プロペトとは

プロペトとは、油脂性の軟膏剤であるワセリンの一種です。 主成分は白ワセリンで、1g中に日局白色ワセリンが1g含まれています。

白色、あるいは淡い黄色が特徴で、においや味はありません。 肌に優しく、目の周りや唇といった皮膚が薄い部位に塗る軟膏としても使われています。

白色ワセリンとの違い

プロペトは、白色ワセリンと成分的には同じですが、取り分け純度が高いため目にも使われることがあります。具体的には以下のような違いがあります。

・硬さと粘度が眼科用軟膏として適切であること
・余計なものが入った有機酸類が少なく、ほかの刺激的な要素もほとんどないこと
・加熱殺菌による変色がほとんど起こらないこと

使用感としては、プロペトの方が白色ワセリンより軟らかく、塗り広げやすいという違いがあります。

容器はチューブとボトルが中心

プロペトは容量によって容器が異なります。

・100g:多層ラミネートチューブキャップ
・500g:円筒容器キャップ(ボトル)
・15kg:ブリキの天切缶

中でも100gのチューブタイプには、「押し出しがなめらかで使いやすい」「衛生的な取り扱いがしやすい」といったメリットがあります。

プロペトの薬価と入手方法

プロペトの薬価は、1gあたり2.34円です。医療用医薬品なので、薬局やドラッグストア、通販などで購入することはできません。入手するには、医師が処方してもらう必要があります。
※2017年7月現在

プロペトの効果

プロペトには、皮膚表面にバリアを構成する保護効果があります。たとえば、火傷(やけど)には専門薬がないため、軽度であれば患部を保護するプロペトの使用が適しています。

身近な例では、唇が荒れたときに使うリップクリームの代用にもなります。また、皮膚の水分蒸発を抑制して、患部の乾燥を防ぐ保湿効果もあります。

このほか、皮膚を柔軟にする作用、かさぶたのように厚くなった皮膚を軟化・脱落させる作用、傷を小さくする肉芽形成促進作用があります。

プロペト以外の薬がおすすめのケース

一方で、プロペト以外の薬を使う方が良いケースもあります。たとえば、アトピーやあせもにプロペトの使用を検討する人もいるかもしれませんが、その場合は、かゆみ止め成分が入った薬の方が、より高い効果が期待できます。

同じように、ニキビには殺菌成分の入った薬が、そして日焼けで肌が炎症を起こした場合には、肌の赤みを抑える成分が入った薬の方がおすすめです。

プロペトの用法・用量

プロペトを皮膚保護剤として用いる場合の塗り方について解説します。

プロペトは肌を清潔にしてから使用しましょう。入浴後などが適しています。 塗り過ぎに注意して、肌を覆うように薄く塗り広げてください。

プロペトの量が適しているか確かめるために、ティッシュペーパーを肌にのせてみましょう。プロペトで肌がべたつかず、ティッシュペーパーが落ちないくらいの量が最適です。 塗り過ぎは下着や衣服を汚す原因になるので、注意しましょう。

使用回数は定められていません。肌表面を触ってみて、塗りなおしが必要か検討しましょう。

プロペトの妊婦・赤ちゃん・高齢者の使用について

妊婦、・授乳婦の使用

特に注意喚起はされていませんが、年齢や症状を考慮して処方されることがあります。医師・薬剤師の指示に従って使用してください。

赤ちゃん・15歳未満の子ども(小児)の使用

赤ちゃんの場合、おむつかぶれや乳児湿疹などの治療に処方されることがあります。医師・薬剤師の指示に従って使用してください。

万が一、口に入れても、小さな子どもに皮膚保護剤として使用した量であれば問題ないと考えられています。

ただし、誤飲などで大量に口に入れてしまった場合は、一過性の吐き気や嘔吐、下痢が現れることがあります。 こういった症状が出ていないか、しっかりと経過を観察してください。

高齢者の使用

特に注意喚起はされていませんが、年齢や症状を考慮して処方されることがあります。医師・薬剤師の指示に従って使用してください。

プロペトの副作用

プロペトの使用によって、かゆみをともなう湿疹が現れることがあります。 なお、プロペトにおいては、副作用が出る頻度を明確に調べるための調査は行われていません。

副作用と思われる症状が出た場合は、使用を中止してください。

プロペトの使用上の注意

プロペトが軟化して液状の油分が出ている場合

保管している場所が30℃を超えると、プロペトが軟らかくなり、液状の油分が出ることがあります。

こういった場合は、ゴムヘラなどを使って軽く混ぜ合わせて使用してください。 品質には問題ありません。

プロペトがいつもより硬い場合

プロペトは、天然の鉱物油を精製しているので、そのときどきで硬さに違いが出ることがあります。 しかし品質には問題なく、使用しても構いません。

プロペトが硬くてチューブから出せない場合は、軽くもみながら人肌で温めましょう。500gのボトルタイプの場合は、40℃くらいのぬるま湯に容器を浸して、5~10分ほどかけながら軽く混ぜ合わせてください。

また、プロペトは外気の影響によって夏は軟らかく、そして冬は硬くなる傾向があります。そのときも同じように対処しましょう。

また、医師から薬の塗り方について指導されている場合は、指導される順番を守ってください。

塗り薬のステロイド剤との併用について

プロペトと塗り薬のステロイド剤(ロコイドなど)を、一緒に使うことは可能です。併用する際は、まず、広範囲に使用するプロペトを先に塗りましょう。その後、ステロイド剤を患部だけに塗るようにしてください。

ステロイド剤を先に塗ってしまうと、プロペトを塗り広げたときに、患部以外の場所にまでステロイドの成分が届いてしまう可能性があります。そうすると、副作用のリスクが高まるので、使用の順番には気をつけましょう。

プロペトと同成分の市販

 プロペトホーム

プロペトホームは、医療用のプロペトと同じ白色ワセリンを主成分としている市販薬です。 薬局やドラッグストアのほか、楽天やAmazonといった通販で購入することができます。

医療用のプロペトと同じく、使用の際は患部に薄く塗るようにしてください。

【第3類医薬品】プロペトホーム

サンホワイトとプロペトの違いは?

サンホワイトは、市販されている白ワセリンです。香料、着色料、保存料などが不使用で、高品質な白色ワセリンとして知られています。

保湿効果に優れており、赤ちゃんの目の周りや唇にも塗ることが可能です。また、市販薬なので薬局やドラッグストア、通販などで購入が可能です。

ただし、サンホワイトは白ワセリンなので、プロペトとは性質が異なります。

サンホワイトP-1[化粧油]

まとめ

プロペトは比較的副作用が少なく、赤ちゃんから大人まで使える塗り薬です。塗り過ぎるとべたつきによる不快感が生じるので、用法用量を守り、正しく使用しましょう。