アルブミンについて

アルブミンは、血液中に含まれるたんぱく質のひとつです。

血液は赤血球、白血球、血小板、血漿(けっしょう)で構成されています。さらに血漿の成分は水分、たんぱく質、イオン・ブドウ糖・ホルモンなどにわかれます。そして、血漿中に含まれるさまざまな種類のたんぱく質のうち、最も多いのがアルブミンです。

アルブミンの働き

アルブミンには、血管の中の水分濃度を保って血液の流れをスムーズにする働きと、血液中のいろいろな物質や栄養と結合してそれらを運搬する働きがあります。

血液の水分が保たれる理由は浸透圧です。血管には水などを通すための小さな穴が開いていますが、アルブミンはその穴を通ることができません。そのため、血管の内側と外側の水分ではアルブミンの濃度は異なります。その結果、水は血管の外側からアルブミン濃度の高い内側へと移動する浸透圧が起こります。主にアルブミンによる浸透圧は「膠質浸透圧(こうしつしんとうあつ)」と呼ばれます。

また、アルブミンはさまざまな物質と結合しやすいとう性質があります。カルシウム、亜鉛、脂肪酸、薬、ホルモンなど結合して、体の必要な場所へと運びます。

アルブミンは肝臓で作られる

アルブミンは肝臓でアミノ酸から生成されます。半減期は14~18日と長く、役割を終えたアルブミンは筋肉や皮膚で分解されます。

アルブミン製剤とは?

アルブミン製剤は、人の血液に含まれるアルブミンを原料とする輸血用血液製剤のひとつです。不必要な成分が含まれず、アルブミンのみを補充することができます。

厚生労働省による、アルブミン製剤の適正使用に関する指針に基づいて使用されます。

アルブミン製剤を使用する目的

アルブミン製剤は、急性の低たんぱく血症や、ほかの治療では管理をすることが難しい慢性低たんぱく血症による症状に対して、一時的に症状を改善するために使用されます。

血流を調整したり、出血による急激な血圧の低下を改善することで、浮腫(むくみ)、腹水、肺水腫などの症状を改善します。

アルブミン製剤が使用されるのは下記の場合などです。

・けがや手術によって大量に出血した場合
・重症のやけどの場合
・病気が理由でアルブミンが尿中にもれだしてしまう場合
・肝臓の障害がありアルブミンの生成が低下した場合

また、下記は不適切な使用とされています。

・たんぱく質源としての栄養補給のための使用
・脳虚血に対する使用
・単なる血清アルブミン濃度の維持のための使用
・末期の方への使用

アルブミン製剤の使用方法

アルブミン製剤には、濃度の異なる5%の等張製剤と20~25%の高張製剤があり、病気やけがの状態に応じて使い分けられます。

循環系に負担をかけすぎないよう、投与速度は1時間あたりアルブミン10ℊ前後となるように調節し、静脈内注射または点滴静脈内注射します。

アルブミンの検査からわかること

血液検査によるアルブミンの量

血液検査の項目に「総たんぱく(TP)」と「アルブミン(ALB)」があります。総たんぱくとはアルブミンとそれ以外のたんぱく質であるグロブリンを含めた血液中のたんぱく質の量のことです。このふたつの項目は、栄養状態や肝機能・腎機能を評価するために行われます。

また、血液中のアルブミンが低下しても、免疫機能に関係するたんぱく質であるグロブリンが増加すると総たんぱくの量が変わらず異常が見つけられない場合があります。そのため、A/G比(アルブミン/グロブリン比)も検査値として用いられます。

アルブミンの値が基準値より低いときは、栄養不足、肝炎・肝硬変などの肝障害、ネフローゼ症候群、低たんぱく血症などである可能性が考えられます。

アルブミンの量が極端に低下してしまうと血管の中の水分が保たれなくなり、血管の外に水分が出てしまします。そのため、むくみなどの症状が起こります。

反対にアルブミンの値が高い場合は、高たんぱく血症、慢性肝炎、肝硬変、悪性腫瘍、脱水症などであることが考えられます。

尿検査によるアルブミンの量

尿検査で尿中のごく微量のアルブミン量を測ることにより、糖尿病の3大合併症のひとつである糖尿病性腎症や高血圧による腎障害などを早期に発見することができます。

通常の尿たんぱくを測る検査では微量アルブミン量を検出することはできません。

おわりに

アルブミン製剤には副作用があります。呼吸困難、急な血圧の低下、じんましん、発熱、指先や唇の皮膚が青紫色になるなどの症状が現れたらすぐ医師に報告しましょう。

また、血液検査の結果は全体の項目をみて総合的に判断します。詳しい結果や疑問点は担当の医師に確認しましょう。