クエチアピンとは統合失調症に使う代表的な抗精神病薬です。

統合失調症は約100人に1人程度がかかる病気であり、幻覚や妄想、感情の乏しさ、意欲の低下、引きこもりなどの症状を起こすことが特徴的な精神病です。初めて統合失調症を発症する時期は、15~35歳の間に集中しています。

クエチアピンの効果

クエチアピンは、幻覚や妄想、感情や意欲の低下、思考・会話の貧困、自閉などの統合失調症の症状を改善する効果があります。

統合失調症は脳内のドパミンの量が多くなることで幻覚や妄想などの陽性症状を起こします。クエチアピンはドパミン受容体に作用し、ドパミンを抑えることで症状を改善します。またセロトニン受容体に働きかけることで、感情の乏しさや意欲の低下などの陰性症状の改善にも効果があります。

そのほかにも多くの神経伝達物質の受容体に作用することで、統合失調症の症状改善に効果が期待できます。

睡眠薬としても使われる?

クエチアピンはうつ状態と気分が高揚する躁状態を繰り返す双極性障害や、他の薬が効かないうつ病の改善などにも使われることがあります。また、不眠症状に使われることもあります。

クエチアピンの用法・用量

クエチアピンは、一日に使用する量は通常150~600mgとされています。一日のうち2~3回にわけて使用します。

年齢や症状によって医師の判断により増減しますが、クエチアピンの一日の最大摂取量は750mgを超えないこととなっています。医師の処方通りの用法用量にしっかり従って使用してください。

クエチアピンの種類と薬価

クエチアピンは先発医薬品であるセロクエルのジェネリック医薬品です。薬の名称を「クエチアピン+剤形+製薬会社」として多く製造販売されています。代表的な製薬会社はアメル、明治、サワイなどがあります。

クエチナピンの錠剤は、12.5mg錠、25mg錠、50mg錠、100mg錠、200mg錠などがあり、細粒剤もあります。

クエチアピンの薬価

クエチアピンの薬価は、剤形や製薬会社によって若干の差はありますが、以下のようになります。

剤形 薬価
クエチアピン錠12.5mg 9.90円
クエチアピン錠25mg 9.90~20.50円
クエチアピン錠50mg 29.00円
クエチアピン錠100mg 32.30〜72.60円
クエチアピン錠200mg 59.10〜139.30円
クエチアピン細粒10% 63.10円
クエチアピン細粒50% 268.50円

(2017年7月現在)

処方薬には、薬価の他にも診察料や調剤料が加算されるためかかる費用は上記の金額通りではありませんが、保険適応の場合は自己負担額は合計の3割になります。

クエチアピンの副作用

クエチアピンの主な副作用としては不眠、眠気があってウトウトとした状態である傾眠が比較的多い症状として現れます。そのほかにめまい、神経過敏、だるさ、不安感、便秘、体重増加、肝機能の数値上昇なども報告されています。

まれに高血糖などの重大な副作用を起こすこともあり、異常に口が渇く、多尿、頻尿などがみられる場合はすぐに医師の診察を求めてください。

離脱症状は起きる?

クエチアピンに限りませんが、自己判断で薬の量を減らしたり、使用をやめたりすると離脱症状が起きる可能性があります。また、自己判断で大量に使用するなどの行為も重大な副作用が起きる可能性があるので、必ず医師の指示通りに使用しましょう。

糖尿病の方は要注意

クエチアピンは糖尿病の方や、過去に糖尿病を起こしたことのある方、昏睡状態の方、アドレナリンを投与中の方などは使用してはいけません。特に糖尿病の方は、著しい血糖値の上昇により重大な副作用が起きる可能性があるので使用しないでください。

おわりに

クエチアピンなどの抗精神病薬は、用法用量をしっかり守って使用することが大切です。副作用など不安に思うことは医師などに相談し、自己判断で用量を変えるなどの行為はやめましょう。