メイアクトは細菌感染による疾患を治療するための抗生物質で、正式名称を錠剤は「メイアクトMS錠」、細粒は「メイアクトMS小児用顆粒10%」もしくは「メイアクト小児用細粒」といいます。泌尿器や皮膚、呼吸器などさまざまな部位に生じる症状に用いられます。
その中でも、膀胱炎の治療に関するメイアクトの使用方法について解説していきます。膀胱炎に対して効かないと思った時、何錠を何日間飲み続ければよいか、妊娠中や授乳中の注意点について確認しましょう。
メイアクトは膀胱炎に何錠使う?
膀胱炎でメイアクトを処方されたときの服用方法ですが、一般的には成人には100mg錠の場合1回1錠、1日3回を食後に服用します。
メイアクトの錠剤の用法用量の詳細は以下のとおりです。
通常、成人にはセフジトレン ピボキシルとして1回100mg(力価)を1日3回食後に経口投与する。
なお、年齢及び症状に応じて適宜増減するが、重症又は効果不十分と思われる場合は、1回200mg(力価)を1日3回食後に経口投与する。
何日くらい継続して服用する必要があるかというと、JAID/JSC 感染症治療ガイドライン 2015によると、メイアクトと同じくセフェム系抗生剤の投与目安は3~7日程度とされています。ですが、膀胱炎を繰り返している人や免疫力が低く回復に時間がかかる人の場合は1~2週間服用することもあります。どちらにしても、必ず担当医から指示された服用期間を飲み切るようにしましょう。
メイアクトの効果と効かない思ったときの注意点
メイアクトは多くの種類の細菌に有効です。その中でも膀胱炎の原因の8割を占めるとされる大腸菌への効果が認められています。
その他、膀胱炎を引き起こすブドウ球菌やレンサ球菌なども抑える作用があるので、膀胱炎の治療薬として効果が期待できます。
しかしそのメイアクトを服用しても、すぐにその効果を実感しにくい場合があります。
メイアクトのような抗生物質は、鎮痛薬のようにすみやかに痛みを止めるのではなく、徐々に細菌の増殖を抑えていくものです。短期間での効果実感が得られなかったとしても、飲み止めたりしないよう注意しましょう。
通常は2〜3日程度で症状が改善し始めることが多いですが、症状が改善しても菌が体の中に残っていて再発したり、他の病気になる恐れもあるため、医師に指示された服用期間をしっかり守り、治療薬を飲み切る必要があります。
メイアクトは妊婦や授乳中の膀胱炎でも使えるの?
膀胱炎になりやすいといわれている妊娠期間ですが、妊娠中の方がメイアクトを服用することはできるのでしょうか。
添付文書によると「妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。」といった内容が記載されています。妊娠中の服用は可能ですが、医師の判断で処方が決まります。
では、授乳中の方の場合ですが、添付文書上でも特に注意する点はなく、授乳中の服用は問題ないとされています。膀胱炎で受診してメイアクトが処方されたら、医師の指示に従って服用しましょう。
授乳中の乳児に影響があるかということも気になる点かと思います。メイアクトは抗生物質の中でも安全性が高く、小児用の治療薬があるほどです。母乳から乳児に成分が移行しても基本的には心配ないとされています。
万が一、母乳を通じて赤ちゃんに成分が移行したとしても、基本的には心配はいりません。どうしても心配な方は、服用のタイミングと授乳時間をずらすなど、医師に処方してもらう時に相談しましょう。
最後に
膀胱炎は頻尿や残尿感、排尿痛などが特徴ですが、同様の症状を持つ他の疾患もあり、自分で膀胱炎と判断することが難しい疾患です。
服用する治療薬と病気の原因(細菌の種類)がマッチしていなければ、改善どころか悪化することもありますので注意しましょう。
医薬品の使用の際には医師や薬剤師の指示を必ず守りましょう。
個別の治療の内容については、この記事に記載されている内容が必ずしも当てはまらない可能性がありますのでご注意ください。