トラネキサム酸の効果:喉の痛みや美白に効くメカニズムと副作用

トラネキサム酸が風邪による喉の痛みや美白に効く仕組みを徹底解説。副作用や、症状に合わせたトラネキサム酸配合の市販薬についても解説します。

トラネキサム酸はもともと、風邪による喉の痛みや腫れによく処方されているお薬の成分ですが、近年ではシミや肝斑の治療薬としても注目を集めています。

この記事ではトラネキサム酸が喉の腫れに効く仕組みや、美白効果を解説します。また、症状に合わせたトラネキサム酸配合の市販薬についてもご紹介します! 

トラネキサム酸が美白に効果がある仕組み

シミの原因は紫外線を浴びると生成されるメラニンにあります。メラニンはメラノサイトという肌細胞によって生成されますが、トラネキサム酸にはメラノサイトの活性化をおさえる働きがあります。

また、メラニンの生成にはプロスタグランジンという成分も大きく関わるのですが、トラネキサム酸にはプロスタグランジンを抑制する効果もあるため、シミ予防に効果的です。

さらにトラネキサム酸は、肌荒れの原因物質となるプラスミンの働きを阻害する効果もあるため、美白だけでなく肌荒れ予防や、蕁麻疹の治療などにも使用されます。

トラネキサム酸を主成分としたトランサミンという薬の美白効果や用法容量については、以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事:トランサミンの美白効果・副作用・市販薬について解説

トラネキサム酸が風邪による喉の腫れや痛みに効く仕組み

トランサミンはプラスミンというたんぱく質分解酵素の働きを阻害する薬で、抗プラスミン薬ともよばれます。

喉や口内などの患部に何らかの異常が発生すると、血液中に流れているたんぱく質であるプラスミノーゲンがプラスミンに変化し、粘膜から浸透していきます。プラスミンは、炎症を起こすヒスタミンや、痛みの原因となるプロスタグランジン、ブラジキニンも発生させ、同時に血管を拡張させるため患部が腫れて、痛みが発生します。

つまりプラスミンは、炎症や痛みの引き金になる物質でもあるのです。

トランサミンを使用するとプラスミンの働きが阻害されるため、ヒスタミンやプロスタグランジン、ブラジキニンの作用も抑制されます。その結果、炎症や痛みが抑えられるという仕組みです。

喉の痛みや炎症に処方されるトランサミン(トラネキサム酸)の用法用量

トランサミンはトラネキサム酸を主成分としたお薬で、主に喉の痛みや口内炎に対して医療機関で処方される薬です。

処方薬と市販薬では、抗炎症成分であるトラネキサム酸の使用量にどのような違いがあるのか比べてみましょう。

処方薬の場合

トラネキサム酸として、通常成人1日750~2000mgを3~4回に分けて服用します。(なお、年齢、症状により適宜増減する。)

1日あたりの用量にかなり幅がありますが、腫れや痛みが強いときは多めに、症状が改善されれば減量するなど、患者の症状に合わせて各医師が服用量を指示します。トラネキサム酸の妊娠中や授乳中に対する注意喚起はありませんが、服用前に医師に相談することをおすすめします。

市販薬の場合

1日あたりのトラネキサム酸服用量が最大で750mgとなっています。

例) ペラックT錠
成人1回2錠を1日3回服用。(6錠中のトラネキサム酸は750mg)

市販の風邪薬の場合は、トラネキサム酸の他に抗炎症剤や解熱鎮痛剤、ビタミン剤などが配合されているものがほとんどで、製品ごとに成分の種類や量などが異なります。

風邪による喉の痛みを防ぐ!トランサミンの効果的な飲み方

プラスミンが発生すると、連鎖的にヒスタミンやプロスタグランジンなどが発生し、腫れや痛みが悪化します。そのため、できるだけ早い段階でプラスミンの働きをブロックすれば、喉の腫れや痛みが軽症ですみます。またトラネキサム酸の配合量が多いほど、喉の痛みや腫れに効果的です。

