン類似物質はシミの改善に直接関わっているわけではありませんが、肌のターンオーバーの乱れを改善することができる場合があります。
シミの改善には肌のターンオーバーが深く関わっています。
肌が乾燥していると、肌の表面が傷ついた状態になり、肌のターンオーバーのサイクルが乱れます。
乾燥した肌にヘパリン類似物質などで保湿をすると肌の乾燥を改善できるため、肌のターンオーバーの乱れを整えることができます。
つまり、ヘパリン類似物質はシミを改善できるわけではないですが、シミの改善に関わる肌のターンオーバーを整えることはできます。
ヘパリン類似物質配合を配合した市販薬については、こちらの記事で詳しく解説しています。
シミに効く成分
シミに効果のある市販薬に配合されている主な成分は次のようなものがあります。
- ビタミンC
- L-システイン
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- ビタミンE など
「ビタミンC」「L-システイン」などの有効成分は、シミの原因となるメラニンの生成に働きかけることで、肌の代謝を正常化して、体の内側からシミを改善しています。
メカニズムとしては、次のような働きによってシミが改善されます。
- 有効成分がメラニンの過剰な生成を抑制する
- 肌に沈着した過剰な黒色メラニンを無色化する
- 肌のターンオーバーを促進してメラニンが沈着した角質を排出する
シミを改善したい場合は、ヘパリン類似物質ではなく、ビタミンCやL-システインといった有効成分が配合されている医薬品を使用しましょう。
シミに効く市販薬
シミに効くビタミンCやL-システインなどの有効成分を配合した市販薬を紹介します。
ホワイティフル|シミに内側から効く
ホワイティフル 180錠【第三類医薬品】

成分 | 分量(成人1日量) |
---|---|
アスコルビン酸(ビタミンC) | 1000mg |
L-システイン | 240mg |
リボフラビン(ビタミンB2) | 6mg |
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6) | 12mg |
コハク酸d-α-トコフェロール(天然型ビタミンE) | 50mg |
内容量(15歳以上の方の場合) | 1日の服用回数 |
---|---|
30日分 | 2回 |
ビタミンCとL-システインが肌に沈着したメラニンを無色化し、新しいメラニンの生成を抑制します。ビタミンB2とB6が肌のターンオーバーを促進し、ビタミンEが血行を良くします。パウチ型で持ち運びやすく、1日2回の服用で済むことが特徴です。
ホワイティフルは、商品に添付してあるQRコードを読み込むことで薬剤師に無料で相談ができます。薬に関する疑問や心配事を薬剤師に相談できるため、安心して薬を使用することができます。
そのほかのシミに効く市販薬については、こちらの記事で詳しく解説しています。
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