シナールとは?

シナールとは、シオノギ製薬から販売されている、ビタミン配合剤の名前です。
主成分がビタミンCなどのビタミン類であるため、シミ消しなどの美白効果がある薬として主に女性の注目を集めています。

シナールには、皮膚科で処方薬としてもらえるシナール複合錠複合顆粒のほかに、薬局やドラッグストアで買えるシナールイクシシナールLホワイトなどがあります。
しかし、種類がたくさんあり、どれを飲めばいいのかわからない…という人も多いかと思います。

そこで今回は、処方薬と市販薬のシナールの違いやその効果について、詳しく解説していきます!

シナールシリーズに使われている成分:それぞれの効能を紹介!

シナールはビタミン複合材であり、その主成分はアスコルビン酸(ビタミンC)などのビタミン類です。

シナールは市販がされているものもあり、ドラッグストアなどで購入することができます。
では、シナールシリーズに含まれる成分のそれぞれの効果について見ていきましょう。
※剤形により含まれる成分や含有量には違いがあります。

アスコルビン酸(ビタミンC)

アスコルビン酸とはビタミンCの別名です。
ビタミンCには、体の老化を防ぐ抗酸化作用があり、そのため健康に良い、とされています。
そのほかにも、ビタミンCにはコラーゲンの合成や、鉄分の吸収を高める効果、ガン予防などさまざまな効果があります。

シナールシリーズの全ての主成分となっています。

L-システイン

L-システインとは体の代謝を助けるアミノ酸の一種です。
ビタミンCと同時に摂取することで、シミの原因になるメラニンを無色化するほか、肌の代謝を正常化する効果も示し、美白効果が見込める成分です。
また、体の代謝を助けるため、肌への効果だけでなく疲れやだるさを改善したり、二日酔いの症状を緩和したりする効果もあります。

L-システインはシナール配合錠・配合顆粒やシナールEXには配合されていません。

パントテン酸カルシウム

パントテン酸はビタミンB群の一つで、多くの食品に含まれています。
体の代謝に関わる酵素のうち、100種類以上がパントテン酸なしには生成できないものであり、心身の健康に欠かせないビタミンです。

シナールEXにはパントテン酸は含まれていません。

リボフラビン酪酸エステル

シナールEXにのみ含まれるリボフラビン酪酸エステルはビタミンB2一種で、体に吸収されやすいように開発された医薬品成分です。
肌の湿疹などを治すほか、肉体疲労を改善する効果や口内炎などを治す効果もあります。

酢酸d-α-トコフェロール

シナールEXにのみ含まれる酢酸d-α-トコフェロールは、ビタミンEの一種です。
強い抗酸化作用を持ち、老化や生活習慣病を予防する効果があります。

 

シナールに含まれるビタミンは、どれも食事で摂取することが基本。
しかし、すべてを十分な量とるのはなかなか難しいですよね。
自分の体に足りていないビタミンを、シナールで補うようにしましょう。

シナールを剤形別に徹底比較!用法・用量や成分も紹介!

シナールには大きく分けて、皮膚科でもらう処方薬と薬局やドラッグストアで購入できる市販薬の2種類存在します。
また、市販薬の中でも種類によって成分や用法・用量が異なります。

それぞれの剤形において、1日に摂取できる最大量と、最大量を摂取した場合の1日あたりの薬価をまとめました。

  ビタミンC パントテン酸
カリウム
L-システイン リボフラビン
酪酸エステル
酢酸d-α
-トコフェロール
薬価
シナール配合錠 1800mg 27mg × × × 54.9円
シナール配合顆粒 1800mg 27mg × × × 55.8円
シナールイクシ 1000mg 24mg 40mg × × 54.6円
シナールLホワイト 1000mg 24mg 40mg × × 61.2円
シナールEX顆粒 2000mg × × 12mg 30mg 92円
シナールEXチュアブル 2000mg × × 12mg 30mg 70

※市販薬の薬価は2016年7月現在の通販サイトなどの価格をもとに算出したおよその数値です。

配合されている成分について、詳しくはシナールの成分をご覧ください。
参考:シナールの成分:それぞれの効能を紹介!

