マグミットの効果と特徴

マグミットは酸化マグネシウムが成分の医療用医薬品です。主に便秘薬として使用されています。

マグミットは大腸で水分を集め、便に水分を含ませて柔らかくし、かさを増やすことで排便を促します。

便秘薬であればセンナやセンノシド、ビサコジル、ピコスルファートナトリウム水和物といった成分の薬の方が、便を出す作用が強めになります。

しかしマグミットはセンナやセンノシド、ビサコジル、ピコスルファートナトリウム水和物などに比べ刺激性が少なく、お腹が痛くなったり耐性(クセ)を生じたりしにくいため、長期で使用しやすいのが特徴です。

効能・効果

【効能・効果】
○下記疾患における制酸作用と症状の改善
胃・十二指腸潰瘍、胃炎(急・慢性胃炎、薬剤性胃炎を含む)、上部消化管機能異常(神経性食思不振、いわゆる胃下垂症、胃酸過多症を含む)

○便秘症

○尿路蓚酸カルシウム結石の発生予防

製造販売元/協和化学工業株式会社 マグミット錠200mg/マグミット錠250mg/マグミット錠330mg/マグミット錠500mg 添付文書 2015年10月改訂(第9版)

酸化マグネシウムについて詳しい情報は、関連記事をごらんください。

マグミットの市販薬はある?

酸化マグネシウムもしくは同効成分の市販薬

マグミットと同じ成分、または同様の作用がある成分が配合された市販薬はあります。

ただし市販薬はマグミットと同じ疾患・症状すべてに使えるわけではありません。

市販薬で対応できる症状は「便秘」「胃酸の出過ぎ(胃酸過多)による吐き気や胸やけ」などだけです。

市販薬では胃・十二指腸潰瘍などには対応しきれないため、「便秘」「胃酸の出過ぎ」以外でマグミットを使用している場合は医師・薬剤師に相談しましょう。

市販薬名 成分 効能・効果
3Aマグネシア ・酸化マグネシウム:2000mg(6錠中) 【便秘薬としての効果】
・便秘
・便秘にともなう次の症状の緩和:のぼせ、頭重、肌あれ、吹出物、食欲不振、腹部膨満、腸内異常醗酵、痔
酸化マグネシウムE便秘薬 ・酸化マグネシウム:2000mg(6錠中) 【便秘薬としての効果】
・便秘
・便秘にともなう次の症状の緩和:のぼせ、頭重、肌あれ、吹出物、食欲不振(食欲減退)、腹部膨満、腸内異常醗酵、痔
スルーラックデルジェンヌ ・酸化マグネシウム:2000mg(6錠中)
・ヨクイニンエキス(ヨクイニンとして4030mgに相当):310mg
【便秘薬としての効果】
・便秘
・便秘にともなう次の症状の緩和:肌あれ、吹出物、腹部膨満、食欲不振(食欲減退)、腸内異常醗酵、頭重、のぼせ、痔
ミルマグ液 水酸化マグネシウム:12g(100mL中)

【便秘薬としての効果】
・便秘
・便秘にともなう次の症状の緩和:頭重、のぼせ、肌あれ、吹出物、食欲不振(食欲減退)、腹部膨満、腸内異常醗酵、痔

【制酸剤としての効果】
胃酸過多、胸やけ、胃部不快感、胃部膨満感、胃もたれ、胃重、胸つかえ、げっぷ、はきけ(胃のむかつき、二日酔・悪酔のむかつき、悪心)、嘔吐、飲みすぎ、胃痛