なんとなく喉に違和感がある、少し痛いような気がする、という風邪の初期症状でも放置せず、早めに薬を飲んで、つらい喉の痛みを防ぎましょう。

抗生物質の併用について

風邪の治療のためにトランサミンが使用される場合、一緒に飲むようにと抗生物質も処方されるということが多くあります。

トランサミンは抗生物質と併用することで喉の炎症を抑え、風邪の症状を早く鎮めることができます。抗生物質というと飲み合わせなどを心配する人もいますが、トランサミンと一緒に処方された場合はしっかり飲み切るようにしてください。

 トラネキサム酸配合の風邪薬使い分け

トラネキサム酸が配合された市販の風邪薬は多数あります。製品ごとに主要成分や配合が違い、効果に特徴があるので、緩和したい症状に合わせて使い分けると効果的です。

なお、総合感冒薬の中には妊娠中に避けるべき成分が含まれているものがあります。ご注意ください。

とにかく喉の腫れと痛みをなんとかしたい!

ペラックT錠

トラネキサム酸の服用量は、1日最大750mg。トラネキサム酸とカンゾウエキスの2つの抗炎症成分が、扁桃炎の腫れを鎮めます。

■ 1日あたりの成分量

         成分名     成分量                 効能効果
トラネキサム酸 750mg プラスミンの増加を抑えて、口内や喉における腫れ、痛みなどの症状を改善
カンゾウ乾燥エキス 198mg(原生薬として990mg) 炎症やアレルギーをおさえる
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6) 50mg 皮膚や粘膜を正常に働かせる
リボフラビン(ビタミンB2) 12mg 喉や鼻などの粘膜を健康に保つ
L-アスコルビン酸ナトリウム(ビタミンCナトリウム) 500mg 免疫力を高め、早期回復を導く

[ ペラックT錠と同じ成分の市販薬 ]
・ ミナカラおくすり辞典 : 「 トラフル錠」 第一三共ヘルスケア  
・ ミナカラおくすり辞典 : 「オロファニックTX錠」 協和製薬工業
・ ミナカラおくすり辞典 : 「ハレナース」 小林製薬 
ハレナースは水なしでも飲むことができて、患部に気持ちよい冷感が届く顆粒タイプの口腔咽喉薬です。

いずれの薬も眠くなる成分は含まれていません。7歳未満の小児は服用できません。妊婦または妊娠していると思われる方は、服用前に医師や薬剤師に相談してください。

熱があり喉だけでなく体の節々も痛む

コルゲンコーワ鎮痛解熱LXα

解熱鎮痛成分のロキソプロフェンと抗炎症成分のトラネキサム酸を配合。悪寒・発熱時の解熱や、さまざまな部位の痛みに効果があります。

■ 1日当たりの成分量

         成分名 成分量                       効能効果
ロキソプロフェンナトリウム 136.2mg 炎症を鎮めて腫れや痛みを緩和、解熱作用も有り
トラネキサム酸 280mg 炎症のもととなるプラスミンを抑えて、喉の腫れや痛みを緩和

眠くなる成分は含まれていません。15歳未満の小児や、出産予定日12週以内の妊婦は服用しないでください。

熱があり喉が痛い・鼻水や咳も出る

・ ミナカラおくすり辞典 : 「ペラックコールドTD錠」 第一三共ヘルスケア

ペラックコールドTD錠

アセトアミノフェン、エテンザミドという2つの解熱鎮痛成分を配合。くしゃみ、鼻水、せきなど、風邪の諸症状を緩和します。

■ 1日当たりの成分量

          成分名 成分量                     効能効果
トラネキサム酸 750mg 炎症のもととなるプラスミンを抑えて、喉の腫れや痛みを緩和
アセトアミノフェン 450mg 熱を下げ、頭痛などを緩和
エテンザミド 750mg 熱を下げ、頭痛などを緩和
ジフェニルピラリン塩酸塩 4mg 鼻水、鼻づまり、くしゃみ等を緩和
ジヒドロコデインリン酸塩 24mg せき中枢に作用し、せきを鎮める
dl-メチルエフェドリン塩酸塩 60mg 気管支を拡げてせきを鎮め、痰の排出を助ける
グアヤコールスルホン酸カリウム 150mg たんをうすめて出やすくする
無水カフェイン 75mg 頭痛を緩和

