妊娠検査薬のフライング検査とは?
妊娠検査薬の使用は、一般的に生理開始予定日の1週間後が適切なタイミングですが、生理開始予定日から1週間経たないうちに、早期妊娠検査薬を使って検査することを「フライング検査」と呼ぶことがあります。
日本では、生理予定日当日から検査が可能な早期妊娠検査薬があります。
ただし、日本製の早期妊娠検査薬は、薬剤師による対面販売が必要な体外診断用医薬品に分類されるため、ネット上での購入はできません。
海外製の妊娠検査薬ならば最短で検査できる?
妊娠検査薬は海外ではさまざな製品が販売されており、ネット上で購入することもできます。
そして、海外製の妊娠検査薬のなかには、生理予定日より前から検査できるものもありますが、個人輸入となるため、国の検査を通っておらず、検査薬の精度や安全性で不安が残ることは否めません。
正しい検査結果を得るためにも、日本で正規販売されている妊娠検査薬を使うことをおすすめします。
通常の妊娠検査薬でフライング検査はできる?
通常の妊娠検査薬は、生理予定日から1週間経つ前に検査をしてもきちんと反応しない場合が多く、以下のようなデメリットも考えられます。
フライング検査が陽性で妊娠が成立した場合、妊娠を早く知ることで早く準備ができるなどのメリットもありますが、デメリットも理解した上で、適切な時期まで待つことも大切です。
・妊娠している可能性があるにもかかわらず、検査が早すぎて陰性と間違えてしまう ・妊娠検査薬を無駄にしてしまう ・気持ちがゆらぎやすくなる など |
また、早期妊娠検査薬でのフライング検査や、一般的な妊娠検査薬で陽性反応が出ても、妊娠の確定診断とはなりません。妊娠検査薬の結果に一喜一憂する気持ちもわかりますが、ここで深呼吸。ゆっくり待つことも大切だということを忘れないようにしましょう。
生理予定日当日から使える早期妊娠検査薬
チェックワンファスト
尿をかける時間 | 3秒 |
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判定時間 | 1分 |
特徴 | ・判定結果が1分の早さでわかる ・判定結果が残るため、パートナーにも見せやすい ・スリムな形状 |
妊娠早期の微量なホルモン変化をとらえる早期妊娠検査薬です。
尿を3秒かけて1分待つだけで結果がわかります。
また、判定結果がそのまま残るため、パートナーに見せることもできます。
生理予定日当日では、99%の正確さで検査可能とされています。
ネット上で購入することはできないため、お求めの際は、以下のリンクより取り扱い店舗をお探しください。
外部リンク:アラクス|妊娠診断補助試薬取扱店検索
生理予定日1週間後から使える妊娠検査薬
生理予定日から1週間経ったときに使える、通常タイプの妊娠検査薬を紹介します。
早期妊娠検査薬使用後にもう一度検査をしたいという方にもおすすめです。
ドゥーテスト・hCGa
尿をかける時間 | 2秒 |
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判定時間 | 1分 |
特徴 | ・尿を当てる時間が2秒と短く、尿量が少なくても検査できる ・採尿部が大きくはねにくい構造 ・HPでは使い方の動画もあり、初心者でも分かりやすい |
採尿部が広い面積を保ちつつも、はねにくい構造となっています。
さらに、尿をかける時間もわずか2秒であることから、簡単に判定することができます。
HP上で、使い方の動画を見てから使うこともできます。
外部リンク: ドゥーテスト・hCGa|使い方を動画で見る
クリアブルー
尿をかける時間 | 5秒 |
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判定時間 | 1分 |
特徴 | ・判定結果が1分の早さでわかる ・判定結果がひと目でわかる青い線 ・スリムな形で尿の跳ね返りが少ない |
スティックに尿をかけてから、わずか1分で測定可能です。
判定窓には、はっきりとした青い線が出るため、ひと目で判定結果がわかります。
スティック本体は、スリムで尿の跳ね返りが少なく、清潔に使用できます。
チェックワン S
尿をかける時間 | 2秒 |
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判定時間 | 1分 |
特徴 | ・判定結果が1分の早さでわかる ・判定結果が残るため、パートナーにも見せやすい ・スリムな形状 |
判定時間が1分と短時間で結果が分かります。
また、判定結果が残るため、パートナーにそのまま見せたり、病院へ持って行くこともできます。
スティック本体はスリムで持ちやすく、尿のはね返りもないため、清潔に検査できます。
P-チェック・S
尿をかける時間 | 5秒以上 |
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判定時間 | 1〜3分 |
特徴 | ・スティック部分が長く、使いやすいロングタイプ ・尿の跳ね返りが少ない ・HPでは使い方の動画もあり、初心者でも分かりやすい |
スティックの持ち手部分が長く、持ち手に滑りにくいグリップもついており、尿の跳ね返りが心配な方も使いやすいです。
採尿部も大きいため、尿をかけやすいことも特徴です。
HP上では、検査の仕方がイラストや動画で説明されています。
外部リンク: 妊娠検査薬 P-チェック|検査・判定のしかた
妊娠検査薬のフライング検査で陰性でも妊娠の可能性はある?
