市販の睡眠改善薬5選!おすすめの薬はある?
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薬剤師監修日:
いくつもある市販の睡眠改善薬を比較し、選び方も詳しく解説。おすすめの薬はある?の疑問にお答えするため、市販の睡眠改善薬の中から厳選した5商品をピックアップして紹介。あわせて不眠症を改善する市販薬も紹介。そのほか、睡眠改善薬のおすすめの使用タイミングも解説。
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市販の睡眠改善薬の選び方
2021年11月現在、販売されている市販の睡眠改善薬は有効成分としてジフェンヒドラミン塩酸塩が配合されています。
ジフェンヒドラミン塩酸塩が配合されている市販の睡眠改善薬には成分や効能効果においては違いがないため、どれを選んでも構いません。
剤形については、錠剤タイプやカプセルタイプなどがあるので、自身が飲みやすいものを選びましょう。
各商品の大きな違いとしては、販売価格が異なるため、価格を軸に選ぶのもひとつの手段です。
一部の商品には香り付けにラベンダーアロマなどが配合されているものもあるので、そういった好みで選ぶのも良いでしょう。
市販の睡眠改善薬の違いを比較
市販されている代表的な睡眠改善薬の違いを詳しく比較してみましょう。
成分・剤形の比較
商品名 | 剤形 | ジフェンヒドラミン塩酸塩(有効成分)配合量/1日分 |
---|---|---|
ドリエル | 錠剤 | 50mg |
ドリエルEX | カプセル | 50mg |
リポスミン | 錠剤 | 50mg |
ハイヤスミンA | 錠剤 | 50mg |
ネオデイ | 錠剤 | 50mg |
基本的には錠剤が多く、ドリエルEXだけがカプセルタイプです。有効成分の配合量はいずれの睡眠改善薬も同じです。
また、有効成分はいずれもジフェンヒドラミン塩酸塩で同じですが、ドリエルEXには香り付けにラベンダーアロマが配合されています。
1回分の用法・用量での比較
商品名 | 用法用量 |
---|---|
ドリエル | 1回2錠 |
ドリエルEX | 1回1カプセル |
リポスミン | 1回2錠 |
ハイヤスミンA | 1回2錠 |
ネオデイ | 1回2錠 |
一般的な睡眠改善薬は1回当たりの服用量が2錠ですが、ドリエルEXは1カプセルであることが特徴です。
市販の睡眠改善薬5選|おすすめはある?
市販の睡眠改善薬の中から代表的な薬をピックアップしました。いずれの薬も成分が同じなため、特別取り上げておすすめする薬はなく、どれを選んでも良いでしょう。
剤形や価格、メーカーなどから自身に合った薬を選びましょう。
ドリエル
ドリエル 6錠【指定第二類医薬品】

メーカー | 剤形 |
---|---|
エスエス製薬 | 錠剤 |
ドリエルEX
メーカー | 剤形 |
---|---|
エスエス製薬 | カプセル |
ドリエルEXの特徴は、香料としてラベンダーアロマが配合されているところです。有効成分はドリエルと変わりません。
リポスミン
リポスミン 12錠【指定第二類医薬品】

メーカー | 剤形 |
---|---|
皇漢堂製薬 | 錠剤 |
ハイヤスミンA
ハイヤスミンA 10錠(指定第2類医薬品)【指定第二類医薬品】

メーカー | 剤形 |
---|---|
大昭製薬 | 錠剤 |
ネオデイ
ネオデイ 12錠【指定第二類医薬品】

メーカー | 剤形 |
---|---|
大正製薬 | 錠剤 |
不眠症に効く市販薬|体質から治したい人に
市販の睡眠改善薬は、ストレスや緊張、その時の体調などで一時的に眠れないような症状に適した薬です。一方で、慢性的な不眠を改善することは期待できません。
ここでは、疲れや不安からくる不眠症に効果がある市販薬を紹介します。
ペネロッピー錠 270錠【第二類医薬品】

ペネロッピー錠は、体力中等度もしくはどちらかといえば細身で体力がない方に適した漢方薬です。
漢方の酸棗仁湯を抽出したペネロッピー錠は、疲れや不安をやわらげることで不眠の原因を取り除きます。
疲れがなかなか抜けない方におすすめです。
錠剤のため、漢方独特の苦味が苦手な方でも飲みやすくなっており、5歳から服用できます。
ペネロッピー錠は、商品に添付してあるQRコードを読み込むことで薬剤師の無料LINE相談が利用できます。薬に関する疑問や心配事を薬剤師に相談ができるため、安心して薬を使用することができます。
睡眠改善薬のおすすめの使用タイミング
睡眠改善薬を使用するタイミングとしては、就寝する30分くらい前がおすすめです。
添付文書の用法・用量の欄には、就寝前に服用してくださいという記載がありますが、実際は薬を飲んでから効き始めるまでに少し時間がかかるため、眠りたい時間の30分くらい前に服用すると良いでしょう。
睡眠改善薬の副作用と使用上の注意
睡眠改善薬を使用すると、稀に副作用が起こることがあります。
考えられる副作用は次の通りです。
発現部位 | 副作用 |
---|---|
皮膚 | 発疹、発赤、かゆみ |
消化器 | 胃痛、吐き気、嘔吐、食欲不振 |
全身 | めまい、頭痛、起床時の頭重感、昼間の眠気など |
また、使用上の注意点として、市販の睡眠改善薬は、寝つきが悪い・眠りが浅いような一次的な不眠には使用できますが、不眠症のような慢性的な不眠症状には使用できません。
睡眠改善薬を使用しても効果があらわれない場合は、使用をやめて一度病院を受診することをおすすめします。
睡眠改善薬に関するよくある質問
睡眠改善薬に関するよくある質問にお答えします。
使用期間はどのくらい?
使用する期間は長くても2〜3日程度にとどめてください。
元々、睡眠改善薬は寝つきが悪い・眠りが浅いような一次的な不眠に対して使用ができるものであって、慢性的な不眠に対しては使用できないためです。
睡眠改善薬を使用しても効果があらわれない場合は、使用をやめて一度病院を受診することをおすすめします。
処方薬の睡眠薬と睡眠改善薬の違いは?
医師から処方される睡眠薬や睡眠導入剤は、慢性的な不眠(不眠症)を対象とするのに対し、市販の睡眠改善薬は寝つきが悪い、眠りが浅いなどの一時的な不眠を対象にしているという点で異なります。
お酒と一緒に飲んでもいい?
睡眠改善薬の添付文書にも記載がありますが、睡眠改善薬をお酒と一緒に服用したり、アルコールが体内に残った状態で服用したりするのはやめてください。
作用が強くあらわれたり、副作用があらわれやすくなるおそれがあります。
妊娠中や授乳中は使用できる?
妊娠中は睡眠改善薬を使用しないでください。
妊娠中に睡眠改善薬を服用すると、新生児に先天異常が発生する可能性があるという報告があるためです。
また、授乳中の場合も、睡眠改善薬の成分が母乳を通じて乳児に移行し、有害な作用を及ぼすおそれがあるため使用しないでください。
妊娠中の不眠に使える市販薬については、こちらの記事で詳しく解説しています。