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ビオフェルミンの処方薬と市販薬の違いは?|市販の整腸剤を比較

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薬剤師監修日:

ビオフェルミンは、おなかの調子を整え、便秘や下痢などを改善する整腸剤です。この記事では、処方薬ビオフェルミンと市販のビオフェルミンシリーズの違いを解説し、処方薬の代わりとなる市販の整腸剤を紹介します。また、副作用や効果、整腸剤の選び方についても説明します。

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監修薬剤師 :ミナカラ薬局 薬剤師 小寺 瑶
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編集者 :株式会社ミナカラ ライター 都筑 亜希
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この記事は1年以上前に医療従事者により監修されたものです。情報が古い可能性があります。

処方薬ビオフェルミンの種類について

ビオフェルミンは、おなかの調子を整え、便秘や下痢などを改善する整腸剤です。

病院で処方されるビオフェルミンは、4種類あり、種類によって剤形や成分、効能・効果が異なります。

なかでもビオフェルミンR錠・散は、病院で抗生物質や化学療法剤を処方されていることが前提で併用される整腸剤であるため、市販薬で同じような用途で使える薬はありません。

剤形 成分 効能・効果
ビオフェルミン錠剤 錠剤 ビフィズス菌 腸内菌叢の異常による諸症状の改善
ビオフェルミン配合散 散剤
(粉薬)
ラクトミン
糖化菌
腸内菌叢の異常による諸症状の改善
ビオフェルミンR錠 錠剤 耐性乳酸菌 下記抗生物質、化学療法剤投与時の腸内菌叢の異常による諸症状の改善:
ペニシリン系、セファロスポリン系、アミノグリコシド系、マクロライド系、
テトラサイクリン系、ナリジクス酸
ビオフェルミンR散 散剤
(粉薬)

ビオフェルミン錠剤の代わりとなる市販の整腸剤はある?

ビオフェルミン錠剤は、『ビフィズス菌』のみが含まれた薬です。

市販の整腸剤のなかには、ビフィズス菌のみが含まれたものはありませんが、ビフィズス菌のほかにさまざまな成分が含まれた整腸剤を代わりとして使うことができます。

ビオフェルミン配合散の代わりとなる市販の整腸剤はある?

ビオフェルミン配合散のように、『ラクトミン』と『糖化菌』のみを含む整腸剤は市販されていませんが、ラクトミンと糖化菌に加えて、ほかの善玉菌などが配合された整腸剤を代わりとして使うことはできます。

処方薬ビオフェルミンと代わりとなる市販の整腸剤の違い

処方薬ビオフェルミンと、代わりとなる市販の整腸剤は、成分や成分の配合量などに違いがあります。

また、市販の整腸剤は、年齢に応じて服用方法が決められている整腸剤であるのに対し、処方薬は医師が患者さんの状態に応じて用法・用量を決め処方する薬であるといった点にも違いがあります。

ビフィズス菌
(成人1日量)
ラクトミン
(成人1日量)
糖化菌
(成人1日量)
その他
ビオフェルミン錠剤
(36〜72mg)
× × ×
ビオフェルミン配合散 ×
(18〜54mg)

(12〜36mg)
×
わかもと整腸薬
(72mg)

(36mg)
× ×
ビオフェルミンVC
(18mg)

(18mg)
× ビタミン
ビオスリーHi錠 ×
(30mg)

(150mg)
酪酸菌
ビオスリーH ×
(30mg)

