アラセナ-A軟膏と同じ成分の市販薬はある?
医療用医薬品であるアラセナ-A軟膏と同じ成分を持つ市販薬(軟膏)には、口唇ヘルペスの再発治療薬として使えるアラセナSがあります。
アラセナSはアラセナ-A軟膏のスイッチOTC医薬品です。スイッチOTC医薬品とは、医師の処方せんが必要な薬を薬局などで購入できるように転用(スイッチ)した医薬品のことです。
またアラセナ-Aは軟膏だけでなく、クリーム、点滴の剤形もあります。
アラセナ-Aの製品名 (軟膏・クリーム) |
・アラセナ-A軟膏3% ・アラセナ−Aクリーム3% |
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■アラセナ-A軟膏3%・アラセナ-Aクリーム3%の効能効果
帯状疱疹、単純疱疹 *本剤は局所治療を目的とした薬剤であるため、発熱、汎発疹等の全身症状がみられる場合又は使用中にあらわれた場合には重症化することがあるので、他の全身的治療を考慮すること *本剤を7日間使用し、改善の兆しがみられないか、あるいは悪化する場合には他の治療に切り替えること |
■アラセナ-A軟膏3%・アラセナ-Aクリーム3%の副作用
接触皮膚炎様症状、刺激感、そう痒感等 |
成分は『ビダラビン』
医療用医薬品であるアラセナ-A軟膏の成分『ビダラビン』は、単純疱疹の原因となる単純ヘルペスウイルスおよび帯状疱疹の原因となる水痘・帯状疱疹ウイルスの増殖を抑制する作用があります。
アラセナ-A軟膏やアラセナ-Aクリームのジェネリック医薬品は、以下のような名前で様々な製薬会社から販売されています。
アラセナ-Aのジェネリック医薬品 (軟膏・クリーム) |
・ビダラビン軟膏3% ・ビダラビンクリーム3% |
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医療用医薬品アラセナ-A軟膏と市販薬アラセナSの違い|陰部に使用できる?
医療用医薬品であるアラセナ-A軟膏と市販薬のアラセナSの違いは下記の通りです。
単純ヘルペスウイルスや水痘・帯状疱疹ウイルスは体のどこにでも感染する可能性のあるウイルスですが、市販薬で使えるのは唇のみになります。
アラセナ-A軟膏 | アラセナS | |
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使える範囲 |
単純ヘルペス感染部位全般、 (ただし角膜、結膜を除く) 帯状疱疹 |
口唇ヘルペスのみ |
使える状態 | 初感染から使用可 | 再発のみ |
ビダラビンという同じ成分を含みながら、アラセナSの使用が限定的な理由は、唇以外の部位や初感染の場合、自己判断が難しく、異なる病気の可能性もあるためです。
初めて口唇ヘルペスの疑いがある症状が出た場合は、必ず皮膚科を受診しましょう。
また、口唇ヘルペスの再発でアラセナSを使用する場合も、早めに治療を始めましょう。
唇やそのまわりに症状(ピリピリ、チクチクなどの違和感)が出てから5日以内の使用開始が推奨されています。
口唇ヘルペスに効く市販薬の選び方
口唇ヘルペスの市販薬には主に軟膏タイプとクリームタイプの薬があります。
メリット | デメリット | |
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軟膏 |
・患部を保護する機能が高い ・刺激が少ない |
・べたつく |
クリーム |
・伸びがよく塗り広げやすい ・べたつかない |
・傷になっていると染みることがある |
軟膏は油性の基材を使用しているため、患部を保護することに優れた剤形になっています。ただし、使用感が若干べとつくため、苦手な方はクリームタイプがおすすめです。
クリームタイプは伸びが良いため、薬を塗り広げやすく、べたつきが少ないことが特徴です。
使用感を重視する方はクリームタイプ、患部を保護したい方は軟膏タイプを選ぶと良いでしょう。
口唇ヘルペスに効く市販薬
口唇ヘルペスに効く市販薬を紹介します。市販薬はすべて再発の場合のみ使用可能で、過去に病院で口唇ヘルペスの診断を受けた方に限ります。
軟膏タイプ・クリームタイプとありますが、どちらも成分の有効性における差はないため各剤形の特性からご自身に合った製品を選びましょう。
アラセナS|ビダラビンを医療用と同量含む軟膏
成分 | 用法用量 |
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ビタラビン |
