ゲンタシンの市販薬はない

皮膚トラブルで病院を受診したとき、よく処方される薬に「ゲンタシン軟膏」や「ゲンタシンクリーム」があります。

ゲンタシンに含まれる有効成分は「ゲンタマイシン硫酸塩」です。「ゲンタマイシン硫酸塩」と同じ成分が使われている市販薬は販売されていないため、ゲンタシンを購入する場合は病院を受診して処方してもらう必要があります。

ゲンタシンと類似の市販薬はある!

ゲンタマイシン硫酸塩は、「アミノグリコシド系抗生物質」に分類されます。

同じカテゴリに分類されている成分で、市販薬に含まれているも成分に「フラジオマイシン硫酸塩」があります。

フラジオマイシン硫酸塩は、市販薬に含まれる成分で最もゲンタマイシン硫酸塩に類似するとされています。

ゲンタシンの類似薬を探すときは、有効成分が「フラジオマイシン硫酸塩」のものを探しましょう。

類似薬を買うときはステロイドの有無を要確認

フラジオマイシン硫酸塩が含まれる市販薬には、ステロイドが入っているものと入っていないものがあります。

ステロイド配合の薬は、効果が強い一方で副作用も出やすい傾向にあります。ステロイドの有無を確認して、自分の症状や体質に合った市販薬を選ぶことが大切です。

ゲンタシンと類似の市販薬~非ステロイド編~

ゲンタシンと類似の市販薬のうち、ステロイドを使用していないものを紹介します。

おでき・ふきでものにも効果的!クロマイ-N軟膏

どんな皮膚トラブルに効果的?

とひび、毛のう炎のほか、おでき、ふきでものといった化膿性皮膚疾患にも幅広く効果を発揮します。

クロマイ-N軟膏の成分は?

ゲンタシンの類似薬に含まれる「フラジオマイシン硫酸塩」のほか、化膿した患部を治す「クロラムフェニコール」、抗真菌剤の「ナイスタチン」が含まれています。

クロマイ-N軟膏の使い方は?

ゲンタシンと同じく1日1~数回、患部に塗って使用します。淡い黄色の軟膏剤で、伸びの良い使用感です。

使用上の注意点

・5~6日間を使用しても症状が良くならない場合は、使用を中止して医師や薬剤師に相談してください
・医師の治療を受けている人、薬でアレルギーを起こしたことがある人は事前に医師や薬剤師に相談してください
・軟膏の色が衣服につくと、落ちないことがあります

ゲンタシンと類似の市販薬~ステロイド剤編~

ステロイドが含まれる処方薬や市販薬は、強さに応じて5つのランクに分けられています。最も強いのがⅠ群です。市販されているのは、Ⅲ群~Ⅴ群のみとなります。

Ⅰ群:ストロンゲスト 最も強い
Ⅱ群:ベリーストロング 非常に強い
Ⅲ群:ストロング 強い
Ⅳ群:ミディアム(マイルド) おだやか
Ⅴ群:ウィーク 弱い

ステロイド入りの類似薬に期待できる効果

ステロイドが含まれるゲンタシンの類似薬は、以下のような皮膚トラブルに効果を発揮します。

・化膿をともなう湿疹、皮膚炎、あせも、かぶれ、しもやけ、虫さされ、じんましん
・とびひ、めんちょう、毛のう炎といった化膿性皮膚疾患

一方で、ウイルス性のヘルペスや真菌性の水虫などには使えません。

ステロイド入りゲンタシンの類似薬の使い方

基本的にはゲンタシンと同じく、1日1~数回、患部に塗って使用します。強く塗りこむと、皮膚に強い刺激を与えるおそれがあるので注意しましょう。

使用上の注意点

ステロイド入りのゲンタシンの類似薬を使った場合、副作用として発疹やかゆみ、かぶれが現れることがあります。

副作用のリスクを減らすために、以下の使用上の注意点を守りましょう。

・5~6日間を超す使用は避けてください
・5~6日間使用しても良くならない場合は医師・薬剤師に相談してください
・妊娠中に使用する場合は、事前にかかりつけの産婦人科医に相談してください
・症状が重い場合は、使用しないでください
​・健康な肌には塗らないようにしてください
・ご自身の手の平2~3枚分を超える広範囲の患部には使用しないでください

Ⅲ群の市販薬:フルコートf

ゲンタシンの類似薬に含まれる「フラジオマイシン硫酸塩」のほか、Ⅲ群に分類されるステロイド成分「フルオシノロンアセトニド」が含まれています。

夏に起こりやすい日焼けによる炎症や金属アレルギー、冬に起こりやすいドライスキンによるかきむしりにも効果を発揮します。

通常は1日1~2回使用しますが、症状が重い場合は3回使用してください。大人の人差し指の第一関節に出した量で、大人の手の平2枚分の患部に塗り広げることができます。

Ⅲ群の市販薬:ベトネベートN軟膏AS

ベトネベートN軟膏AS

「フラジオマイシン硫酸塩」のほか、Ⅲ群に分類されるステロイド成分「ベタメタゾン吉草酸エステル」が含まれています。

油性の基剤が使用されているため、患部を保護する働きに優れています。じゅくじゅくとした患部にもおすすめです。

Ⅳ群の市販薬:ドルマイコーチ軟膏

ドルマイコーチ軟膏

「フラジオマイシン硫酸塩」のほか、抗菌作用がある「バシトラシン」が含まれています。

Ⅳ群に分類されるステロイド成分「ヒドロコルチゾン酢酸エステル」は、かゆみや炎症をおさえるのに向いています。

化膿しそうな湿疹やかきくずしの治療が特に向いている市販薬です。

おわりに

とびひなどの治療に使われる、ゲンタシン軟膏やゲンタシンクリーム。同じ成分の市販薬はないものの、類似薬は幅広い皮膚トラブルに効果を発揮します。

家庭の常備薬としてもおすすめです。ステロイドの有無や強度の違いを理解した上で、自分に合った市販薬を見つけましょう。