ロキソニンの代表的な副作用とその対策・予防法を薬剤師が解説

ロキソニンの代表的な副作用とその対策・予防法を薬剤師が解説します。ロキソニン・ロキソプロフェンの副作用一覧も紹介します。

ロキソニン(成分:ロキソプロフェン)は、風邪や生理痛や頭痛といった日常的な発熱や痛み止めに使われており、広く使用されている分、副作用が気になる方も多いかと思います。今回は代表的な副作用とその対策や予防法、報告されている副作用の一覧なども紹介していきたいと思います。

 

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この記事のポイント

  1. ロキソニンの代表的な副作用「腹痛」を防ぐ方法
  2. 腹痛だけじゃない。眠気やむくみ、白髪は本当に発生するのか?
  3. 初期症状に気をつけたい副作用について

 

胃痛だけじゃない。ロキソニンの代表的な副作用たち

ロキソニンの副作用として有名なのは胃腸の症状です。

この副作用が重症化することはまれですが、胃潰瘍など消化性潰瘍に発展しないように、念のため注意したいものです。とくに元々胃腸が弱い方や、過去に同様の副作用が出たことのある方、ご高齢の方は気を付けましょう。

また、ロキソニンの服用が長期になるときも気をつけてください。

ただ、ロキソニンの副作用は胃腸の症状以外にもいくつかあるため、今回はそれぞれの副作用と、その対策方法を見ていきたいと思います。

 

ロキソニンの副作用「胃痛・腹痛・便秘・吐き気・胃腸消化器の症状」と対策について(発生頻度0.1~1%)

ロキソニン60mgの副作用として有名な胃痛・胃腸の症状などの「消化器症状」。

ロキソニン60mgの公式情報として胃部不快感、腹痛、悪心・嘔吐、食欲不振等の消化器症状の発生確率の参考となる発生頻度としては2.25%と報告されています。

個別の副作用としては以下のようなものが報告されています。

発生頻度 内容
0.1~1%未満  腹痛、胃部不快感、食欲不振、悪心・嘔吐、下痢
0.05~0.1%未満 消化性潰瘍、便秘、胸やけ、口内炎
0.05%未満 消化不良
頻度不明 口渇、腹部膨満(お腹がふくらむ)

これらの消化器症状の副作用は以下のような点に気をつけていただくことで予防ができます。

処方薬ならムコスタなどをセットで出してもらえる

病院でロキソニンが出されたときに「ムコスタ(成分名:レバミピド)」というお薬がセットで出てきたという方も多いのではないでしょうか?

このムコスタというお薬は胃の粘膜を丈夫にするお薬で、胃炎や胃潰瘍の治療にも使われるお薬です。

ロキソニンとムコスタが一緒に出てくるときはロキソニンの胃腸の副作用(特に胃を荒らす作用や潰瘍)の予防目的であることがほとんどです。

そのほか、ムコスタと同じく胃の粘膜を守るお薬として「セルベックス(成分名:テプレノン)」などもロキソニンと一緒によく処方されます。セルベックスの成分は市販薬では「セルベール」という商品で販売されており、ドラッグストアやAmazonなどインターネットでも購入が可能となっています。

新セルベール整胃〈錠〉

市販薬ならセルベールなどで代用も可能

市販薬でも「ロキソニンS」などが販売されており、より身近な存在となっているロキソニン。

ムコスタも市販薬で手に入れたいと感じている方も多いかと思いますが、残念ながら現時点においてムコスタの成分であるレバミピドは市販薬では手に入りません。

しかし、類似の成分であるテプレノンは市販薬でも入手が可能であり、セルベールなどが代表例となっています。

もし市販のロキソニンSを購入して、同時に胃の粘膜を丈夫にするお薬が欲しいときはテプレノンなどが成分として入っている胃薬を一緒に使ってみるのも手です。

 

ミルクなどで胃の粘膜を守ってあげることもおすすめ

また、牛乳など胃の粘膜をある程度保護してくれるものを飲むのもある程度は効果があります。

お薬の中には牛乳のようにカルシウムを含むものと一緒に服用すると効果が落ちてしまうものもあるのでロキソニン以外のお薬を飲んでいる時は水で服用するように注意したいところですが、ロキソニン自体は牛乳・ミルクの影響は受けないので大丈夫です。

 

