口周りにできる痛い皮膚トラブルといえば、口唇ヘルペスや口内炎があります。

再発率が高いことから、常に市販薬を常備している人も少なくないことでしょう。

口唇ヘルペスの再発に効果的な市販薬のひとつに、「アラセナS」があります。

口内炎を発症したときに、この「アラセナS」を使用することはできるのでしょうか?
まずは、口唇ヘルペスと口内炎の原因の違いを比べてみましょう。
 

口唇ヘルペスと口内炎の原因の違い

厳密にいうと口内炎は、口周りにできる炎症の総称です。

そのため、口唇ヘルペスも口内炎のひとつと考えられています。

体力や免疫力の低下が引き金となって発症する点も共通していますが、一般的に口内炎と呼ばれるものと、口唇ヘルペスでは原因に違いがあります。

口内炎の原因

口内炎には、いくつかの代表的な症状があり、それぞれ原因が異なります。

■アフタ性口内炎(潰瘍性口内炎)
最もよくみられる口内炎です。2~10mmほどの白っぽい潰瘍が唇の内側や歯茎に発生します。

ストレスや疲労による免疫力の低下や栄養(ビタミンB2)の欠乏などが原因とされていますが、ハッキリしたことは未だ不明です。

■カタル性口内炎
熱いものを食べたときの火傷や、歯の矯正装置による粘膜の刺激などが原因で起こる口内炎です。

このほか、頬の内側を噛んでしまったことによる細菌の増殖も原因とされています。

■アレルギー性口内炎
特定の食べ物や、薬品、または入れ歯などの金属に対するアレルギー反応が原因で起こる口内炎です。

口の中の粘膜や舌に炎症が起こり、白いブツブツ(白斑)ができます。

口内炎の原因には、外的な刺激や体調の変化が大きく関わっていることが分かります。
 

口唇ヘルペスの原因

一方の口唇ヘルペスの原因は、「単純ウイルス1型」と呼ばれるヘルペスウイルスの感染が原因です。

ヘルペスウイルスは一度感染すると、遺伝子の中に入り込むため完全に体外に除去することができません。

そのため体力や免疫力を維持し、いかにウイルスを活性化させないかということが重要になります。

またヘルペスウイルスは非常に感染力が強く、感染者の使用したタオルや食器に触れただけでもうつる可能性があるので注意が必要です。
 

口内炎の治療に「アラセナS」の使用は控えよう

一般的な「口内炎」と「口唇ヘルペス」では、原因が全く異なることがお分かりいただけたでしょうか。

口唇ヘルペスの再発治療薬である「アラセナS」を、口内炎に使うのは控えましょう。
アラセナSに含まれる有効成分「ビダラビン」は、抗ウイルス作用に効果を発揮するお薬です。

アラセナSに含まれる成分・「ビダラビン」とは?

アラセナSに含まれる「ビダラビン」は、3つの働きによってウイルスの増殖を防ぐ有効成分です。

  1. ウイルスのDNAを構成する「ヌクレオチド」の生成を抑制する。
  2. ウイルスの自体を構成する「タンパク質」の働きを阻害する。
  3. ウイルス複製のエネルギー源となる酵素「DNAポリメラーゼ」の働きを阻害する。

ほかの成分にはない、抗ウイルス作用も含まれているため、口唇ヘルペスの原因である「単純ヘルペスウイルス」の増殖抑制に、大きく効果を発揮します。

ただし、アラセナSを使用しても完全にヘルペスウイルスを除去することはできません。

不規則な生活を送ると、ウイルスの活性化を招く要因となるので、疲れやストレスを溜めない生活リズムを心がけましょう。

 

口内炎の治療について

多くの場合が原因不明である口内炎の治療は、生活環境の改善やビタミンB2の補給から行いましょう。睡眠不足や過度な疲労は、食べ物による栄養吸収が低下する要因となるので、休養は充分に摂ってください。

また、口内の粘膜を刺激するタバコやアルコール類はできるだけ控えましょう。
このほか、ビタミンB2を補うためにビタミン剤を服用することも有効です。
 

ビタミンBBプラス「クニヒロ」

口内炎には、医療薬と同じ効果を発揮するOTC医薬品(貼り薬や飲み薬など)が、数多く販売されています。こうした薬も上手に活用しましょう。

口内炎パッチ大正クイックケア

口内炎の症状が広範囲に拡大した場合や、10日以上経っても症状の改善がみられない場合は医療機関を受診しましょう。

ほかの感染症などが原因である可能性があります。
診療科は耳鼻咽喉科や口腔外科、歯科が良いでしょう。
 

さいごに

自分で口唇ヘルペスと口内炎の区別ができない場合は、自己判断でアラセナSを使用することは控えましょう。

アラセナSは高い安全性を持つ薬ですが、使い方を誤ると思わぬ副作用などが起こる可能性があります。

使用する上で不安な点がある場合は、医師や薬剤師に相談に必ず相談してくださいね。