ロルカムとは?
ロルカム(成分:ロルノキシカム)は、非ステロイドの消炎・鎮痛剤です。炎症や痛みを抑える作用があります。
ロルカムの効果
ロルカムは、関節リウマチや関節の痛み、腰痛など筋肉の痛みや炎症を抑える効果があります。
○下記疾患並びに症状の消炎・鎮痛
関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、頸肩腕症候群、肩関節周囲炎
○手術後、外傷後及び抜歯後の
消炎・鎮痛ロルカム錠2mg/ロルカム錠4mg 添付文書
ロルカムの効き目の強さは?
ロルカムは消炎・鎮痛剤の中では比較的強めの鎮痛作用があります。また、効き目が現れる時間も早く、飲んでからおよそ30分後までには効き目が現れます。
頭痛・生理痛には効く?
ロルカムは、痛みの原因となるプロスタグランジンの生成を抑制することで痛みをおさえる作用があります。プロスタグランジンが頭痛や生理痛の原因となっている場合もありますが、ロルカムの添付文書では頭痛や生理痛への効果に対する記載はありません。副作用のリスクなどが高まることもあるため、効能効果に記載のない症状には使用せず、医師の指示を守って使用してください。
頭痛や生理痛に対して薬を使用したい場合は、市販薬として販売している鎮痛薬を使用しましょう。
市販薬についてはこちらの記事をご覧ください。
ロルカムとロキソニンの違い
ロルカムとロキソニンの大きな違いは、薬の効果・効能の違いです。
どちらも、痛みを鎮める目的で使用されることが多い薬ですが、使用される症状が異なります。
使用される主な症状 | |
---|---|
ロルカム | 関節リウマチ、腰痛症、施術後の歯痛 |
ロキソニン | 頭痛、月経痛などの痛み、悪寒・発熱時の解熱 |
ロルカムとロキソニンはどちらが効く?
ロルカムの臨床試験では、ロキソニンの成分であるロキソプロフェンナトリウムより強い抗炎症作用や鎮痛作用を示したという報告があります。
ロルカムはロキソニンより効き目は強いということができるでしょう。
ロキソニンと併用できる?
ロルカムとロキソニンは痛みを抑えるという効果が似ている薬です。また、副作用に胃腸症状がでる可能性があることも似ています。
副作用のリスクを高めないためにも、併用は避けることが望ましいです。また、製薬会社からも他の消炎鎮痛剤との併用を避けるように注意が促されています。
ロルカムの用法用量
ロルカムは用途によって用法用量が異なります。医師の指示を正しく守って使用しましょう。
手術後や抜歯後の痛み止めとして
通常、15歳以上の大人は1回4mgを1日3回食後に使用します。年齢や症状によっても調整されますが、1日の摂取上限は18mgが限度です。
痛みがでたときの痛み止めとして
通常、15歳以上の大人は1回8mgを使用します。1回の量は8mgを上限とし、1日最高24mgまで使用できます。また、連続使用期間は3日以内です。
できるだけ空腹時を避けて使用してください。
ロルカムの副作用
ロルカムの主な副作用は、腹痛・腹部不快感・吐き気などの消化器系の症状、肝機能異常や肝機能検査異常の肝臓系の症状が報告されています。
重大な副作用
重大な副作用として以下の症状が報告されています。
・消化性潰瘍 、小腸・大腸潰瘍
・ショック、アナフィラキシー様症状
・血小板減少
・皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
・急性腎不全
・劇症肝炎、肝機能障害、黄疸
また、同じオキシカム系の消炎鎮痛剤で以下のような副作用も報告されています。
・再生不良性貧血、無顆粒球症、骨髄機能抑制
・ネフローゼ症候群
・中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)
副作用の眠気はある?
ロルカムの添付文書では、副作用として眠気の発生率は0.1%未満としています。薬の副作用でよくある眠気は、ロルカムではほとんど起こらないといえるでしょう。
ロルカムの使用に注意が必要な方
ロルカムは以下に該当する方は使用できません。
・消化性潰瘍のある方
・重大な血液異常のある方
・重大な肝障害のある方
・重大な腎障害のある方
・重大な心機能不全のある方
・重大な高血圧症のある方
・ロルノキシカムに対して過敏症のある方
・アスピリン喘息になったことのある方
高齢者
ロルカムは肝臓で代謝される薬です。高齢者は一般的に肝機能などの生理機能が低下していることが多いため、ロルカムを使用中は消化性潰瘍などに十分注意が必要です。
腹痛、嘔吐、吐血、下血などの異常がみられた場合はすぐに担当医の診察を受けましょう。
妊娠中・授乳中の方
妊娠中や授乳中の場合は必ず医師に申告して指示を仰ぎましょう。特に妊娠末期の方は使用できないため注意してください。
また、授乳中の方は授乳を中止する必要があります。
子ども
15歳未満の子どもへの安全性は確立されていません。
医師に相談しましょう
ロルカムを処方された場合に、薬に関して不明な点があれば自己判断せずに医師に相談してください。薬は用法・用量を守って使用することで最大の効果が発揮できます。しかし、誤った使用方法は副作用のリスクを高めてしまうため使用方法には注意が必要です。