ビラノア(ビラスチン)と同じ成分の市販薬はある?
現在、ビラノアの有効成分であるビラスチンを配合した市販薬は販売されていません。
病院に行く時間がないなどでビラノアの代わりとなる市販薬を使用したい場合は、類似した作用をもつ薬を選択することも手段のひとつです。
※2024年1月時点の情報
ビラノアのジェネリック(後発品)はある?
現在、ビラノア(ビラスチン)のジェネリック医薬品は販売されていません。
症状によっては代わりの市販薬を使用することができる場合があるので、治療の選択肢のひとつとして捉えてもよいでしょう。
ビラノアの代わりの市販薬を選ぶ前に
ビラノアの代わりとなる市販薬を紹介する前に、まずはビラノアがどんな薬なのかについて解説します。
ビラノアはどんな薬?
ビラノアは、花粉症などのアレルギー性鼻炎に病院で処方される処方薬です。
抗アレルギー剤に分類され、蕁麻疹(じんましん)や湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみなどにも効果を発揮します。
ビラノアは第2世代抗ヒスタミン薬
ビラノアなどの抗ヒスタミン薬は、第1世代と第2世代に分けられます。
抗ヒスタミン薬とは、体内でヒスタミンという物質の作用をブロックし、花粉やハウスダストによる鼻のアレルギー症状やじんましんなどの皮膚の症状に効果を示す薬です。
第1世代抗ヒスタミン薬は眠気や口の渇きなどの副作用が強く現れることが特徴です。第2世代抗ヒスタミン薬では、第1世代の効果をできるだけ維持したまま、副作用が比較的出づらいように作られています。
ビラノアは第2世代抗ヒスタミン薬に分類されるため、眠気などの副作用は第1世代に比べ比較的出づらくなっています。
どんな症状に使用できる?
ビラノアは、花粉症などのアレルギー症状によるアレルギー性鼻炎や蕁麻疹(じんましん)、皮膚疾患によるかゆみなどに使用できます。
ビラノアの代用ができる類似した市販薬
アレルギー性鼻炎による鼻水や鼻づまり、くしゃみなどの症状や、蕁麻疹(じんましん)・湿疹・皮膚炎などによるかゆみをおさえたい場合は、類似の成分が配合された市販薬を使用することも選択肢のひとつです。
ここでは、ビラノア(ビラスチン)と同じ第2世代抗ヒスタミン成分を配合した市販薬を紹介します。
花粉などによる鼻のアレルギー症状に効く市販薬
【第2類医薬品】ケアビエン 120錠入り 60日分【第二類医薬品】
ケアビエンの有効成分「フェキソフェナジン塩酸塩」は、第2世代に分類される抗ヒスタミン成分です。
比較的眠くなりにくいことが特徴のため、眠くなっては困るという方にもおすすめです。
プライベートブランドのためリーズナブルな価格、60日分の大容量で長い花粉シーズンにもぴったりです。パウチタイプでかさばらず、外出時に持って行きやすいのも特徴の一つです。
花粉やハウスダストによる鼻水、鼻づまり、くしゃみの症状をやわらげます。
■アレグラFX
アレグラFX【第二類医薬品】
アレグラFXも第2世代の抗ヒスタミン成分「フェキソフェナジン塩酸塩」が配合されています。比較的眠くなりにくいことが特徴です。
花粉やハウスダストによる鼻水、鼻づまり、くしゃみの症状をやわらげます。
■クラリチン
クラリチンEX 7錠【第二類医薬品】
第2世代の抗ヒスタミン成分「ロラタジン」が配合されています。比較的眠くなりにくいことが特徴です。
花粉やハウスダストによる鼻水、鼻づまり、くしゃみの症状をやわらげます。
鼻のアレルギー症状に効く薬の選び方
抗ヒスタミン成分にはさまざまな種類があります。
同様に市販薬にもたくさんの種類があり、目的の症状によって薬を使い分ける必要があるため、何を基準に選ぶかといった選び方を知ることはとても大切です。
鼻のアレルギー症状に効く市販薬の選び方について、詳しくはこちらの記事をごらんください。
じんましん・皮膚のかゆみに効く市販薬
■アレジンAZ錠
アレジンAZ錠【第二類医薬品】
第2世代の抗ヒスタミン成分「アゼラスチン塩酸塩」が配合された薬です。じんましんや湿疹・かぶれによる皮膚のかゆみを改善します。
アゼラスチン塩酸塩は「抗炎症作用」があるため、皮膚のかゆみだけではなく、皮膚の腫れにも効果を発揮します。
じんましんに効く薬の選び方
じんましんの対処には基本的には抗ヒスタミン成分の飲み薬が適していますが、局所的なじんましんでかゆみの症状が強い場合は、飲み薬とあわせて塗り薬を使用することもできます。
じんましんに効く飲み薬と塗り薬の選び方は、以下の記事で詳しく解説しています。
代わりの市販薬を使用する際の注意点
一部の市販薬(ケアビエン、アレグラFXなど)を除いて、基本的に抗ヒスタミン薬を使用した後は眠気をもよおすおそれがあるため、自動車の運転のような危険をともなう機械の操作や高所での作業は控えてください。
また、1週間以上薬を使用しても効果が現れないと感じた場合は、漫然と長期使用をせず、一度病院を受診してください。
ビラノアは通販や個人輸入で購入しないこと
医療用医薬品のビラノアが通販サイトや個人輸入サイトなどで売られていることがありますが、購入することは避けてください。
個人輸入代行業者によって売られる薬は、医薬品としての安全性が保障されていないため、思わぬ健康トラブルが起こるおそれがあります。
また、厚生労働省は個人輸入の薬によって起こった健康被害については医薬品副作用被害救済制度の対象にならないと明記しています。
正しい治療を行うためにも、個人輸入・通販による医療用医薬品のビラノアの購入は避けましょう。
もし医療用医薬品のビラノアを購入したい場合は、代替の市販薬を購入するか、病院を受診することをおすすめします。
市販の主な抗ヒスタミン薬の一覧
以下の記事では、市販の主な抗ヒスタミン薬の一覧や、市販の抗ヒスタミン薬の選び方を紹介しています。