市販薬の場合はそれぞれの商品によって成分や使える症状が多少変わります。

便の調子を見ながら、それぞれの商品の用法・用量の範囲内で飲む量を調整することができます。

マグネシウム製剤以外の便秘薬については、関連記事をごらんください。

効果が出るまでの時間

酸化マグネシウムは多くの場合、便秘薬として使用されます。

効果が出るまで個人差があり、使用してから約4時間〜8時間で効果が現れます。一般的な目安としては就寝前に使用すると、だいたい朝起きた頃に効果が現れます。

ただし中には効果が出るまで1〜2時間の方や10時間かかる方もいるため、自分なりのちょうど良い時間を見つけるようにしてください。

ミルマグ液のように制酸剤として使用する場合は、胃酸を中和する作用は強く即効性がありますが、持続時間が短いのが特徴です。

マグネシウム製剤の注意点

激しい腹痛、吐き気・嘔吐がある方は、市販薬を使う前に医師・薬剤師・登録販売者に相談しましょう。

また高齢者や腎臓病を持っている方では、マグネシウムイオンの余計な体内貯留を起こしてしまう「高マグネシウム血症」のおそれが通常より高くなります。

高齢者や腎臓病と診断された方は、市販薬を使用する前に担当の医師・薬剤師に相談しましょう。

マグミットや酸化マグネシウムの市販薬を使用していて、吐き気・嘔吐、口の渇き、血圧低下、徐脈,皮膚が赤くなる、筋力低下、ウトウトした状態が続くなどいつもと違う症状があるときは医師に相談しましょう。

基本の3Aマグネシア・酸化マグネシウムE便秘薬

酸化マグネシウムE便秘薬

有効成分が「酸化マグネシウム」のみとマグミットと同じ薬です。

作用は3Aマグネシア、酸化マグネシウムE便秘薬、どちらでも基本的に変わりありません。

特徴的な違いは、酸化マグネシウムE便秘薬はレモン風味で、口の中で溶けるため錠剤が苦手な方におすすめです。

便秘による肌あれにも気を使ったスルーラックデルジェンヌ

スルーラックデルジェンヌ

5歳から使用できる便秘薬です。

3Aマグネシア、酸化マグネシウムE便秘薬と同じ成分量の「酸化マグネシウム」に加え、肌に潤いを与え肌あれに効果的とされる「ヨクイニンエキス」が配合されています。

便秘への作用自体は3Aマグネシア、酸化マグネシウムE便秘薬と同等ですが、スルーラックデルジェンヌは便秘による肌あれ・肌トラブルが気になる女性におすすめです。

制酸剤としても使えるミルマグ液

ミルマグ液は「酸化マグネシウム」と同じ作用を持つ「水酸化マグネシウム」が成分の薬です。

ミルマグ液の特徴をあげるなら、便秘薬としては3歳から使用できることです。

また制酸剤として用いることもできる珍しい特徴があります。制酸剤としては5歳から使用でき、胃酸を中和することで胃酸過多による胸やけなどの症状を改善します。

便秘薬として使う場合と制酸剤として使う場合では用法・用量が違うため注意が必要です。

ただし置いてしばらくすると2層に分離するため、使用前には20回以上よく振る必要があり、また自分にあった適量をその都度計り取る必要があります。

ほかの便秘薬に比べて少し手間がかかりますが、錠剤を飲むのが苦手な方にはおすすめです。

妊婦・授乳婦の便秘薬の使用について

妊娠中

妊娠中は食事内容の変化や運動量の低下、また子宮が大きくなるために腸管を圧迫するため、便秘を起こしやすい状態にあります。

妊娠中はできるだけ食事や水分補給、適度な運動で便秘を改善するように心がけましょう。

特に妊娠2〜4か月、または妊娠後期(妊娠28週目以降)の方は、市販薬を使うよりも、まずは担当の医師に相談しましょう。

どうしても病院に行けないなどの理由で市販の便秘薬を使用する場合は、「酸化マグネシウム」が成分の市販の便秘薬を一時的に使用するのもひとつの手です。

マグミットや市販薬の3Aマグネシアの成分「酸化マグネシウム」は体内にほとんど吸収されないというデータがあり、妊婦の便秘に使われることもある薬の成分です。

ただし大量に使用すると子宮を収縮させるおそれがあるため、使用する前に主治医や薬剤師・登録販売者に相談するようにしましょう。

授乳中

「酸化マグネシウム」は体内への吸収率が低く、乳汁への移行も少ないため授乳を継続しながら使えるお薬です。

おわりに

マグネシウムの便秘薬は効果がおだやかで、お腹が痛くなりにくく自然な排便をしたい方におすすめです。

医療機関でマグミットなどの酸化マグネシウムの薬を処方されていて、市販の酸化マグネシウム薬に切り替えたい場合は、まず医師に相談してください。