クラリチンは花粉症の症状やじんましんに効果のある薬
クラリチンは、ロラタジンを成分とした病院で処方される抗ヒスタミン薬です。
抗ヒスタミン薬には、アレルギー症状の原因物質であるヒスタミンの働きをおさえる作用があります。
クラリチンは、アレルギー性鼻炎、じんましん、皮ふ疾患(湿疹・皮ふ炎、皮ふそう痒症)にともなうかゆみに効果があります。
クラリチンは眠気の副作用が出にくい
クラリチンの主な副作用
クラリチンの主な副作用として、眠気、倦怠感、腹痛、口の渇き、吐き気、嘔吐、発疹、便秘などが報告されています。
いつもと違う症状があらわれたときは医師や薬剤師に相談してください。
また、重大な副作用のひとつにてんかんがあり、てんかん既往歴のある患者で発作があらわれたとの報告があるので、てんかんと診断されたことがある方は必ず医師に伝えましょう。
クラリチンは眠気が出にくい
クラリチンの最大の特徴は、他の抗ヒスタミン薬に比べて眠気の副作用が出にくいことです。
抗ヒスタミン薬は、成分が脳へ移行し脳内のヒスタミンの働きをブロックすることで、眠気・めまい・脱力・倦怠感・集中力の低下などの症状を引き起こします。
そのため、多くの抗ヒスタミン薬は集中力に影響が出やすく、車の運転・機械の操作に制限がありますが、クラリチンの成分ロラタジンは服用後の運転・機械操作能力に対する影響は認められなかったとの報告があります。
ただし、薬の効果や副作用には個人差があるため、花粉症の薬で眠くなるのがイヤだという方は、まずは医師と相談することをおすすめします。
妊娠中・授乳中でもクラリチンは使用できる?
妊娠中・授乳中であることを医師に伝えた上でクラリチンが処方された場合は心配する必要はありません。
クラリチンは通常の用量であれば妊娠中でも使用可能と考えられており、妊婦にも処方されることがあります。
また、クラリチンの成分は母乳中への移行性が比較的少ないため、授乳中の方にも処方されることがあります。
妊娠中や授乳中の場合は必ず医師に申し出て、医師の指示通りに使用してください。
クラリチン錠・レディタブ・ドライシロップの違い
病院で処方されるクラリチンには、クラリチン錠10mg・クラリチンレディタブ錠10mg・クラリチンドライシロップ1%の3種類があります。
クラリチン錠とクラリチンレディタブは7歳以上から使用可能で、3歳以上の子どもはドライシロップが使用できます。
クラリチン錠とクラリチンレディタブの違いは服用方法であり、水なしで飲みたい場合はレディタブが選択されます。
製品名 | 特徴 |
クラリチン錠10mg | 通常の錠剤タイプの薬。 |
クラリチンレディタブ錠10mg | 口の中で溶ける錠剤。水なしでも飲むことができる。 |
クラリチンドライシロップ1% | 粉薬。3歳から使用可能で主に子どもに処方される。 |
クラリチンはジェネリックの方が安い
クラリチンのジェネリック医薬品は「ロラタジン」として、現在多くの製薬メーカーから販売されています。
ジェネリック医薬品は、クラリチンの成分である「ロタラジン」が同じ量配合されています。
クラリチンとジェネリックの薬価
ジェネリック医薬品は、新薬に比べると開発費用が少なく済むため、有効成分は同じでありながら比較的安価で購入できます。
ジェネリック医薬品の薬価は、メーカーによって異なることがあります。
ジェネリック医薬品を希望する場合は、医師や薬剤師にジェネリック医薬品を希望する旨を伝えましょう。
クラリチンには市販薬もある
クラリチンと同じ成分であるロタラジンを同じ量配合した市販薬も販売されています。
市販されているのは、錠剤タイプの「クラリチンEX」とレディタブと同じ水なしでも使用できる「クラリチンEX OD錠」です。
市販薬は病院で薬を処方してもらう時間のないときに便利です。
クラリチンEX 28錠【第二類医薬品】
クラリチンEX OD錠 10錠【第二類医薬品】
クラリチンの飲み方
クラリチンは1日1回の使用で効果を発揮する薬であり、通常1回1錠を食後に使用します。年齢や薬の種類により飲む量は異なります。
クラリチンを飲みはじめるタイミング
クラリチンは花粉症の原因物質であるヒスタミンの放出を防ぐ働きに優れています。そのため、ヒスタミンが放出される前から使用することで、より効果的に花粉の症状をおさえることにつながります。クラリチンの添付文書では、花粉症の患者に投与する場合は、花粉が飛散する直前から投与を開始し、花粉のシーズンが終わるまで続けることが望ましいとされています。
花粉症シーズンの1週間ほど前、もしくは花粉症シーズンに鼻がムズムズしはじめたら早めに使用を開始しましょう。
花粉が飛散する量や時期は、その年によって変わります。日本気象協会とALiNKインターネットが運営するtenki.jpでは、花粉の飛びはじめ予想やピーク予想などが掲載されています。ご自身の住む地域の飛散状況を確認し、花粉症対策の参考にしてください。