ゲンタマイシンとは

正式にはゲンタマイシン硫酸塩

ゲンタマイシンは、正式には「ゲンタマイシン硫酸塩」というアミノグリコシド系抗生物質です。

ゲンタマイシン硫酸塩は、黄色ブドウ球菌および緑膿菌を含むグラム陰性桿菌に優れた効果を現し、殺菌的に作用します。また、ほかのアミノグリコシド系抗生物質に対する耐性菌にも効果があります。

注射剤のほか、外皮用剤としても広く使用されています。

先発薬とジェネリック医薬品

ゲンタマイシン硫酸塩を成分とする先発薬として「ゲンタシン」があります。注射剤のほかに、外皮用剤として軟膏とクリームがあります。

「ゲンタマイシン硫酸塩+剤形+製薬会社名」という製品名で販売されている薬は、ゲンタシンのジェネリック医薬品です。同様に、「エルタシン」もゲンタシンのジェネリック医薬品です。ゲンタシンのジェネリック医薬品には、軟膏および注射剤があります。

ゲンタマイシン硫酸塩軟膏の効果

ゲンタマイシン硫酸塩軟膏は、表在性皮膚感染症や皮膚疾患の二次感染の治療に使用されます。

適応菌種は、ゲンタマイシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属(肺炎球菌を除く)、大腸菌、クレブシエラ属、エンテロバクター属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、緑膿菌です。

ニキビ

ゲンタマイシン硫酸塩軟膏にはニキビの原因となるアクネ菌に対して効果がなく、ニキビそのものを治す薬ではありません。しかし、ニキビによってできた化膿を治療する目的で処方されることがあります。

やけど

皮膚の表皮の下にある真皮にまで達しているやけどは、赤み・痛みだけでなく水ぶくれができます。その場合、炎症をおさえるためのステロイド剤と、細菌感染を防ぐためにゲンタマイシン硫酸塩軟膏などの抗生物質を使用します。

虫刺され・かゆみ

虫刺されやあせもなどのかゆみによって掻き壊してしまうと、そこから黄色ブドウ球菌に感染してとびひを発症する場合があります。とびひの治療には抗生物質の飲み薬とゲンタマイシン硫酸塩軟膏などの塗り薬を使用します。

ヘルペス

ヘルペスの治療には、抗ヘルペス薬または抗ウイルス薬が用いられます。細菌による二次感染をともなう場合に、ゲンタマイシン硫酸塩軟膏などの抗生物質が使用されることもあります。

水虫

水虫は白癬菌という真菌(カビ)が原因のため、抗真菌薬を使用して治療を行います。水虫によって皮膚のバリア機能が弱まり、細菌による二次感染が起こった場合は、抗生物質の飲み薬や点滴を用います。

外陰部への使用

外陰部が細菌に感染することにより炎症を起こし、赤く腫れたり痛みやかゆみなどの症状がある場合、ゲンタマイシン硫酸塩軟膏などの抗生物質を使用することがあります。

ゲンタマイシン硫酸塩軟膏の副作用

副作用として、発疹などのアレルギー反応が起こる可能性があります。かゆみ、発赤、腫脹、丘疹、小水疱などの兆候が現れた場合は医師に報告しましょう。

また、長期連用することによって腎障害、難聴が起こる可能性があります。これらの症状が現れた場合も、医療機関を受診して医師に報告してください。

ゲンタマイシン硫酸塩軟膏の市販薬

ゲンタマイシン硫酸塩が配合された市販薬はありません。(2017年7月現在)

おわりに

ゲンタマイシン硫酸塩軟膏は、さまざまな細菌に対して効果のある薬です。しかし、耐性菌が現れるのを防ぐために、必要最小限の期間のみの使用とすることが大切です。

自己判断で安易に使用することは避け、必ず医師の指示に従って使用しましょう。