では、それぞれの剤形について見ていきましょう。

シナール配合錠/シナール配合顆粒(処方薬)

シナール配合錠/シナール配合顆粒は処方薬であり、皮膚科でもらうことができます。
明確な病気の治療の場合はシナールの処方に保険が適用されますが、美白などが目的の場合、保険は適用されません。
その場合診察代などは全額自己負担となり、費用は病院によって異なります。

■剤形

錠剤/顆粒

■用法・用量

1回1~3錠/1~3g×1日1~3回

■成分

1錠中/1g中
アスコルビン酸 200mg
パントテン酸カルシウム 3mg

■薬価

薬価は1錠/1gあたり約6.1円~6.2円です。
シナール配合顆粒のみジェネリック医薬品がありますが、薬価に差はありません。

シナールイクシ/シナールLホワイト(市販薬)

シナールLホワイト錠

■剤形

錠剤

■用法・用量

1回2錠×1日3回

■成分

1錠中
アスコルビン酸 165mg
パントテン酸カリウム 4mg
L-システイン 40mg

■特徴
シナールイクシとシナールLホワイトは、用法・用量や成分量、添加物までまったく同じ薬です。
新しく発売されたシナールイクシのほうが少し値段が安めに設定されているので、シナールイクシを購入した方をおすすめいたします。

また、シナールLホワイトを、1日2回の服用で効果が出るようにしたシナールLホワイト2も販売されていますが、こちらも同じ用法用量、成分です。

■剤形

顆粒

■用法・用量

1回1~2包×1日2回

■成分

1包中
アスコルビン酸 500mg
リボフラビン酪酸エステル 3mg
酸d-α-トコフェロール 7.5mg

■特徴
ビタミンB2の一種であるリボフラビン酪酸エステルや、ビタミンEの一種である酸d-α-トコフェロールが配合されています。

体に吸収しやすいように工夫が施されているお薬です。

シナールEXチュアブル錠

■剤形

チュアブル錠
*チュアブル錠とは、口の中で噛み砕いて服用する薬のことです。
水なしで服用することができます。

■用法・用量

1回2~4錠×1日3回

■成分

1錠中
アスコルビン酸 165mg
リボフラビン酪酸エステル 1mg
酸d-α-トコフェロール 2.5mg

■特徴
ビタミンB2の一種であるリボフラビン酪酸エステルや、ビタミンEの一種である酸d-α-トコフェロールが配合されています。

シナールEX顆粒と同様、体に成分が吸収されやすいように工夫が施されています。
水なしで服用することができるので、持ち歩きにも便利ですね。

その他の市販薬

■シナールA細粒/シナールAカプセル
用法・用量や成分はシナールEX顆粒と同じです。

■シナールS錠
用法・用量はシナールEXチュアブルと同じです。
1錠中に、アスコルビン酸125mg、リボフラビン0.5g、トコフェロール酢酸エステル2.5gを配合しています。

シナールの効果:美白や肌質改善、さらに二日酔いにも効果が!

シナール配合錠・配合顆粒の添付文書には、シナールの効果について以下のように記載されています。

本剤に含まれるビタミン類の需要が増大し,食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患,妊産婦,授乳婦等),炎症後の色素沈着

シナール配合錠/シナール配合顆粒添付文書

つまり、ビタミンCなどが欠乏した際にそれを補うことがシナールの主な効果だといえます。

シナールの主成分であるビタミンCは肌だけでなく体全体の健康に欠かせない成分なので、シナールには美肌効果のほかにもさまざまな効果があります。

■ハイチオールとの違いは?
シナールと同じように、シミに効く!とうたっているハイチオール。
シナールとハイチオールは含まれている成分の種類は同じですが、その含有量に違いがあります。
L-システインの含有量はシナールと同じくらいですが、アスコルビン酸(ビタミンC)の含有量は、シナールのほうが2~4倍ほど多くなっています。
より多くアスコルビン酸をとりたい!という場合はシナールを選ぶといいでしょう。

