ミルトンとは
ミルトンは哺乳瓶や食器、おもちゃなどの赤ちゃん用品の除菌消毒に使用されるシリーズ商品です。
杏林製薬から製造販売され、錠剤タイプと液体タイプや専用の容器などが販売されています。
ミルトンの成分は?
ミルトンの成分は液体タイプと錠剤タイプで異なります。
液体タイプの成分は次亜塩素酸ナトリウムです。次亜塩素酸ナトリウムは殺菌消毒効果のある成分です。
錠剤タイプのミルトンCPの主成分はジクロルイソシアヌル酸ナトリウムですが、錠剤を水に溶かすと次亜塩素酸溶液と変化し、液体タイプと同様に除菌効果を発揮します。
ミルトンの効果
一般的な細菌に対してミルトン液体タイプは殺菌作用が、錠剤タイプのミルトンCPは除菌効果が期待できます。界面活性剤を使用していないので、皮膚などへの刺激が弱く赤ちゃん用品の除菌・消毒に適しています。
ミルトンはノロウイルスに効く?
ミルトンは特定の菌やウイルスに対する効果・効能は明記されていませんが、主成分は次亜塩素酸ナトリウムおよび同等の殺菌効果を有するジクロルイソシアヌル酸ナトリウムであるため、ノロウイルスには有効であると紹介されています。
ミルトンはインフルエンザウイルスに効く?
インフルエンザウイルスの主な感染経路は、空気中を飛散する咳やくしゃみの飛沫であり、ミルトンは空気中のウイルスの除去には使用できないため、ミルトンの使用でインフルエンザ感染を避けることは難しいです。
ミルトンの使い方
ミルトンは液体や錠剤を水で薄めて溶液を作ってから、溶液に容器を浸すなどして使用します。
容器に汚れなどが付いていると、汚れの部分は消毒することができません。ベビー用洗剤などで容器を洗ってからミルトンの溶液に1時間以上浸けましょう。
浸けたあとは、ミルトン溶液から取り出して振り切ればそのまま使えます。
わずかに残った溶液成分は、ミルクや麦茶等に含まれる有機物と反応して、速やかに無害な食塩の成分に分解されますが、においなどが気になるときは、水道水ですすいでも問題はありません。
なお、ミルトンは木や金属、一部のプラスチック製品(メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタンなど)に使用すると、容器が腐食する可能性があります。木や金属を含む容器への使用は避けましょう。
液体タイプのミルトン
液体タイプのミルトンは、水2Lに対しミルトン液25mlを入れて使用します。消毒したいものを1時間以上浸しておくことで、効果が期待できます。24時間以内であれば、何度でも使用可能です。
ミルトン 1000mL1000mL【第二類医薬品】
ミルトン 専用容器P型 4L
錠剤タイプのミルトン
錠剤タイプのミルトンCPは、水2リットルに対し錠剤1つを入れた溶液を使用します。溶液に約1時間以上浸して消毒します。液体タイプと同様24時間以内であれば、何度でも使用可能です。
ノロウイルスに対する消毒液の作り方
ドアノブ、手すり、椅子、トイレなど人が直接手で頻繁に触れる場所は、0.02%に希釈した次亜塩素酸ナトリウム溶液(ミルトンの場合:500mLペットボトルに水490mL、ミルトン10mL)を浸した布またはキッチンペーパーで拭き、その10分後に水拭きします。
ー出典:ミルトンHP
また、ベビーグッズの消毒にはさらに低濃度での消毒が推奨されています。
ベビーグッズは、洗剤でよく洗ったあと、0.02%次亜塩素酸ナトリウム溶液(ミルトン4L専用容器を使用する場合:水3920mL、ミルトン80mL)にひたします。パパ、ママのマグカップなどもまとめて消毒しましょう。10分間ひたしたあと取り出して、水でよく洗い乾燥させます。
ー出典:ミルトンHP
ミルトンと他の製品の比較
キッチンハイター(花王)
家庭用漂白剤。成分は次亜塩素酸ナトリウムのほかに界面活性剤が含まれています。界面活性剤は汚れを落としやすくする効果がありがますが、刺激が強いため、赤ちゃん用品の除菌・消毒には適していません。
ミルクポン(ピジョン)
成分は次亜塩素酸ナトリウムの液剤です。成分・使用方法ともにミルトンとの大きな違いはありません。
液体タイプと錠剤タイプのどちらがお得?
ミルトンは液体タイプと錠剤タイプが販売されていますが、どちらがお得なのでしょうか?
下記はミルトン両タイプで、4リットルのミルトン溶液をつくり使用すると仮定し、表を作成したものです。(値段はメーカー希望小売価格)
商品 | 値段 | 使用可能回数 | 一回当たりの値段 |
ミルトン液体タイプ450ml | 1,100円(税込) | 9回 | 122.2円 |
ミルトン液体タイプ1000ml | 1,650円(税込) | 20回 | 82.5円 |
ミルトン錠剤タイプ36錠 | 1,200円(税込) | 18回 | 73.3円 |
ミルトン錠剤タイプ60錠 | 2,090円(税込) | 30回 |
69.6円 |
一回使用当たりの値段で比べると、錠剤タイプの方が一回使用当たりの値段が安いことがわかります。
おわりに
赤ちゃんは大人に比べると免疫力も低いため、口に入れるものの消毒をしっかりとしてあげることが大切です。ミルトンなどの消毒液を効果的に使い、容器などの消毒を徹底してあげましょう。