水虫(白癬)の治し方|水虫は自力で治せる?
水虫は白癬菌という真菌の一種が原因のため、抗真菌成分が配合された水虫薬で治療できます。
ただし、症状の原因が白癬菌ではなかった場合、水虫薬を使っても効果がなく、かえって症状を悪化させる可能性があります。
そのため、初めて水虫と思われる症状があらわれた場合は、病院を受診し、原因が白癬菌かどうかの検査が必要です。
水虫の民間療法には注意が必要
水虫ケアには、足に酢をつける、砂浜を歩く、アロエ汁を塗るなどさまざまな民間療法がありますが、いずれも医学的に根拠があるものはなく、かえって症状を悪化させる可能性があります。
水虫(白癬)の治し方|水虫には抗真菌成分配合の薬を使用しましょう
水虫には抗真菌成分が配合された薬を使用します。抗真菌成分が水虫の原因である白癬菌に効果を発揮し水虫を治療します。
水虫薬は市販薬として販売されています。
水虫(白癬)を治すためには一定の期間が必要
白癬菌は自覚症状がなくても患部に残っている可能性があるため、症状が良くなったからといって自己判断で水虫薬の使用をストップするのはやめてください。
水虫薬を使用して症状が良くなっても、最低でも1か月は使用を続けることが基本です。詳しくは薬の説明文書を確認しましょう。
水虫(白癬)に効く市販薬の選び方|抗真菌成分配合
市販されている水虫薬は、成分や剤形によって適した症状が異なるため、ご自身の症状にあった薬を選ぶとよいでしょう。
症状に合う成分を選ぶ
水虫薬には抗真菌成分の他にもさまざまな成分が含まれており、症状によって適した成分が異なります。
水虫薬を選ぶ際には、抗真菌成分の他にどんな成分が配合されているかを確認しましょう。
症状 | おすすめの成分 |
---|---|
かゆみが気になる方 | かゆみ止め成分 |
皮膚がかぶれやすい方 | 抗真菌成分のみ |
皮膚が厚くなっている方 | 尿素 |
患部の状態で選ぶ
水虫薬は、クリームや軟膏といった剤形の違いによって、適した患部の状態が異なります。ご自身の水虫がどのタイプかチェックしてみましょう。
患部の状態 | おすすめの剤形 |
---|---|
ジュクジュクタイプ | クリーム、軟膏 |
カサカサタイプ | 液体、クリーム |
ひび割れタイプ | 軟膏 |
ゴワゴワタイプ | クリーム |
患部の状態によっては当てはまらない場合もあるため、どの剤形の薬を選んだらいいかわからないときは、医師または薬剤師に相談するとよいでしょう。
水虫(白癬)でかゆみが気になる方に
水虫によるかゆみが気になる方は、かゆみ止め成分が含まれている水虫薬を検討しましょう。
商品画像 | 特徴 |
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・抗真菌成分配合 |
|
・抗真菌成分配合 |
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・抗真菌成分配合 |
ハイミズムシールEXクリーム|クリームタイプ
ハイミズムシールEXクリーム 20g【指定第二類医薬品】
有効成分 | 剤形 | 使い方 |
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テルビナフィン塩酸塩 ジフェンヒドラミン塩酸塩 グリチルレチン酸 イソプロピルメチルフェノール |
クリーム | 1日1回 |
ハイミズムシールEXクリームは、水虫に効く抗真菌成分に加え、かゆみ止め成分や殺菌成分、抗炎症成分が配合された水虫薬です。
クリームタイプのため、伸びが良く広範囲に塗りやすい、ジュクジュクしている患部にもカサカサしている患部にも使いやすいという特徴があります。また、軟膏に比べて塗った後のべとつきが少ないというメリットがあります。
ピロエースW軟膏|軟膏タイプ
ピロエースW 軟膏【第二類医薬品】
有効成分 | 剤形 | 使い方 |
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ピロールニトリン クロトリマゾール クロタミトン |
軟膏 |
1日2〜3回 |
ピロエースW軟膏は水虫に効く抗真菌成分に加え、かゆみ止め成分と抗生物質が配合された水虫薬です。
軟膏タイプのため塗った後のべとつきがありますが、患部を保護する効果が高く、クリームや液体に比べて刺激が少ないことが特徴です。
刺激が少ない軟膏タイプは、特にジュクジュクして薬がしみると痛い水虫に適しています。
ダマリングランデX液|液体タイプ
ダマリングランデX液【指定第二類医薬品】
有効成分 | 剤形 | 使い方 |
---|---|---|
テルビナフィン塩酸塩 イソプロピルメチルフェノール リドカイン グリチルレチン酸 l−メントール |
液体 |
1日1回 |
ダマリングランデX液は、水虫に効く抗真菌成分に加え、かゆみ止め成分と殺菌成分、抗炎症成分、清涼感をもたらす成分が配合された水虫薬です。
液体タイプは、さらりとした使い心地が特徴で、カサカサと乾燥している水虫におすすめです。
薬で皮膚がかぶれたことがある方に
塗り薬の成分によってかぶれを起こしやすい方は、有効成分が抗真菌成分のみの水虫薬を利用するとよいでしょう。
有効成分が抗真菌成分のみの水虫薬は、複数の成分が配合されている水虫薬に比べて、かぶれのリスクが少なくなります。
ラミシールATクリーム|クリームタイプ
ラミシールATクリーム 10g【指定第二類医薬品】
有効成分 | 剤形 | 使い方 |
---|---|---|
テルビナフィン塩酸塩 | クリーム |
