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ヘパリン類似物質の効果とは?ローションとクリームの違いも解説

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薬剤師監修日:

ヘパリン類似物質の主な効果は「保湿効果」「抗炎症」「血行促進」の3つです。手指の荒れやひじ・ひざなどのかさつき、傷あとなどの治療に使われています。

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監修薬剤師 :薬剤師 牧野 泰尚

ヘパリン類似物質は、人間の肝臓で生成される物質「ヘパリン」と似た構造の物質のことです。ヘパリン類似物質を成分とする薬は、医療用医薬品だけでなく、一般用・要指導医薬品でも販売されていたり、化粧品の成分としても使用されていたりします。本記事では、ヘパリン類似物質の効果・効能について解説します。ローションタイプとクリームタイプの違い、効果的な使い方などを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

ヘパリン類似物質の効果・効能

ヘパリン類似物質に期待される効果は以下の3つです。

  • 保湿
  • 抗炎症
  • 血行促進

ヘパリン類似物質が配合されている保湿剤を肌に塗ることで、肌荒れや乾燥肌などの改善も期待できます。

保湿

ヘパリン類似物質は、水分子を引き寄せ保持することで、吸水作用と保水効果に優れています。

健康な肌は、角質層が肌の内側からの水分蒸発や外からの刺激を防いでいますが、角質層が紫外線や乾燥などで傷つくと、水分が蒸発しやすくなり、肌がより乾燥します。また、肌が傷つくと外部から異物が侵入しやすくなります。

抗炎症

ヘパリン類似物質には、皮膚の炎症を鎮める効果があります。

皮膚が乾燥してバリア機能が低下すると、外部からアレルギー物質などの異物が侵入し炎症を引き起こしますが、上記のとおり外部からの異物の侵入を防げる可能性があります。

血行促進

ヘパリン類似物質には、血流量を増加させることにより血行を促進させる効果があります。

血行を促進することで、血行障害が原因で生じるしもやけ、きずややけどの後の皮膚のしこり、つっぱり(顔面を除く)などに効果を示します。

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ヘパリン類似物質はローションとクリームで違いはある?

ヘパリン類似物質には、主にローションやクリームなどの剤形があり、それぞれ質感と使用する部位に違いがあります。

ローションは乳液に似た質感で、顔、体の広範囲に塗るのに適しています。
クリームはローションよりも粘度が高く、塗った箇所にしっかりと密着します。クリームは、ローションより保湿力が欲しい方におすすめです。

ヘパリン類似物質の効果的な使い方

ここでは、ヘパリン類似物質をより効果的に活用する方法を紹介します。

用法・用量を守る

市販の保湿剤は、添付文書に記載された用法用量を守ってお使いください。一般的には1日1回〜数回を症状に合わせて使用します。
医師の診察を受けている場合は、医師の指示にしたがってください。

洗顔後・入浴後に使う

ヘパリン類似物質は、入浴後5分以内に塗るのが効果的です。入浴後は、皮膚がやわらかくなっていて浸透しやすいうえに、体が温まっていてヘパリン類似物質の油分が伸びやすいためです。

入浴後以外では、洗顔後や手を洗った直後など、汗や汚れを落とした肌に塗ります。

ヘパリン類似物質に美容効果はある?

ヘパリン類似物質に、美容効果を示す根拠はありません。過去に、ヘパリン類似物質に「美容効果がある」と、SNSを中心に話題になったことがありました。

ヘパリン類似物質は高い保湿力があり、副次的な美容効果があるかもしれません。具体的にはシミ消しや肌のトーンアップなどに効果があるといわれ、美容目的での処方を求める声が増えた時期もあります。

あくまで、医薬品として使用されているヘパリン類似物質は美容クリームではなく、肌荒れや打撲のあざなどを治療する際に使用する「外用薬」です。

ヘパリン類似物質についてよくある疑問

ヘパリン類似物質に関するよくある質問に回答します。

副作用はある?

ヘパリン類似物質の主な副作用には、かゆみ、湿疹、皮膚の赤み、皮下出血などがあります。
使用中に副作用と思われる症状があらわれた場合や、何か違和感を覚えたりした際には、医師や薬剤師、登録販売者に相談してください。

ヒルドイドとの違いは?

ヘパリン類似物質が配合された医療用医薬品が「ヒルドイド」です。また、ヒルドイドの後発医薬品として「ヘパリン類似物質油性クリーム」などがあります。

後発医薬品は「ジェネリック医薬品」とも呼ばれ、先発医薬品の特許が切れた後に販売される、有効成分と効能効果が同じで、価格が低く抑えられています。

ヒルドイドやヘパリン類似物質には、軟膏やクリーム、ローション、フォームなどさまざまな形状があります。しかしどの形状であっても、ヒルドイドと他のヘパリン類似物質は成分も効果もほとんど同じです。

 

他の保湿薬との違いは?

ヘパリン類似物質と他の保湿薬との大きな違いは「作用の仕方」です。保湿剤には、ヘパリン類似物質の他にも、ワセリンなどがあります。

ヘパリン類似物質は、化学構造で「親水基」と呼ばれる部分が多くあり、それによりヘパリン類似物質が浸透した内部の角質層で水分を引き寄せ、保持して保湿効果を発揮します。

一方でワセリンの場合、皮膚の表面に膜を作り、水分の蒸発を防いで保湿します。

常用しても問題ない?

ヘパリン類似物質が配合されている保湿剤は、用法・用量を守っているのであれば毎日使用できます。ただし、人によってはヘパリン類似物質が肌に合わず、かゆみや赤みなどの副作用が出る場合もあるかもしれません。

普段、保湿剤を使っていて副作用が出なかったとしても、季節の変わり目や、妊娠・出産によるホルモンバランスの変化があったときなどは、肌トラブルが起きやすいです。さらに、敏感肌の方は保湿剤に含まれている成分だけでなく、添加物が肌に合わない可能性があります。

保湿剤を使用して体に異変を感じたら、すぐに医師や薬剤師に相談してください。

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監修薬剤師

薬剤師牧野 泰尚

(経歴)
  • 2001年薬剤師資格取得、製薬会社勤務。本社・営業・支援スタッフの経験あり。 会社に勤めながら、薬剤師Webライターとして医療系記事を監修・執筆中。
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