アンテベートの類似市販薬はない

アンテベートは皮膚科でよく処方されるかゆみや炎症に使用される処方薬です。

アンテベートは処方箋が必要な薬で、同じ成分を使用した市販薬または類似の市販薬は現在販売されていません。(2018年2月現在)

アンテベートはステロイド製剤であり、ステロイドの中でも比較的強い「Very Strong」に分類される薬です。

市販で販売されているステロイドの強さは「Strong」「Medium」「Weak」の3段階のみであり、「Very Strong」に該当する薬は市販されていません。

市販のステロイド薬で代用できる?

湿疹やかゆみが出ている状態でステロイド薬を使用したい場合、病院を受診しましょう。

病院にすぐに行けない場合などは、「Strong」や「Medium」の市販薬で代用してください。

アンテベートと同じような効果を求めて「Strong」の市販薬を多めに塗ったとしても吸収率は同じです。効果が高くなることはないので、くれぐれも適量を使用してください。

ここでは「Strong」と「Mediam」の市販薬をご紹介します。

「Strong」の塗り薬は、すべてステロイドに加えて抗生物質が入っており、赤み・かゆみがある皮膚炎・かぶれの初期症状から、悪化したジュクジュクした患部や、かき壊して化膿をしている症状にも適しています。

ステロイド成分のみの塗り薬を使用する場合は、「Mediam」から選びましょう。

ステロイド「Strong」の市販薬

フルコートf

ステロイド成分「フルオシノロンアセトニド」に抗生物質「フラジオマイシン硫酸塩」を配合。

軟膏タイプなので皮膚を保護し、刺激が少ない。乾燥した状態、じゅくじゅくして状態のいずれの場合にも使用できます。

ベトネベートN軟膏AS

ステロイド成分「ベタメタゾン吉草酸エステル」に抗生物質「フラジオマイシン硫酸塩」を配合。

軟膏タイプなので皮膚を保護し、刺激が少ない。乾燥した状態、じゅくじゅくして状態のいずれの場合にも使用できます。

ステロイド「Medium」の市販薬:ステロイド成分のみ配合

リビメックスコーワ軟膏

処方薬から市販薬として販売された最初のステロイド軟膏。ステロイド成分「プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル」を配合。

セロナ軟膏

ステロイド成分「ヒドロコルチゾン酪酸エステル」を配合した軟膏。処方薬では、ロコイド軟膏と同じ成分。

ステロイド「Medium」の市販薬:ステロイド成分と局所麻酔成分配合

ラシュリアPEクリーム

ステロイド成分「プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル(PVA)」を配合したアンテドラッグタイプのクリーム。

炎症をおさえる「ステロイド成分」とかゆみをすばやく感じにくくさせる「局所麻酔成分」の両方が配合されていることです。かゆくて眠れないときなど、すばやく効いてほしいときに向いています。

皮膚科で処方されるアンテベートとは?

アンテベートは皮膚の炎症をおさえる働きがあり、赤み、はれ、かゆみ、炎症などの症状を改善するステロイドの塗り薬です。

アトピー性皮膚炎や乾癬(かんせん)をはじめ、さまざまな湿疹・皮膚疾患に広く使用されています。

軟膏・クリーム・ローションの3タイプがあり、患部の位置や症状によって使い分けられます。

アンテベートの成分とステロイドの強さ

アンテベートには「ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステル」というステロイド成分が入っています。

ステロイド外用剤(塗り薬)は、体内への吸収度の違いにより、以下の5段階に分けられています。

Strongest(ストロンゲスト) もっとも強い
VeryStrong(ベリーストロング) 非常に強い
Strong(ストロング) 強い
Medium(ミディアム) おだやか
Weak(ウィーク) 弱い

アンテベートのステロイド成分であるベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステルは「VeryStrong」に分類されており、比較的強めの薬です。

ステロイドと聞くと副作用を心配する人もいますが、アンテベートは病院でよく処方される塗り薬です。医師の指示どおり用量用法を守り使用すれば問題はありません。

ステロイドが怖いからといって使用を避けて、かき壊して炎症がひどくなったり、ストレスによって悪化してしまうと、その後の治療がかえって大変になります。

アンベートは適切に使用すると、高い効果が期待できる薬といえるでしょう。

アンベートの種類:軟膏・クリーム・ローションの違いは?