1日1回 |
ラミシールATクリームは、有効成分が抗真菌薬のみが配合された水虫薬です。
有効成分が抗真菌成分のみの水虫薬は、複数の成分が配合されている水虫薬に比べて、かぶれのリスクが少なくなります。
ラミシールAT液|液体タイプ
ラミシールAT液【指定第二類医薬品】
有効成分 | 剤形 | 使い方 |
---|---|---|
テルビナフィン塩酸塩 |
液体 |
1日1回 |
ラミシールAT液は、有効成分が抗真菌薬のみが配合された水虫薬です。
有効成分が抗真菌成分のみの水虫薬は、複数の成分が配合されている水虫薬に比べて、かぶれのリスクが少なくなります。
皮膚が厚くなった水虫に
皮膚が厚く、ごわごわした水虫には、角質を柔らかくする作用がある尿素を配合した水虫薬が適しています。水虫のケアとあわせて、厚くなった角質に効果を発揮します。
ラミシールプラスクリーム|クリームタイプ
ラミシールプラスクリーム 10g【指定第二類医薬品】
有効成分 | 剤形 | 使い方 |
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テルビナフィン塩酸塩 クロタミトン グリチルレチン酸 l-メントール 尿素 |
クリーム |
1日1回 |
ラミシールプラスクリームは、厚くなった角質をやわらかくする尿素を配合した水虫薬です。尿素の他に抗真菌成分やかゆみ止め成分、抗炎症成分、清涼感をもたらす成分も配合されています。
皮膚が厚くなり、ゴワゴワしているような水虫に適してします。
市販の水虫薬の正しい塗り方と注意点
市販の水虫薬を使用する際は、以下の点に注意してください。
広範囲に薬を塗る
白癬菌は症状の出ていない部位にも存在しているため、薬は広範囲に塗るようにしましょう。指の間から足裏全体に広く塗ることが大切と言われています。
入浴後に薬を塗る
水虫薬を使うタイミングはお風呂上がりがおすすめです。患部が清潔であり、皮膚がやわらかくなって薬が浸透しやすいためです。同じ時間に塗る習慣をつけておけば、塗り忘れを防ぐこともできます。
爪水虫の治し方|市販薬で治る?
爪水虫に対して効能・効果を認められている市販薬はありません。爪水虫に効果をあらわす薬は、医師から処方される医療用医薬品(飲み薬・塗り薬)のみになります。(2022年5月時点)
爪水虫と疑わしい症状が出た場合は、病院を受診しましょう。
水虫(白癬)の原因と感染経路
水虫の原因は白癬菌という真菌(カビ)の一種です。
白癬菌は、身体のさまざまな部位に感染することがあります。その中でも高温多湿なところで繁殖しやすいという特徴があるため、靴や靴下で蒸れやすい足に水虫の症状が出る方が多いです。
家庭内の感染経路
家庭内に水虫の人がいる場合、畳・床・足ふきマット・スリッパなど、いたるところにはがれ落ちた足の皮や垢がついています。
足ふきマットや絨毯などを共有していると、それらに付着した白癬菌から水虫に感染します。特に足の水虫は家庭内からの感染が多いため注意が必要です。
その他の感染経路
銭湯やプールなどの公共施設にある更衣室の床や足ふきマット、トイレのサンダルなどは、日常的に不特定多数の人が利用しています。
利用者の中に水虫の人がいると、気づかないうちに白癬菌を踏んだり触ったりしてしまうおそれがあります。白癬菌が足などに付着しても、すぐに洗い流せば感染リスクは減るため、帰宅後によく洗うことが大切です。
水虫(白癬)種類と症状
水虫(白癬)は足だけでなく、手や陰部などに感染することもあります。
足白癬(足の水虫)
足の水虫は足白癬(あしはくせん)といい、主に3つのタイプに分けられます。
足白癬の種類 | 特徴 |
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趾間型 (しかんがた) |
・足の指の間の皮膚が白くふやけてジュクジュクする(カサカサタイプもあります) |
小水疱型 (しょうすいほうがた) |
・足の裏や土踏まず周辺、足の側面などに、水ぶくれができる |
角化型 (かくかがた) |
・かかとの角質が厚く、硬くなる |
爪白癬
爪白癬になると、足の爪が変形する・厚くなる・色が白や黄色に濁るといった症状が現れますが、痛みやかゆみを感じることはほとんどありません。
爪白癬は塗り薬が浸透しにくく、市販薬では治療ができないため、病院を受診する必要があります。
手白癬(手の水虫)
手白癬になると、手に小さな水ぶくれができたり、手のひらの皮膚がガサガサになったりします。
足の水虫と同じように、症状によって趾間型・小水疱型・角化型の3つの種類にわけられます。
股部白癬(いんきんたむし)
股部白癬になると、かゆみが強く、円形〜半円形の赤く盛り上がった発疹があらわれます。発疹の中心は治っているように見えることも特徴のひとつです。
股部に感染した場合は、太ももの内側や上部、下腹部にまで発疹が広がることもあります。陰嚢に発疹症状が出ることはあまりありません。
比較的男性がなりやすい傾向がありますが、女性にもあらわれる症状です。
水虫(白癬)の予防と対策
水虫の予防・対策に大切なのは、清潔な環境です。毎日お風呂に入り、普段から足や体を清潔に保ちましょう。
皮膚に付着した白癬菌は、付着から24時間以内に洗い流すことで感染リスクを下げることができると言われています。(皮膚に傷があった場合は、さらに感染時間が早まるとされています)
ほかに身近にできる水虫の予防・対策としては次のようなものがあります。
・スリッパやサンダル、足ふきマットの共用は避けてこまめに洗う |