(150mg)
酪酸菌

ビオフェルミン錠剤・配合散の代わりに使える市販の整腸剤

ビオフェルミン錠剤・配合散と同じ配合成分を含んでいる市販の整腸剤には、次のようなものがあります。

代わりに使える市販の整腸剤
ビオフェルミン錠剤 ・わかもと整腸薬
・ビオフェルミンVC など
ビオフェルミン配合散 ・ビオスリーHi錠
・ビオスリーH など

市販の整腸剤が使える症状

ビオフェルミンの代わりとなる市販の整腸剤は、腸内環境のバランスを改善することで、便通を整える効果がありますが、そのほかにも次のような症状に使うことができます。

ビオフェルミンの代わりとなる整腸剤が使える症状

整腸(便通を整える)、便秘、軟便、腹部膨満感

ビオフェルミンの代わりに使える整腸剤

ビオフェルミンの代わりに使える市販の整腸剤には、それぞれ次のような特徴があります。

剤形や服用年齢、使用するシーンなどに応じてご自身に合うものを選びましょう。

商品画像 特徴

わかもと整腸薬

・2種類のビフィズス菌+ラクトミン配合

・錠剤

・5歳以上

・ビフィズス菌を中心に摂りたい方に

ビオフェルミンVC

・ビフィズス菌+ラクトミン+3種のビタミン配合

・レモン色の小粒の錠剤

・15歳以上

・ビタミンも同時に摂取したい方に

ビオスリーHi錠

・ラクトミン+糖化菌+酪酸菌配合

・やや甘みのある小粒の錠剤

・5歳以上

・3種の菌の相乗効果を試したい方に

ビオスリーH

・ラクトミン+糖化菌+酪酸菌配合

・散剤(粉薬)

・生後3か月以上

・赤ちゃんや小さなお子様にも

わかもと整腸薬

わかもと整腸薬 240錠(指定医薬部外品)

成分 特徴

・ビフィズス菌
・ラクトミン

剤形 錠剤
服用年齢 5歳以上

2種類のビフィズス菌とラクトミンという乳酸菌のみを配合した、シンプル処方の整腸剤です。

ビフィズス菌が主に大腸で、ラクトミン(乳酸菌の1種)が主に小腸で、それぞれ悪玉菌の増殖をおさえ、おなかの調子を整えます。

ビオフェルミンVC

ビオフェルミンVC 120錠【第三類医薬品】

成分 特徴

・ビフィズス菌
・ラクトミン
・ビタミンC(アスコルビン酸)
・ビタミンB2(リボフラビン)
・ビタミンB6 (ピリドキシン塩酸塩)

剤形 レモン色の小粒の錠剤
服用年齢 15歳以上

ビオフェルミンVCは、2種類の乳酸菌(ビフィズス菌・ラクトミン)とビタミンの効果で、腸内フローラを整え、悪玉菌の増殖をおさえます。ビタミンCをはじめ、ビタミンB2やビタミンB6は、乳酸菌の生育に関わっている成分です。

乳酸菌とビタミンの協力効果による腸活を試したい方におすすめです。

ビオスリーHi錠

ビオスリーHi錠 42錠 (指定医薬部外品)

成分 特徴
・酪酸菌
・ラクトミン(乳酸菌)
・糖化菌
剤形 やや甘みのある小粒の錠剤
服用年齢 5歳以上

3種の菌が腸内フローラと大腸のバリア機能を改善することで、便通を整えます。3種の菌はお互いに相性が良く、それぞれを単独でとるよりも、あわせてとる方がより多く増殖します。

糖化菌は乳酸菌を増やし、乳酸菌は酪酸菌を増やすことが分かっています。また、糖化菌はもともとおなかに住んでいるビフィズス菌の増殖をうながす作用が期待できます。

やや甘みのある小粒の錠剤タイプで、薬の味が苦手な方にもおすすめです。

ビオスリーH

ビオスリーH 36包 (指定医薬部外品)

成分 特徴
・酪酸菌
・ラクトミン(乳酸菌)
・糖化菌
剤形 散剤(粉薬)
服用年齢 生後3か月以上

ビオスリーHは、ビオスリーHi錠と同じ3種の善玉菌のみからなる整腸剤です。

生後3か月以上の赤ちゃんも服用できますが、服用させる場合は、そのまま舐めさせるか、少量の水などに混ぜて飲ませてください。ただし、2歳未満の赤ちゃんは市販品の使用よりも、医師の診断が優先されるため、まずは病院を受診しましょう。

ビオフェルミンの代わりに使える整腸剤の副作用

この記事で紹介している整腸剤について、わかもと整腸薬とビオフェルミンVCの添付文書によると、次のような症状は副作用の可能性があるとされています。

一方、ビオスリーHi錠とビオスリーHは副作用の記載がありません。ですが、市販の整腸剤を使用する際は、添付文書に記載された服用期間、用法・用量を守り、気になる症状がある場合には早めに医療機関を受診しましょう。

副作用とみられる症状
わかもと整腸薬 軟便、下痢(※1)
ビオフェルミンVC 吐き気・嘔吐、下痢(※2)

(※)わかもと整腸薬については、軟便および下痢、ビオフェルミンVCについては下痢症状の継続または増強が見られた場合には、服用を中止し、添付文書をお持ちの上、医師・薬剤師にご相談ください。

ビオフェルミンの代わりに使える整腸剤はダイエット効果がある?