ロキソニンはなるべく食後に飲もう

胃腸や消化器症状の副作用を起こさせてないためにも、ロキソニンはなるべく食後に服用することをおすすめします。

何も胃腸に入っていない空腹時より、何かしら食べた後の方がロキソニンによる胃腸の副作用は起きにくくなると言われています。

 

どうしても食後が厳しい場合は多めの水で

「あまりに症状が辛くて何も食べられない」「歯痛や抜歯でロキソニンを使っているので何も口に入れられない」といった状況も中にはあるでしょう。

そういった場合は、いつもより多めの水でロキソニンを服用しましょう。可能であれば先ほどの通り牛乳やミルクなどを飲むだけでもましになるでしょう。

 

長期間の服用にはとくに気をつけたい

ロキソニンは解熱鎮痛剤の中では比較的副作用が起こりにくく安全性が高めなタイプのお薬ですが、長期間ロキソニンの胃腸・消化器系の副作用が続くと胃潰瘍・消化器潰瘍といった重めの副作用につながる可能性もあります。

リウマチなど長期的に痛みを伴う疾患・病気は別として、風邪や生理痛や頭痛といった日常的な痛みや解熱にロキソニンを使う場合は「症状がひどくないのであればなるべく長期間服用しない」といったことも大切です。

特に高齢者の方や体力が落ちている方などは潰瘍が起こりやすくなりますので注意しましょう。

 

それでも腹痛や胃腸の副作用が起きてしまった時の対処法

ここまではロキソニンの胃腸・消化器系の副作用が起きないための「予防策」をお伝えしてきましたが、それでも胃腸の違和感や胃痛が起きてしまった時は、症状が軽いのであれば一旦ロキソニンの服用を中止して様子をみつつ処方医に伝えましょう。

症状が重かったり、ロキソニンの服用を中止しても胃腸の症状が続く時は早めに内科などにご相談ください。

 

ロキソニンの副作用「眠気」と対策について(発生頻度0.1~1%)

胃痛や胃腸の副作用に次いで意外とお問い合わせが多いのがロキソニンの「眠気」の副作用です。

こちらもロキソニン60mgの公式情報として眠気の副作用の発生頻度が0.1~1%未満あると報告されています。

ロキソニンの副作用で眠気が出た時の対処法

もしロキソニンの服用中に「副作用かな?」と疑われる眠気が出てしまった場合、まずは自動車の運転など注意力が必要な作業を止めましょう。

ロキソニンは通常5〜8時間ほど効果が続くものですが、眠気もこのくらいの様子を見れば治ってくるのがほとんどでしょう。

その上で、なかなか眠気が治らなかった場合や、ロキソニンを継続したい時、または他の解熱鎮痛剤に切り替えたい時は処方医に相談するようにしましょう。

 

ロキソニンの副作用「むくみ」と対策について(発生頻度0.1~1%)

ロキソニンの副作用の一つに浮腫(発生頻度0.1〜1%)が報告されており、むくみの症状を訴える方もいます。

ロキソニンの副作用でむくみが出た時の対処法

こちらも「副作用かな?」と疑われる症状が出てしまった場合、症状が軽ければまずは服用を中止して様子をみつつ、なかなか治らなかった場合や、ロキソニンを継続したい時、または他の解熱鎮痛剤に切り替えたい時は処方医に相談するようにしましょう。

 

都市伝説?!ロキソニンの副作用に「白髪」はない

「ロキソニンの副作用で白髪が増えた」といったお問い合わせ・ご質問をいただくことが意外とあります。

しかし、現状ロキソニンによって白髪に影響があるといった報告は製薬メーカーからもなく医学的根拠もないです。

白髪はメラニン色素を作る酵素(チロシナーゼ)の働きが落ちるなどして発生するものですが、その原因は加齢や遺伝的要素など多岐にわたります。

 

副作用に気をつけておきたい重い副作用

重大な副作用はめったに起こらないですが、万が一起きてしまった場合は至急医療機関に受診して対処すべきものもありますので、以下のような重大な副作用の初期症状等には念のためご注意ください。