アンテベートには軟膏・クリーム・ローションの3つのタイプがあります。

いずれも中に入っているステロイド種類・濃度とも同じで、タイプによって薬の効き目が変わることはありません。医師が診断し患部の状態、場所、広さなどによって使い分けられます。

参考までに軟膏・クリーム・ローションの違いを説明します。

軟膏タイプ

べたつきがある油脂性基剤の塗り薬です。皮膚を保護する作用が強く刺激性が少ないため、あらゆる症状に使用できます。

かきこわして悪化した湿疹やジクジクと化膿しているような皮膚炎などにも使用でき、特に乾燥してカサカサしている状態のものに適しています。

べたつき感があるため洋服に薬がついてしまったり、肌から洗い落としにくいという欠点があります。

クリームタイプ

水と油を混ぜ合わせてつくられている乳剤性基剤の塗り薬です。軟膏に比べてのびが良く、さらっとしています。しかし、軟膏より刺激が少し強いため、ひどく悪化している症状にはおすすめできません。

軟膏のベタつき感が苦手な人はクリームタイプを選んでも良いでしょう。

ローションタイプ

ローション剤は乳剤性ローション、溶液性ローション、懸濁性ローション3種類あり、アンテベートローションは白色の乳剤性ローションです。

水と油を混ぜ合わせてつくられており、クリームよりさらっとしています。頭皮など軟膏やクリームが塗りにくい場所に使用されます。

アンテベートは赤ちゃんや妊娠中に使っていいの?

アンテベートは赤ちゃんの湿疹や皮膚炎などで症状がひどい時に使用されることがあります。

赤ちゃんに湿疹や皮膚炎がでた場合は、まずはワセリンやヒルドイドソフトなどの保湿薬が使用されます。次にかゆみをおさえる抗ヒスタミン成分が入った塗り薬を使われます。

それでも炎症やかゆみがひどい場合には、ステロイドが出されます。

まずはロコイドやキンダベートなど比較的マイルドな塗り薬を選びますが、症状がひどい時や皮膚が硬い部分にはアンテベートが出されることがあります。

赤ちゃんに使用する際には、できるだけ湿疹や炎症がある場所のみに使用し、広範囲に長期的に大量に使用することは推奨されていません。

アンテベートを使用するときは、医師の指示のもと用量用法を必ず守って使用するようにしてください。

また、アンテベートはおむつかぶれにも使用することもありますが、こちらも医師に指示された使用方法を守ってください。

妊娠中・授乳中の方が使うとき

妊婦もしくは妊娠の可能性のある方、授乳中の方にもアンテベートは使用されます。しかし、大量または長期にわたる広範囲の使用を避けることとなっています。

医師の指示のもと、用量用法を守って使用してください。 

また、授乳中の方は、薬が赤ちゃんの口に入らないように気を付けてください。赤ちゃんが薬を手で触れて、その手を口に運ぶこともあり、くれぐれもご注意ください。

アンベテートの副作用は?

アンテベートはまれに副作用が起こることがあります。

主な副作用として、毛のう炎・せつ、刺激感、ざ瘡様発疹、皮膚萎縮、白癬、皮膚乾燥、そう痒などが報告されています。

なお、まぶたや目の周りに使用した場合、眼圧亢進、緑内障、 白内障などが起こり、目の痛み、かすみ、まぶしいなどの症状がでる場合があります。

このような症状がでた場合は、担当医もしくは薬剤師に相談してください。

残ったアンテベートは使っていいの?

「こんな症状が出ているので、前に病院で処方されたアンテベートを使っていいですか?」とよくご質問があります。

アンテベートは処方箋が必要な薬で、市販では類似薬は販売されていません。

その理由は、アンテベートをはじめとするステロイドの強さが「Very Strong」以上の塗り薬は、医師の診断や経過観察のもと、適切に使用しなければならないからです。

そのため、残ったアンテベートは医師の診断なしに使用しないでください。

特に、わきや陰部のデリケート部分や顔面などの皮膚がやわらかいところに使用すると、症状を悪化させてしまう恐れもあり注意しましょう。

おわりに

処方薬アンテベートの類似薬は、現在のところ薬局やインターネットで購入することはできません。

それは、ステロイドの強さが医師の診察や経過観測が必要なレベルだからです。そのため、アンテベートが残っているからといって自己判断で使用せずに、皮膚科を受診してください。

もし、病院に行く時間がないときなどはご紹介した市販薬で対応して経過を見ましょう。