ビオフェルミンの代わりに使える整腸剤は、お腹の不調を整える薬であり、痩せる効果に関してメーカーは公式発表しておりません。

飲んでも効果を感じられない場合は?

整腸剤は、菌の種類やその他に含まれている成分が異なることで、人によって合う・合わないがあります。整腸剤を飲んでもおなかの調子が良くならない場合や、効き目を感じられない場合は、その整腸剤が合っていない可能性も考えられます。

また、整腸剤は、時間をかけて作用するため、すぐには効果を感じられないこともあります。

この記事で紹介している整腸剤に関して言うと、1か月ほど服用しても症状が改善しない場合は、整腸剤が合わなかったり、他に原因となる疾患が隠れている可能性もあるため、医療機関を受診することをおすすめします。

市販の整腸剤の選び方

市販の整腸剤は、おなかの症状に応じてさまざまな成分が配合されています。以下のような症状がある時はそれぞれの成分が含まれた薬を選びましょう。

おなかの症状 主な成分
おなかが張った感じがする 消泡剤など
胃腸が弱り消化不良を起こしている 健胃生薬、消化酵素など

整腸剤とは?

食生活や生活環境の変化、ストレスなどで腸の働きが低下すると、おなかが張る、ごろごろ鳴るなどさまざまな症状が起こります。整腸剤は腸内の環境を改善することで、おなかの症状を改善する薬です。

便の状態はさまざまな要因で変化しますが、腸内の善玉菌が減り、悪玉菌が増えると、便秘にも軟便にもなります。整腸剤は、腸の善玉菌を増やし、悪玉菌とのバランスを整えるように働きかけるため、便秘と軟便の両方の症状に効果があります。

整腸剤と便秘薬・下痢止めとの使い分け

整腸剤は時間をかけて作用するため、「便秘や下痢の症状をすぐに改善したい」という場合は、便秘薬や下痢止めの方が適している場合もあります。

一般的に下痢止めといわれる薬は、腸の動きを止めたり過剰な水分や有害物質を吸着することで下痢を止めます。便秘薬は、腸を刺激したり、便をやわらかくすることで便秘を解消します。

こんな時・こんな方は、整腸剤を試してみるのがよいでしょう。

症状 整腸剤の使用が考えられるシーン
下痢 ・妊娠・授乳中の方などで、下痢止めを使いたくない
・ウイルスや細菌感染による下痢で、市販の下痢止めの使用が適さない
・下痢止めを使用できる年齢に達していない など
便秘 ・妊娠・授乳中の方などで、便秘薬を使いたくない
・便秘薬を使用できる年齢に達していない など
両方 ・症状は治ったものの、普段からお腹が弱く、下痢や便秘になりやすいため腸を整えておきたい など

市販の下痢止めやその選び方については、別記事で詳しく解説しています。

便秘薬については、こちらの記事をご参考にしてください。

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記事で紹介されている商品一覧

監修薬剤師

ミナカラ薬局薬剤師小寺 瑶

(経歴)
  • 福岡大学薬学部薬学科卒業
  • 福岡大学大学院薬学研究科薬学専攻修士課程修了
  • 株式会社大賀薬局
  • 株式会社ミナカラ / ミナカラ薬局
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小寺 瑶 プロフィール画像
編集者

株式会社ミナカラライター都筑 亜希

2016年より2年間タイを中心に約50の病院を擁する東南アジアの病院グループにて医療通訳他事業企画等の実務に従事。皆さまの暮らしに寄り添った健康づくりを応援していきます。

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