ザイザル(成分名:レボセチリジン塩酸塩)は花粉症の改善に使われる薬の中でも比較的新しい薬です。花粉症に対する効果が比較的強いものの、眠気の副作用は出にくく改良されているという特徴があります。

ザイザルには錠剤とシロップがあり、ザイザルシロップは生後6か月から使用可能です。

近年は花粉症の緩和にもよく処方されている薬であり、その使いやすさから多くの人が使用しています。この記事ではそんなザイザルの効果や効果時間、副作用などについて解説します。

ザイザルの効果:花粉症や蕁麻疹に効果的!

ザイザルは主に、花粉症などのアレルギー性鼻炎や、蕁麻疹、湿疹、皮膚炎などの皮膚の疾患の治療に使用されます。

花粉症への効果

花粉症薬の中では中程度の強さを持つ薬です。抗ヒスタミンの中でも第2世代に分類され、アレルギー症状の原因であるヒスタミンのはたらきを抑えることで症状を緩和します。

また、薬の効き目が早くあらわれ1日中持続することも特徴です。さらに眠気や口の渇きなどの副作用があらわれにくいことも特徴であり、使いやすい薬であるといえます。

蕁麻疹への効果

ザイザルは蕁麻疹などの皮膚の疾患の治療にも使用されます。蕁麻疹もヒスタミンの分泌が原因で起こるため、ザイザルなどの抗ヒスタミン薬を使用することで症状が改善します。

ザイザルは蕁麻疹を抑える効果も高いため、激しい蕁麻疹にも処方されます。

ザイザルの効果時間:効くまでにかかる時間と効果が続く時間

ザイザルは比較的早く効果があらわれその効果がほぼ1日中続くという、即効性と持続性に優れた薬です。ザイザルの効果があらわれる時間や持続する時間について、詳しく解説していきます。

参考:ザイザル錠5mg添付文書

ザイザルの効果があらわれるのは約1時間後

ザイザルの効果が1時間後から現れることは、実際の人に対する調査で確認されています。この調査の結果は、ザイザルの成分を使用すると蕁麻疹や皮膚の赤みに対して1時間後から症状を抑える効果が見られたというものでした。

花粉症に対してもほぼ同様の作用をあらわすと考えられ、薬を飲んでから1時間後には効果が得られると考えられます。

■ザイザルの濃度は1時間後には最大に

ザイザルの薬の説明書である添付文書には、薬の血中での濃度データが掲載されています。このデータを見ると、使用から約1時間後には最も高い濃度に達しており、十分な効果が期待できると考えられます。

このように、血中の濃度データからも薬を飲んでから約1時間後には効果が現れることが予想できます。

ザイザルの効果持続時間は24時間以上

ザイザルの使用方法は1日1回が基本であり、1回の使用で効果が1日持つとされています。この根拠についても確認していきましょう。

■ザイザルの効果が最大32時間持続する事が実験で確認されている

ザイザルの効果時間に関しても、実際の人に対する調査で1日程度持続することが確認されています。調査では、ザイザルの成分を使用すると最大で32時間後も蕁麻疹や皮膚の赤みに対して症状を抑える効果が持続することが確認されました。

持続時間に関しても花粉症でも同様であると考えられ、ザイザルは1日以上効果が持続すると考えられます。

■血中濃度も24時間以上持続する

ザイザルの効果の持続時間についても、添付文書の血中での濃度データが参考になります。このデータでは24時間経過してもザイザルはある程度の濃度が保たれており、この点からも効果が長く続くこと期待できます。 

ザイザルの効果を最大限に引き出す方法とは?

ザイザルの効果が出るまでの時間と持続時間は前述の通りですが、その効果を最大限に発揮するために以下の点についても確認していきましょう。

まずは使用方法をしっかり確認!

ザイザルの用法用量は以下のとおりです。

〔成人〕
通常、成人にはレボセチリジン塩酸塩として1回5mgを1日1回、就寝前に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、最高投与量は1日10mgとする。
〔小児〕
通常、7歳以上15歳未満の小児にはレボセチリジン塩酸塩として1回2.5mgを1日2回、朝食後及び就寝前に経口投与する。

ザイザル錠5mg添付文書

上記の通り成人では1日1回、小児は1日2回と年齢によって使用回数が異なるため、注意が必要です。

毎日同じ時間に飲むことが大切

ザイザルは効果が1日程度は持続する薬ですので、毎日就寝前など同じ時間に飲むようにすれば使用期間中は常に効果が効いている状態となります。

毎日決まった時間に飲まないと一時的に薬の効果が切れる可能性もあるため、基本的には就寝前、あるいは医師や薬剤師から指示されたとおりの時間帯に毎日使用するようにしましょう。

ザイザルの副作用:眠気はあらわれる?

