ビーフリード輸液は栄養補給のための点滴薬

ビーフリード輸液は、体に必要な栄養素と水分を補給する点滴液です。口から食事が十分に摂取できず血液中のたんぱく濃度が低い、または栄養状態が軽度に低下している方や、手術前後の方に使用されます。

ビーフリード輸液には、ビタミンB1・ブドウ糖・電解質・たんぱく質の元となるアミノ酸が配合されています。特にビタミンB1が入っていることがビーフリード輸液の特徴といえます。

ビタミンB1は体内貯蔵量が30mgとわずかで、各種ビタミンの中でも摂取しなければ最も早く欠乏するビタミンです。点滴での栄養成分の補給にはビタミンB1が欠乏するという問題があり、ビタミンB1が欠乏すると体のだるさや倦怠感、足のむくみ、動悸、息切れなどの症状を起こすことがあります。

ビーフリード輸液と1日に必要なカロリー

1日に必要なカロリー

日本人が1日に取らなくてはならないカロリーは年齢や性別、体重、1日にどれだけ活動しているかなどによって違いますが、厚生労働省の【「日本人の食事摂取基準(2015年版)」策定検討会報告書】によると、ふつうに活動している方なら、おおむね以下のとおりです。

年齢 1日に必要なカロリー
男性 女性
18~29歳 約2,650kcal 約1,950kcal
30~49歳 約2,650kcal 約2,000kcal
50~69歳 約2,450kcal 約1,900kcal
70歳以上 約2,200kcal 約1,750kcal

ビーフリード輸液のカロリー

ビーフリード輸液の熱量(カロリー)は以下のとおりです。

輸液量 カロリー(熱量)
総カロリー 非たんぱくのみ
500mL 210kcal 150kcal
1000mL 420kcal 300kcal
2500mL 1050kcal 750kcal

上の表からわかる通り、ビーフリード輸液のみでは上限量の2500mLを使っても、1日に必要なカロリーをまかないきれません。ビーフリード輸液の使用はあくまで通常の食事の補助的、または短期間のみの栄養補給を目的に使用されます。

ビーフリード輸液の副作用

まれにですがビーフリード輸液が体質に合わないため副作用が起こることがあります。

主な副作用として、吐き気、嘔吐、胸部の不快感、悪寒、発熱、熱感、頭痛、血管痛・静脈炎による注射した場所の血管の痛みや腫れなどが報告されています。

このような症状に気がついた場合は医師に相談してください。また、重大な副作用であるショックの初期症状にめまい、息切れ、意識消失などがあります。このような症状があった場合、使用をやめてすぐに医師の診療を受けてください。

血管痛・静脈炎

血管痛・静脈炎はビーフリード輸液の注射により血管が傷つけられ炎症を起こした状態で、血管の痛みや腫れが起こる副作用です。ビーフリード輸液は浸透圧が高く(体液よりも濃度が濃く)、これが原因となり血管組織を破壊するおそれがあります。

ビーフリード輸液を使用していて針を刺した血管が腫れていたり、痛いと感じた時は医師や看護師、薬剤師に相談してください。

血管痛・静脈炎が起きてしまった場合の対処としては、ビーフリード輸液の注射部位を変更します。また場合によっては投与を中止することもあります。

血管外漏出による皮膚壊死や潰瘍

ビーフリード輸液に限らず点滴では血管外漏出(けっかんがいろうしゅつ)を起こす事があります。血管外漏出(けっかんがいろうしゅつ)とは、静脈に注射した薬剤が血管の外に漏れ出てしまった、いわゆる点滴漏れといわれる状態です。

ビーフリード輸液は浸透圧が高い(体液よりも濃度が濃い)ので、血管外に漏れると正常な組織を破壊して皮膚の細胞が死んでしまう皮膚壊死(ひふえし)や組織の一部が欠損してしまう潰瘍(かいよう)の原因になる事があります。

注射した周囲に発赤、痛み、浸潤、腫れやむくみなどが起きた場合は血管外漏出のおそれがあるので、病院のスタッフに相談してください。

なお、血管外漏出の予防としては以下のようなものがあります。
・点滴中の違和感は早いうちに知らせる 
・できるだけ太い血管に注射する
・点滴中はできるだけ安静に努める
・点滴スタンドを持ったままの移動時の注意点などをよく聞いておく

ビーフリード輸液の薬価

2017年8月現在、ビーフリード輸液の薬価(値段)は500mLキットが436円、1000mLキットが594円です。

1日の最高用量である2500mLでは1000mLキットが2キット、500mLキットが1キットで1日1624円の計算となります。ビーフリード輸液は短期(3〜5日)の使用を目的としているため、入院してビーフリード輸液を最高使用量で5日間使用とすれば8120円となります。

ただし保険適用かどうかで費用は変わってきます。また、あくまでビーフリード輸液のみの値段であり、入院費やその他の費用が加算される事になります。詳しくは入院した病院に相談してください。

まとめ

ビーフリード輸液に限らず点滴では医師の注意をよく聞く事、点滴によって起こるリスクを患者やその家族が知っている事が重要になります。また点滴を使用している方は注射したところに違和感があれば医師や看護師、薬剤師に積極的に相談するようにしましょう。