副作用内容 初期症状
ショック、アナフィラキシー様症状 冷汗、顔面蒼白、手足のしびれ、全身のじんま疹、全身の発赤、顔や喉の腫れ、ゼーゼー息苦しい、めまい、血圧低下、目の前が暗くなり意識が薄れるなど・・といった症状が服用後急速に現れる
無顆粒球症、溶血性貧血、白血球減少、血小板減少 貧血、発熱、喉の痛み、口内炎、だるい、皮下出血(血豆・青あざ)、鼻血・歯肉出血といった出血傾向など
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群) 発疹、発赤、水ぶくれ、膿(うみ)、皮がむける・ただれる、皮膚の強い痛みや熱感、皮膚のひどいかゆみ、唇や口内のただれ、のどの痛み、目の充血、発熱、全身けん怠感など
急性腎不全、ネフローゼ症候群、間質性腎炎 尿が少ない・出ない、尿の濁り・泡立ち、血尿、全身のむくみ、全身倦怠感・だるい、吐き気、側腹部痛、腰痛、発熱、発疹など
うっ血性心不全 息苦しい、息切れ、胸が苦しい、動悸、疲れやすい、浮腫・むくみ、体重増加など
間質性肺炎 咳き込む、ゼーゼー息をする、息苦しいなど
消化管出血 胃痛、腹痛、下血(血液便、黒いタール状の便)、吐血(コーヒー色のものを吐く)
消化管穿孔 胃痛、腹痛、下血、吐血、全身のショック症状など
肝機能障害、黄疸 だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色になるなど
喘息発作 咳き込む、ゼーゼー息をする、息苦しいなど
無菌性髄膜炎 発熱、頭痛、吐き気、吐く、首の硬直、意識がうすれるなど。
横紋筋融解症 何もしてないのに筋肉痛になる、手足のしびれ・けいれん、力が入らない、歩行困難、赤褐色の尿など。

 

ロキソニンの副作用一覧

最後に、製薬メーカーが報告しているロキソニン錠60mgの副作用について触れたいと思います。

副作用のタイプ 副作用の内容

過敏症タイプの副作用

過敏症タイプの副作用が発生した時はロキソニンの服用を中止する必要があります。右の副作用が出た時は服用を中止して医療機関にご相談ください。

<発生頻度0.1~1%未満> 
発疹
<発生頻度0.05~0.1%未満>
そう痒感(かゆみ)
<発生頻度0.05%未満>
蕁麻疹(じんましん)
<発生頻度不明>
発熱

消化器系の副作用

消化器系の副作用のなかでも「消化性潰瘍」の副作用が発生した時はロキソニンの服用を中止する必要があります。腹痛などがひどい時や長引いている時は服用を中止して医療機関にご相談ください。

<発生頻度0.1~1%未満> 
腹痛、胃部不快感、食欲不振、悪心・嘔吐、下痢
<発生頻度0.05~0.1%未満>
消化性潰瘍、便秘、胸やけ、口内炎
<発生頻度0.05%未満>
消化不良
<発生頻度不明>
口渇(口のかわき)、腹部膨満(おなかのふくらみ)
循環器系の副作用 <発生頻度0.05%未満>
動悸(ドキドキする)
<発生頻度不明>
血圧上昇
精神神経系の副作用 <発生頻度0.1~1%未満> 
眠気
<発生頻度0.05~0.1%未満>
頭痛
<発生頻度不明>
しびれ、めまい

血液系の副作用

血液検査でチェックできます。長期間服用する時は定期的に医療期間で検診を受けて予防しましょう。

<発生頻度0.05%未満>
貧血、白血球減少、好酸球増多
<発生頻度不明>
血小板減少

肝臓タイプの副作用

血液検査でチェックできます。長期間服用する時は定期的に医療期間で検診を受けて予防しましょう。

<発生頻度0.1~1%未満> 
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇
<発生頻度0.05~0.1%未満>
ALP上昇
泌尿器系の副作用 <発生頻度不明>
血尿、蛋白尿
その他の副作用

<発生頻度0.1~1%未満> 
浮腫、むくみ
<発生頻度0.05%未満>
顔面熱感、顔が熱くなる、顔が赤くなる<発生頻度不明>
胸痛、倦怠感

 

おわりに

ロキソニンはプロドラッグ製法と呼ばれる副作用が発生しにくい製法で作られたお薬です。

特に処方薬で受け取る場合、ロキソニンのことをよく理解した医師によって適正に処方されたものを、処方通り用法用量を正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。

まずは安心して、決められたとおりにご使用いただき、万が一違和感や初期症状が疑われる時は早めに処方してもらった病院・医療機関や、身近な病院・医療機関にご相談ください。

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