シナールの美肌効果

■メラニンを抑制して美白に!
シオノギ製薬の製品情報ページによれば、シナールの効果は主に
しみ
そばかす
日焼け
かぶれ
による色素沈着を緩和することです。

シナールに含まれるビタミンCには、シミや肝斑、ニキビ跡の色素沈着などの原因となるメラニンの発生を抑える効果があります。
シナールを服用しメラニンの発生を抑えることで、シミや肝斑、色素沈着などを防ぐことができます。

また、ビタミンCはメラニンを分解する効果もあります。
この効果によって、できてしまったシミや肝斑を改善したり、日焼けなどの肌の色素沈着を改善する効果が期待できます。

■白くするだけじゃない!肌荒れ改善効果
肌荒れの原因の多くはビタミン不足によるもの。
そのため、シナールを服用し不足したビタミンを補うことで肌荒れを早く治し、予防することができます。

シナールに含まれるビタミンCには肌の代謝を活発にし皮膚組織の回復を早める効果があり、ニキビなどの皮膚の炎症を治す効果が期待できます。
また、肌の代謝が活発になることで、ニキビ跡の改善にもつながります。

さらに、ビタミンCは肌の保湿に役立つコラーゲンの生成にも関わります。
そのため、シナールを服用することで肌にハリや弾力が生まれ、しわなどの老化を防ぐことができるのです。

二日酔いへの効果

シナールには二日酔いの症状を早く改善する効果があります。

シナールに含まれるビタミンCには二日酔いの原因であるアセトアルデヒドの分解能力を高め、症状を改善する効果があります。
また、日ごろから適切な量のビタミンCを摂取することで、肝臓の機能を高め二日酔いの予防にもなります。

さらに、シナールイクシやシナールLホワイトに含まれるL-システインには、アセトアルデヒドを無毒化する酵素の働きを助ける効果があります。

風邪への効果

シナールの成分であるビタミンCは、体内の白血球を活性化させる作用があるため、風邪に効果がある、という説があります。
この説の真偽については現在も議論がされていますが、ビタミンCが体内の白血球を活性化させることに間違いはないようです。
シナールを飲めば風邪の予防になる、と言い切ることはできませんが、風邪の治療の面ではある程度の効果が期待できる、というのが現在の一般的な意見です。

貧血治療への効果

シナールに含まれるビタミンCにより、鉄分の吸収率が上がります。
そのため、シナールと鉄材(フェロミアなど)を同時に摂取することで、鉄分を吸収しやすくなり、貧血の症状が改善されます。

口内炎への効果

ストレスや疲れなどが原因の口内炎は、ビタミンが不足することで起こります。
シナールを服用し欠乏しているビタミンを補うことで、口内炎などの症状を改善することができます。

シナールの効果を高める方法

たくさんのうれしい効果があるシナールですが、むやみに服用するとその効果も半減してしまいます。
シナールの効果を高めるために、併用すると効果的な薬やより良い飲み方を紹介していきます。

トランサミンとの併用は?

シナールと同様にメラニンの発生を抑える効果のあるトランサミン。
実際に、皮膚科では同時に処方されることが多いです。

とくに肝斑治療などの場合は、トランサミンとシナールを併用することで肝斑を消す効果を高めています。

トランサミンについて詳しくはこちらをご覧ください。
参考:トランサミンについて徹底解説!美肌効果や喉を痛みを抑える効果など

また、ビタミンEを配合したユベラとの併用も効果的で、皮膚科ではトランサミン・シナール・ユベラという組み合わせで多く処方されています。

1日数回に分けて飲むと効果的!

