リンデロンVGはどんな薬?

リンデロンVGは、幅広い皮膚トラブルに使用される処方薬です。

特に化膿している状態の皮膚に処方されることが多く、使用したことがあるという人も多いのではないでしょうか。

 

リンデロンVGには、軟膏・クリーム・ローションの3タイプがあり、患部の位置や症状によって使いわけられます。

製品 特徴 適した部位
リンデロンVG軟膏 傷口にもしみにくく、保湿性に優れているが、べたつき感がある ジュクジュクした部分・乾燥した部分
リンデロンVGクリーム 伸びがよく、広範囲に塗りやすく、べたつきが少ない 乾燥した部分
リンデロンVGローション クリームよりさらにベタつきがない 毛の多い部位

リンデロンの効能効果

○ 湿潤,びらん,結痂を伴うか,又は二次感染を併発している次の疾患:
湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症,脂漏性皮膚炎を含む),乾癬,掌蹠膿疱症

○ 外傷・熱傷及び手術創等の二次感染

リンデロン-VG軟膏0.12%/リンデロン-VGクリーム0.12%の添付文書

リンデロンはさまざまな皮膚疾患に処方されますが、以下のような症状によく処方されます。

 

◯単純性湿疹、蕁麻疹、虫刺され、皮膚炎、赤ニキビ、アトピー性皮膚炎、あせも、おむつかぶれ、とびひ、軽度の火傷 など

リンデロンVGの成分

リンデロンはステロイドと抗生物質の2つの成分でできている薬です。

ベタメタゾン吉草酸エステル(ステロイド)+ゲンタマイシン硫酸塩(抗生物質)

【ベタメタゾン吉草酸エステル(ステロイド)】

ベタメタゾン吉草酸エステルは、ステロイドの消炎鎮痛剤で、炎症を鎮める効果があります。

 

【ゲンタマイシン硫酸塩(抗生物質)】

ゲンタマイシン硫酸塩は抗生物質です。免疫機能が下がった患部が感染症になるのを防ぎます。また、細菌の増殖を防ぎ、感染が広がり症状の悪化をおさえます。

ただし、抗生物質は長期使用すると細菌に耐性ができ効果が出づらくなることがあります。

リンデロンVGのステロイドの強さ

ステロイド外用剤(塗り薬)は、体内への吸収度の違いにより、以下の5段階にわけられています。

 

・Strongest(ストロンゲスト):もっとも強い
・VeryStrong(ベリーストロング):非常に強い
・Strong(ストロング):強い
・Medium(ミディアム):おだやか
・Weak(ウィーク):弱い

 

リンデロンVGの体内吸収度の強さは、5段階の真ん中3番目の「Strong(ストロング)」です。

 

ステロイドと聞くと副作用を心配する人もいるかもしれませんが、適切に使用すれば高い効果を得ることができる優れた薬です。

 

ステロイド剤を使用するときは必ず医師の指示通りに使用してください。指定された患部以外に使用したり、全体に塗り広げたりしないように注意しましょう。

リンデロンVGと同じステロイド成分の市販薬

リンデロンVGを購入する場合は医師の処方箋が必要であり、処方箋なしに薬局やドラッグストアなどで購入することはできません。また、リンデロンVGと全く同じ薬は現在市販されていません。

 

しかし、リンデロンVGと似たような成分配合であり、同じような効果が期待できる薬は市販されています。

なお、リンデロンVGと同じステロイド成分である「ベタメタゾン吉草酸エステル」を配合している市販薬は現在2つのみ販売されています。

リンデロンに最も似ているベトネベートN軟膏AS

市販薬の中で最もリンデロンVGと似ている薬は「ベトネベートN軟膏AS」です。ベトネベートN軟膏ASもリンデロンと同じステロイド+抗生物質の薬です。

 

【ベトネベートN軟膏ASの成分】
ベタメタゾン吉草酸エステル(ステロイド)+フラジオマイシン硫酸塩(抗生物質)

 

ベタメタゾン吉草酸エステルはリンデロンVGのステロイドと同じ成分であり濃度も同じです。

リンデロンVGと異なる点は、配合された抗生物質の成分です。

ベトネベートN軟膏ASに含まれている抗生物質のフラジオマイシン硫酸塩は、リンデロンVGに含まれているゲンタマイシン硫酸塩と同じように細菌のタンパク質合成を阻害することによって、細菌の増殖を阻害する作用があります。

そのため、ベトネベートN軟膏ASは、リンデロンVGとほとんど同じ効果を期待できるといえます。

ベトネベートN軟膏AS

リンデロンVGからの変更が不安な方は薬剤師に相談しましょう。

抗生物質を含まないベトネベートクリームS

ベトネベートN軟膏ASのクリームタイプ「ベネベートクリームS」も、リンデロンVGと同じ「ベタメタゾン吉草酸エステル」が成分の薬です。

 

【ベトネベートクリームSの成分】
ベタメタゾン吉草酸エステル(ステロイド)

 

ただし、「ベタメタゾン吉草酸エステル」単一成分の薬であり、抗生物質が入っていません。

したがって、ベトネベートクリームSよりも、ベトネベートN軟膏ASの方がリンデロンVGに近い薬といえます。

ベトネベートクリームS

ベトネベートN軟膏ASとベトネベートクリームSの違い

ベトネベートN軟膏ASとベトネベートクリームSは、配合されている成分が異なるため、効能・効果が若干異なります。

効能・効果
●化膿を伴う次の諸症:湿疹、皮膚炎、あせも、かぶれ、しもやけ、虫さされ、じんましん
●化膿性皮膚疾患(とびひ、めんちょう、毛のう炎)

ベトネベートN軟膏ASの添付文書

効能・効果
しっしん、皮膚炎、あせも、かぶれ、かゆみ、しもやけ、虫さされ、じんましん

ベトネベートクリームSの添付文書

薬の添付文書に記載の効能・効果や、軟膏・クリームの特徴の違いからも、ベトネベートN軟膏ASの方はジュクジュクするような化膿した状態の症状に適していることがわかります。

 

自分の症状に合わせて薬を選択しましょう。判断がつかない場合は、薬局などで薬剤師や登録販売者に相談することをおすすめします。

おわりに

今回は処方薬リンデロンVGの類似薬として、薬局やインターネットで購入できる市販薬ベトネベートN軟膏ASを紹介しました。

ベトネベートN軟膏ASもリンデロンVG同様ステロイド剤なので、大量に長期間使用すると副作用が起こることがあります。

必ず使用上の注意を読んで用法用量を守って使い、使用中に異変や違和感が起きた時は皮膚科などに相談しましょう。