アットノンEXの有効成分|なぜ傷あとに効く?
アットノンEXの有効成分の1つである『ヘパリン類似物質』は、皮膚科で処方される医療用医薬品のヒルドイドの有効成分と同じものです。
ヘパリン類似物質には、皮膚の新陳代謝に関わることにより傷あとの状態を改善する3つの作用があります。
水分保持作用
傷あとの表面は、汗腺や皮脂腺などが失われ、乾燥しやすく外からの刺激に敏感になっている状態です。角質の水分を保つことで、表皮に潤いと柔軟性を取り戻します。
抗炎症作用
傷あとの奥は慢性的な炎症が起こっている状態です。抗炎症作用により傷あとの奥で慢性的に起きている炎症をおさえます。
血行促進作用
皮膚の下にある血管に作用し、血液の循環をよくして皮膚の新陳代謝を促します。
アットノンEXはどんな傷あとに効く?
アットノンEXは、できてから1~2年以内で、傷口に赤みや盛り上がりが残った状態の傷あとに効果があり、ころんでできた傷あと、かきむしって残ってしまった傷あと、切り傷のあと、やけどで残ってしまったあとなどに効きます。
2年以上経った傷あとにも使用できますが、効果を実感できなかったり、効果を感じるのに時間がかかったりすることがあります。
アットノンEXを使えない傷あと
アットノンEXには、血液を固まりにくくする働きがあり、出血が治まっていない状態で使用するとさらに出血を招いてしまうおそれもあるので、傷が治った状態で使います。
■次のような傷あとにはアットノンEXを使用できません。
・かさぶたができている(かさぶたの状態は、まだ傷が治っている途中段階なので、使わないでください。)
・薄いピンクの皮膚膜が張っている
・ジュクジュクした傷
アットノンEXはこんな症状にも効く
アットノンEXは傷、やけどあとの皮膚のしこりやつっぱり(顔面を除く)にも効果があります。
そのほか、子どもの乾燥した皮膚にも使用でき、ひじ、ひざ、かかと、くるぶしの角化症や、皮脂の減少により皮膚が乾燥してしまう乾皮症、手足のひびやあかぎれ、しもやけ(ただれを除く)にも使えます。
また、打ち身、ねんざ後のはれ、筋肉痛、関節痛にも効果があり、傷あと以外の症状にも効果があります。
アットノンEXは顔にも使える?
アットノンEXは、次にあげる部位を除いては顔にも使用できます。
■目や目の周囲、粘膜(口腔、鼻腔、膣等)
ニキビやシミへの効果
製薬会社の公式の発表では、アットノンEXのニキビやシミへの効果は示されていません。
アットノンEXを使用する際の注意
アットノンEXの有効成分であるヘパリン類似物質は使用年齢の制限がなく、子どもでも使える塗り薬となっていますが、使用できない人もいます。
添付文書には次に該当する人への注意が記載されています。
■次の人は使用しないこと
(1)出血性血液疾患(血友病、血小板減少症、紫斑病等)の人
(2)わずかな出血でも重大な結果をきたすこと予想される人(血液凝固抑制作用を有し出血を助長するおそれがある)
■次の人は使用前に医師、薬剤師股は登録販売者に相談すること
(1)医師の治療を受けている人
(2)薬等によりアレルギー症状を起こしたことがある人
(3)湿潤やただれのひどい人
また、アットノンEXを使用後に次の症状があらわれた場合は副作用のおそれがあるので、直ちに使用を中止し、添付文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください。
[関係部位:症状]
皮ふ:発疹・発赤、かゆみ、はれ
アットノンEXジェル 添付文書
医薬品のアットノンシリーズを紹介
アットノンEX(ジェルタイプ・クリームタイプ)は、有効成分ヘパリン類似物質に加え、次の2つの成分が配合されています。
・アラントイン
傷ついた皮膚の修復を助ける
・グリチルリチン酸二カリウム
肌の炎症を鎮める
アットノンEXシリーズには、このほかにかゆみ止め成分が配合されたアットノンEX かゆみ止めプラスも発売されています。
医薬品のアットノンシリーズの成分表
アットノンEXクリーム <しっとりとした使用感> |
有効成分:ヘパリン類似物質、アラントイン |
アットノンEXジェル <さらっとした使用感> |
有効成分:ヘパリン類似物質、アラントイン グリチルリチン酸二カリウム |
アットノンEXクリーム
アットノンEXクリーム【第二類医薬品】
しっとりとした使用感で、塗ったあとも白残りしにくいクリームタイプです。
アットノンEXジェル
アットノンEXジェル 15G(第2類医薬品)【第二類医薬品】
さらっとした使用感で、べたつかないジェルタイプです。