ビタミンCは、摂るタイミングや1回の摂取量によってその吸収率が異なります。
ビタミンCは一度にたくさん摂取しても、2~3時間で尿と一緒に排出されてしまうのです。

シナールなどのビタミンCを含む医薬品を服用する場合、1日数回に分けて服用することが大切です。

シナールの効果をより高めるために、用法通りの回数を服用するようにしましょう。
また、飲み忘れたからといって次に多く飲んでも、効果は高まりません。一回の用量を守るようにしましょう。

食後に飲むと1.5倍の効果

ビタミンCは一度にたくさん摂取しすぎても効果が半減してしまいますが、実はそのタイミングも重要です。
以下のような研究結果があります。

= ビタミンC 1000㎎の腸管からの吸収率 =

空腹時に摂取  : 20~50%(平均34%)吸収される

食後に摂取   : 45~60%(平均52%)吸収される

参考文献:『新ビタミンCと健康』村田晃著(共立出版)

つまり、空腹時にビタミンCを摂取するよりも食後に摂取することでおよそ1.5倍の吸収率が見込めるのです。
できるだけ食後にシナールを飲むように心がけることで効果を実感しやすいと言えるでしょう。

どのくらいで効果が出るの?

肌への効果を期待してシナールを服用した場合、肌のターンオーバーの周期である1か月~1.5か月を目安に服用を続けることが効果的とされています。
効果が出ないのに飲み続けることはしないように、と添付文書にも記載されているため、美白目的でシナールを服用する場合は、1~1.5か月ほどを目安に服用するようにしましょう。

シナールの副作用や使用上の注意

シナールはビタミンが配合された薬であるため、服用について大きな危険はないとされています。
服用の際にきちんと用法・用量を守れば、危険はほとんどないといえるでしょう。

副作用はあるの?

シナールはビタミンが主成分であるため、重大な副作用はなく、副作用が起こる確率も低いです。

報告されている副作用の症状は、下痢や吐き気・嘔吐、腹痛など消化器官に関することがほとんどです。
添付文書にも「頻度不明」と記載されているため、発症する可能性はごくわずかだといえます。
これらの症状はシナールに含まれるビタミンCの過剰摂取が原因なので、症状があらわれた際はすぐにシナールの服用を中止し、医師に相談してください。

また、まれに発疹などの症状があらわれることもあります。

いずれの副作用もシナールの服用を中止すればおさまることがほとんどです。

使用上の注意は?

■妊娠中・授乳中の服用について
シナールは不妊治療にも使用される薬であり、妊娠中や授乳中に服用しても基本的には問題ありません。
妊娠中はビタミンCが欠乏しやすいため、産婦人科からシナールが処方されることもあります。

ただし、妊娠中や授乳中に独断で薬を飲み続けることは危険です。
シナールを服用している、または服用したい場合は、一度かかりつけの医師に相談するようにしましょう。

■子どもの服用について
7才以下の子どもはシナールを服用しないようにしましょう。
とくにチュアブル錠などは子どもがあやまって口に入れやすいため、保管には注意が必要です。

■飲み合わせについて
シナールと飲み合わせに注意が必要な薬はとくにありませんが、ビタミンCの効果により鉄分の吸収率が上がるため、貧血治療中の人など気を付けてください。

また、ビタミンCサプリメントと併用してしまうと、ビタミンCの過剰摂取になり下痢などの症状を起こす場合があります。

現在病院から処方薬をもらっている場合は、シナールを服用する前に一度医師に相談してみましょう。

まとめ

手軽に美白効果が期待できる薬として人気を集めているシナール。
処方薬や市販薬などさまざまな種類が販売されているので、自分に合ったものを選びたいですね。

大きな危険がある薬ではありませんが、用法・用量はしっかりと守り、むやみに飲むことのないようにしましょう。