ロキソニン錠の副作用について

医療機関で処方されるロキソニンの錠剤の代表的な副作用を解説します。また、胃痛など胃腸障害をできるだけ避けるための予防を紹介します。そのほか、副作用の腹痛・眠気・むくみが出てしまった場合はどうしたら良いかも解説します。

ロキソニンとは

ロキソニン(成分:ロキソプロフェンナトリウム)は、非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAID's)という種類の薬です。

成分のロキソプロフェンナトリウムは、飲み薬や貼り薬に配合されていますが、ここでは医療機関で処方される錠剤の副作用について解説します。

ロキソニンは 頭痛・歯痛などの痛みや、発熱をおさえるために使われる飲み薬です。

副作用について

副作用が起こることは非常にまれですが、全く起こらないわけではありません。

主な副作用としては、胃痛などの胃腸障害・眠気・むくみなどがあります。

消化管障害

ロキソニンは胃や腸の中を通る時は、胃粘膜刺激作用や小腸での潰瘍形成作用が弱い状態で通過し、体内に吸収された後に痛みや発熱に効果を示す形に代謝される「プロドラッグ」というタイプの薬です。

ロキソニンはケトプロフェン・ナプロキセン・インドメタシンなど、ほかの非ステロイド性消炎鎮痛薬成分と比較して、消化管障害が少ないといわれる薬です。

副作用の頻度も重症化することもまれですが、それでも消化管障害の副作用の報告はあり、胃潰瘍など消化性潰瘍に発展するおそれもゼロではありません。

特にもともと胃腸が弱い方や、過去に副作用が出たことのある方、高齢の方は、服用後の体調の変化に気を配りましょう。

また、ロキソニンの服用が長期になるときも気をつけましょう。

全体的に副作用はまれではありますが、消化管障害の中でも、特に多い副作用に「胃痛」があります。

【ロキソニンの消化管障害】

発生頻度 内容
0.1~1%未満  腹痛、胃部不快感、食欲不振、吐き気、嘔吐、下痢
0.05~0.1%未満 消化性潰瘍、便秘、胸やけ、口内炎
0.05%未満 消化不良
頻度不明 口渇、腹部膨満(お腹が張る)

眠気

ロキソニンでは眠気の副作用が0.1%の頻度で報告されています。

非常にまれな副作用ではありますが、気にする方もいるのではないでしょうか。

むくみ

むくみ(浮腫)も0.1〜1%の発生頻度で報告されている副作用のひとつです。

むくみは顔面や四肢によく現れます。

気を付けたい重い副作用

重大な副作用はめったに起こらないですが、万が一起きてしまった場合は至急医療機関を受診してください。

以下のような症状は、重大な副作用の初期症状のおそれがあるため、もし起こった場合はすぐに医師・薬剤師に相談しましょう。

重大な副作用 初期症状
・ショック
・アナフィラキシー様症状
冷汗、顔面蒼白、手足のしびれ、全身のじんま疹、全身の発赤、顔や喉の腫れ、ゼーゼー息苦しい、めまい、血圧低下、目の前が暗くなり意識が薄れるなど
(症状は服用後30分以内に急速に現れることが多い)
・無顆粒球症
・溶血性貧血
・白血球減少
・血小板減少
貧血、発熱、喉の痛み、口内炎、だるい、皮下出血(血豆・青あざ)、鼻血・歯肉出血といった出血傾向など
・中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)
・皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
発疹、発赤、水ぶくれ、膿(うみ)、皮がむける・ただれる、皮膚の強い痛みや熱感、皮膚のひどいかゆみ、唇や口内のただれ、のどの痛み、目の充血、発熱、全身けん怠感など
・急性腎不全
・ネフローゼ症候群
・間質性腎炎
尿が少ない・出ない、尿の濁り・泡立ち、血尿、全身のむくみ、全身倦怠感・だるい、吐き気、側腹部痛、腰痛、発熱、発疹など
うっ血性心不全 息苦しい、息切れ、胸が苦しい、動悸、疲れやすい、浮腫・むくみ、体重増加など
間質性肺炎 咳き込む、ゼーゼー息をする、息苦しいなど
消化管出血 胃痛、腹痛、下血(血液便、黒いタール状の便)、吐血(コーヒー色のものを吐く)
消化管穿孔 胃痛、腹痛、下血、吐血、全身のショック症状など
・肝機能障害
・黄疸
だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色になるなど
喘息発作 咳き込む、ゼーゼー息をする、息苦しいなど
無菌性髄膜炎 発熱、頭痛、吐き気、吐く、首の硬直、意識がうすれるなど
横紋筋融解症 何もしてないのに筋肉痛になる、手足のしびれ・けいれん、力が入らない、歩行困難、赤褐色の尿など