この薬には眠くなる成分が含まれています。服用後、乗物または機械類の運転操作はしないでください。なお、15歳未満の小児は服用しないでください。

ルルアタックEX

喉の痛みにともなうかぜ症状に対処する薬です。トラネキサム酸、イブプロフェンの2つの抗炎症成分により、だ液を飲み込むのもつらい、喉が赤く腫れて痛い、熱がある、などの症状にすぐれた効果を発揮します。

■ 1日当たりの成分量

       成分名        成分量                    効能効果
トラネキサム酸 750mg 炎症のもととなるプラスミンを抑えて、喉の腫れや痛みを緩和
イブプロフェン 450mg 炎症のもとプラスタグランジンに作用し、喉の痛み等を抑え、熱を下げる
クレマスチンフマル酸塩 1.34mg(クレマスチンとして1mg) アレルギー症状(鼻水・くしゃみ等)を持続的におさえる
プロムヘキシン塩酸塩 12mg たんを出しやすくする
dl-メチルエフェドリン塩酸塩 60mg 気管支を拡げ、咳を鎮める
ジヒドロコデインリン酸 24mg せき中枢に働きかけ、咳を鎮める
チアミン硝酸物(ビタミンB1硝酸塩) 25mg 消耗した体力の回復をうながす
リボフラビン(ビタミンB2) 12mg 喉や鼻などの粘膜を健康に保つ

この薬には、眠くなる成分が含まれています。服用後、乗物または機械類の運転操作はしないでください。15歳未満の小児や、出産予定日12週以内の妊婦は服用しないでください。

その他、風邪薬の成分とトランサミンの飲み合わせについては、こちらの記事でも解説しています。

関連記事:トランサミンとムコダイン、ロキソニンの飲み合わせについて
関連記事:ムコダインとトランサミンの飲み合わせについて

トランサミン(トラネキサム酸)の注意点と副作用

トラネキサム酸を主成分としたトランサミンは副作用が少なく、比較的安心な薬とされていますが、リスクがまったくないわけではありません。服用時には次のことに注意してください。

■ 肝斑の治療などでトランサミン配合の薬を服用中の方は、トランサミン配合の風邪薬は併用できません。ご注意ください。

■ トランサミンには抗炎症作用のほかに、血液が固まりやすくなる「止血作用」もあります。

このため、トロンビンなど他の止血薬を服用中の方は服用できません。止血薬は抜歯後などに処方されることがあるので、ご注意ください。

また、血栓のある患者(脳血栓、心筋梗塞、血栓性静脈炎等)や、術後で横になっている時間が長い方、圧迫止血の処置を受けている方、腎不全の方などは、症状の悪化や副作用のリスクが高まる可能性があります。トランサミンを服用する前に、必ず医師に確認してください。

トランサミンの副作用など詳しい情報は、こちらの記事でもご確認ください。
・ ミナカラおくすり辞典 : トランサミン錠250mg(処方薬)

おわりに

風邪は初期症状のサインを見逃さずに早めに対処すれば軽症ですみます。喉が腫れやすい、風邪は喉の痛みからくるという方は、薬箱の中にトラネキサム酸配合の薬を常備してみてはいかがでしょうか。

なお、市販薬を3~5日服用しても症状が改善されない場合には、服用を中止し、医師の診療を受けてください。

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