妊娠検査薬の判定が陰性なのは、「hCGが分泌されていない」あるいは「分泌されていても妊娠検査薬に反応しない濃度である」場合です。
検査するタイミングが早すぎると、実際に妊娠したとしても尿中に含まれるhCGホルモンの量が基準値に達しておらず、陰性判定となることがあります。
その場合、フライング検査をして陰性でも、さらに日数を空けて検査をすると陽性になることもあります。
一般的に、hCGの濃度が上がるのは、妊娠5週目(生理予定日から1週間ほど経った頃)以降です。
妊娠検査薬のフライング検査で薄い線は陽性?
フライング検査をする際、判定窓に陽性とも陰性とも判断しにくい薄い線が出ることがあります。薄い線が出る主な原因としては、以下のようなことが考えられます。
場合によっては、薄くても線が出ていれば陽性と判断する方もいますが、より正確に判定いただくため、薄い線が出たときは数日後に再検査することをおすすめします。
フライング検査で 薄い線が出る原因 |
・検査のタイミングが早すぎた ・水分をとりすぎて尿の濃さが薄くなっていた ・妊娠検査薬の使用方法を間違った ・受精卵の着床が続かなかった ・子宮以外の場所に受精卵が着床してしまった ・直近で流産経験があり、体内にまだhCGが残っていた ・不妊治療によりhCGホルモンを含む排卵誘発剤を 服用している など |
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フライング検査で陽性から陰性になったのは?化学流産の可能性?
一度は妊娠したものの、赤ちゃんが成長できず流産となってしまった場合、一定期間は体内にhCGが残っているため、妊娠検査薬が反応し、陽性が出た後に出血し陰性となることはあります。
受精できてhCGを分泌し始めたけれど、うまく着床できない、または、着床が続かずに受精卵が流れてしまうことを化学流産といいます。
化学流産による出血は、多くの場合、症状がない、または普段の生理と同じ程度の出血のため、気づかずに終わったり、「生理が少し遅れたかも?」と思うこともあるかもしれません。
化学流産はよくある自然な現象で、何の異常もない若く健康なカップルでも30~40%の確率で起こるといわれています。
妊娠検査薬のフライング検査での蒸発線って?陽性?
妊娠検査薬の判定時間が10分以上過ぎてから、薄い色の反応が出ることがあります。
この反応は、「蒸発線」と言われるもので、薬剤が塗られた部分から尿の水分が蒸発し、尿に含まれる老廃物などの成分だけが検査薬の上に残って、誤って表れた反応と考えられています。
蒸発線の場合は、陽性と判断する色と異なる色の線が出ることが多いです。
判定の色が薄い状態で妊娠しているかどうかを確実に判断することは難しいため、蒸発線が出た場合は、数日あけてから再検査しましょう。
また、妊娠検査薬の正しい使い方を守らず検査して色が薄くなることもあるため、添付文書にはよく目を通してから検査をしましょう。
早期妊娠検査薬に関わるQ&A
Q 生理不順の場合は?
A 「生理予定日がわからない」「生理周期がバラバラ」という場合は、性交後妊娠が成立すると、hCGが分泌されるまでに3週間程度かかるため、「性交した日から3週間後」くらいを目安に検査するとよいでしょう。
Q 検査は1日のどの時間帯におこなってもいい?
A 朝、昼、夜、どの時間帯の尿でも検査できます。
一般的に、朝一番の尿は、活動を始める前の尿で安定した測定が見込めるため、朝一番がいいという方は朝でもよいでしょう。
ただし、検査の結果は、検査を行う時間帯よりも、hCG分泌量と尿中の濃度による個人差が大きく影響すると考えられています。
Q 薬の服用や飲酒、喫煙は、判定に影響しますか?
A 基本的に薬の服用や飲酒、喫煙による影響はありません。
ただし、不妊治療などでhCGを含んだ性線刺激ホルモン剤の投与を受けている場合、注射後約1週間前後は、妊娠しているかどうかに関係なく、結果が陽性になる可能性があります。そのため、正確な診断については、医師にご相談ください。