ザイザルは眠気や口の渇きなどの副作用が出にくいように工夫されている薬です。しかし、副作用が全くないというわけではないため、使用の際には注意が必要です。

眠気はあらわれにくい!

ザイザルは第2世代の抗ヒスタミン薬に分類され、眠気などの副作用が抑えられていることが特徴です。そのため、ザイザルも眠気があらわれにくい薬であるといえます。

しかし、眠気が全くあらわれないというわけではありません、ザイザルの添付文書によれば、眠気や倦怠感の副作用があらわれる頻度は0.1~5%未満です。

また、服用により眠気があらわれることがあるため、ザイザルを使用している間は自動車の運転などを避けるよう注意喚起がされています。

重要な基本的注意

眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること。

ザイザル錠5mg添付文書

ザイザルは眠気があらわれにくい薬ですが、使用中は体調の変化に注意し危険な作業などは避けるようにしてください。

その他の副作用

副作用の発現頻度ごとにまとめたその他の副作用と、重篤な副作用は以下の通りです。

【0.1~5%未満】
・精神神経系:眠気、けん怠感
・消化器:口渇、吐き気、食欲不振
・血液:好酸球増多
・肝臓:ALT(GPT)上昇、AST(GOT)上昇、総ビリルビン

【0.1%未満】
・精神神経系:頭痛、頭重感、ふらふら感、しびれ感、めまい、浮遊感
・消化器:胃の不快感、下痢、便秘、消化不良、嘔吐、味覚異常、など
・循環器:動機、血圧上昇、不整脈、など
・血液:好中球減少、白血球の増減、血小板の増減、など
・過敏症:発疹、蕁麻疹、むくみ、かぶれ、皮膚のかゆみ、など
・眼:結膜充血、霧視
・肝臓:Al-P上昇
・腎臓や泌尿器:尿たんぱく、頻尿、血尿、など
・その他:耳鳴り、月経異常、ほてり、息苦しさ、胸痛、など

【頻度不明】
・精神神経系:不眠、抑うつ、傾眠、幻覚、など
・消化器:腹部の膨満感、食欲の増加
・過敏症:多形紅斑、薬疹
・眼:視覚障害、眼球回転発作
・腎臓や泌尿器:排尿困難、尿閉、遺尿
・その他:関節痛、嗅覚異常、脱毛、体重増加、筋肉痛、など

【重篤な副作用】
発生する確率は低いですが、以下のような重篤な副作用があらわれることがあります。薬の使用中に体調の変化を感じた場合には、すぐに医師などに相談してください。
・ショック、アナフィラキシー
・痙攣
・肝機能障害、黄疸
・血小板減少

飲み合わせについて

お酒・アルコールとの飲み合わせに注意!

ザイザルの添付文書には、アルコールとの併用には注意が必要であると記載されています。

併用注意

アルコール

機序・危険因子:中枢神経抑制作用が増強される可能性がある。

ザイザル錠5mg添付文書

ザイザルとお酒を同時に飲むことで、ザイザルの効果が強まってしまう危険性があります。ザイザル服用中は飲酒を避けるようにしてください。

どうしてもお酒を飲まなければならない場合などは、事前に医師に相談するようにしましょう。

他の薬との飲み合わせ

ザイザルを以下のような薬と同時に使用する場合には注意が必要です。ザイザルを処方された際に他に飲んでいる薬がある場合は必ずそのことを医師に伝えてください。

また、市販薬などを飲む場合にもできるだけ医師に確認をとりましょう。

【併用に注意が必要な薬】
・テオフィリン
・リトナビル
・中枢神経抑制剤
・ピルシカイニド塩酸塩水和物

ザイザルの薬価やジェネリック・市販薬について

ザイザルの薬価(2017年2月現在)

ザイザル錠5mgの薬価は、1錠あたり96.40円です。

また、ザイザルシロップ0.05%の薬価は、1mlあたり17.90円です。

ジェネリックはありません

先発医薬品よりも薬の値段が抑えられているジェネリックですが、2017年2月現在、ザイザルのジェネリック医薬品は販売されていません。

市販薬はありません

ザイザルと同成分を配合している市販薬は、2017年2月現在、販売されていません。

近年は医療用医薬品と同成分の薬が市販薬として購入できるスイッチOTC医薬品などが増えていますが、ザイザルのOTC化はまだされていません。ザイザルを使用したい場合には、医師から処方してもらう必要があります。

おわりに

ザイザルは正しく使用すれば効果も実感しやすく、持続時間も長いという使いやすい薬です。薬の効果を最大限に引き出し、つらい花粉症のシーズンを乗り切りましょう。