1日1〜4回、患部に適量を塗布 |
アラセナSは、アラセナ−A軟膏と同じ成分ビダラビンが同量配合されています。ビダラビンには口唇ヘルペスの原因となるウイルスのDNA複製を阻害し、ウイルスの増殖をおさえる働きがあります。
また、基剤にワセリンを使用した軟膏タイプで、クリームタイプより肌への刺激が少なく、患部をしっかりと保護します。1日1〜4回の塗布で効果を発揮するため、何回も塗ることが難しい方におすすめです。
アラセナSクリーム|ビダラビンを医療用と同量含むクリーム
成分 | 用法用量 |
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ビタラビン |
1日1〜4回、患部に適量を塗布 |
アラセナSクリームは、アラセナ−Aクリームと同じ成分ビダラビンが同量配合されています。クリームタイプで塗っても目立ちにくいのが特徴です。軟膏特有のテカリが気になる方や、人に会う際薬の塗り跡を目立たせたくない方におすすめです。
アクチビア軟膏|アシクロビルを医療用と同量含む軟膏
成分 | 用法用量 |
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アシクロビル |
1日3〜5回、患部に適量を塗布 |
アクチビア軟膏は、もうひとつの医療用抗ヘルペスウイルス薬であるゾビラックス軟膏と同じ成分アシクロビルが同量配合された薬です。軟膏タイプであるため、クリームタイプより肌への刺激が弱いのが特徴です。アシクロビルが口唇ヘルペスの原因となるウイルスに直接作用し、症状を改善します。
ヘルぺシアクリーム|アシクロビルを医療用と同量含むクリーム
成分 | 用法用量 |
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アシクロビル |
1日3〜5回、適量を患部に塗布 |
ヘルぺシアクリームは、もうひとつの医療用抗ヘルペスウイルス薬であるゾビラックスクリームと同じ成分アシクロビルが同量配合された薬です。軟膏と比べ、べたつきが少ないため、伸びがよく塗りやすい使用感を好む方におすすめです。
ミナカラ薬局は第一類医薬品の購入が簡単
口唇ヘルペスの再発治療薬は第一類医薬品に該当します。ネット通販で第一類医薬品を購入する場合、通常は質問に答えた後、薬剤師から送られてくるメールを再度お客様が確認し、承諾をする作業が必要となりますが、ミナカラ薬局のWebサイトでは問診項目に答えるだけで第一類医薬品を購入することが可能です。
もちろん、お客様側で薬剤師に質問をしたい場合は問診に引き続き薬剤師とのやり取りが可能です。問診項目に不備があったり、質問が発生する場合はミナカラ薬局から再度ご連絡をさせて頂きます。
口唇ヘルペスに効く市販薬の正しい塗り方
1.まず手をよく洗います。
2.軟膏を指の腹に押し出します。
3.鏡を見ながら、患部の表面が覆いつくされる程度の量を患部に塗布します。
4.すり込むように塗らず、患部の上に薄くのせるようにつけます。
5.使用後も手をよく洗います。
※薬を塗った後に食べ物や飲み物を口にすると、薬剤がはがれて効果が低下する可能性があります。飲食の後に塗ることをおすすめします。
万が一口の中に入ってしまっても害はありませんが、なるべく口の中に入れたり、なめたりしないでください。
また、口の中に発疹がある場合は口内炎などの可能性もあるため、口の中には塗らないようにしてください。
口唇ヘルペスに効く市販薬に関するQ&A
Q 妊婦、授乳中の人が使っても問題ないでしょうか?
妊娠中の方(妊娠の可能性がある方を含む)や授乳中の方は使用前に医師や薬剤師にご相談ください。
Q 幼児が使っても問題ないでしょうか?
6歳未満の方の使用はできません。乳幼児の場合、初めて感染した可能性が高いと考えられます。
Q ニキビやあせも、虫刺されに使用できる?
この記事で紹介している市販薬の効能効果は、口唇ヘルペスの再発(過去に医師の診断・治療を受けた方に限る)であり、ニキビやあせも、虫刺されに使用することはできません。
ニキビに効く市販薬は以下の記事で紹介しています。
あせもに効く市販薬は以下の記事で紹介しています。
虫刺されに効く市販薬は以下の記事で紹介しています。
使用上の注意|治らない場合は病院へ
上記の市販薬を、5日間使用しても症状がよくならない場合は、使用を中止し、医師に相談してください。
また、使用する際は、薬の説明書(添付文書)に記載された用法・用量を守って使用してください。