胃腸障害を避けるための予防

副作用の予防として大切なことは、医師の指示通り飲むことです。

間隔をあけて飲むように指示されていたものを、時間をあけず連続で飲むことはしないでください。

さらに、ロキソニンの胃腸を荒らす作用に対しては、自分でも簡単にできる予防策があります。

ロキソニンはなるべく食後に飲む

ロキソニンは空腹時を避け、なるべく食後に使用することで胃腸障害の予防になります。

何も胃に入っていない空腹時より、何かしら食べた後の方がロキソニンによる胃腸の副作用は起こりにくくなります。

食後の服用が難しい場合は、ビスケットや牛乳などでも良いので、軽く何か胃に入れてから使うのがおすすめです。

ただし、牛乳とは相性の悪い薬もあるため、ロキソニンやムコスタ以外にも薬を使用している方は、医師・薬剤師に相談するようにしましょう。

手持ちの薬と牛乳との飲み合わせが知りたい方は、薬剤師に気軽に相談できる「薬剤師オンライン医療相談」もあるためご利用ください。

また、胃が弱い方は診察の際、前もって医師に胃が弱いことを伝えるようにしましょう。

ムコスタ・レバミピドはなぜ処方されるのか?

病院でロキソニンが出されたときに「ムコスタ(成分名:レバミピド)」という薬がセットで処方されることが多くあります。

ムコスタは胃の粘膜を保護する薬で、胃炎や胃潰瘍の治療にも使われます。

ロキソニンの胃を荒らす作用から胃を守る目的で、よくムコスタがセットで処方されます。

処方された場合はセットで飲むようにしましょう。

腹痛・眠気・むくみが出た場合の対処法

基本的には普段と違う症状が現れた場合は、医師・薬剤師に相談するようにしましょう。

ロキソニンの副作用の中で代表的な腹痛・眠気・むくみについては、個別に紹介します。

腹痛など消化管障害が起きた時の対処

胃腸の違和感や不快感、腹部・みぞおちに痛みが起こった時は、症状が軽いのであれば様子をみて、電話などで処方医に相談しましょう。

空腹時ばかりにロキソニンを使用している場合は、次回から何か食べてから使用するなど、空腹時を避ける手段をとるのもひとつの手です。

ただし、腹痛が強かったり、胃腸の症状が続く場合は、早めに医療機関を受診してください。

眠気が出た時の対処

ロキソニンでの眠気の副作用は非常にまれで、多くのアレルギー性鼻炎薬のような車の運転への制限はありません。

しかし、もしロキソニンの服用中に「副作用かな?」と疑われる眠気が出てしまった場合、まずは自動車の運転など注意力が必要な作業を止めましょう。

ロキソニンは通常4〜6時間ほどで血液中からほとんどなくなりますので、眠気もこのくらいの様子を見ればおさまると考えられます。

強い眠気がおさまらない場合、眠気が頻繁に起こる場合、眠気の出ない解熱鎮痛剤に切り替えたい場合は、処方医に相談しましょう。

むくみが出た時の対処法

むくみの症状が軽ければ様子をみて、頻繁であればロキソニンを継続してもよいか電話などで処方医に相談しましょう。

症状が重い場合・頻繁にむくむ場合・もともと心臓や腎臓に障害がある方の場合は、一度医療機関を受診しましょう。

おわりに

ロキソニンはプロドラッグ製法と呼ばれる副作用が発生しにくい製法で作られた薬です。

特に処方薬で受け取る場合、ロキソニンのことをよく理解した医師によって適正に処方されたものを、処方通り用法用量を正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。

まずは安心して、決められたとおりにご使用いただき、万が一違和感や初期症状が疑われる時は早めに担当の医療機関・医師・薬剤師に相談してください。

ロキソニンのお役立ち情報

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