エペリゾン塩酸塩錠の効果は?

エペリゾン塩酸塩錠(成分名:エペリゾン塩酸塩)は、肩こりや腰痛などへの効果が期待される筋緊張改善剤です。

添付文書によると、エペリゾン塩酸塩錠の効能・効果は以下の通りです。

・下記疾患による筋緊張状態の改善

頸肩腕症候群、肩関節周囲炎、腰痛症

・下記疾患による痙性麻痺

脳血管障害、痙性脊髄麻痺、頸部脊椎症、術後後遺症(脳・脊髄腫瘍を含む)、外傷後遺症(脊髄損傷、頭部外傷)、筋萎縮性側索硬化症、脳性小児麻痺、脊髄小脳変性症、脊髄血管障害、スモン(SMON)、その他の脳脊髄疾患

エペリゾン塩酸塩錠50mg 添付文書

主に筋肉の緊張をほぐし、血管を拡張して血流を良くする作用があります。肩こりや首まわりの痛み、頭痛、腰痛、手足のつっぱりやこわばりなど筋肉の緊張による症状を改善します。

また脳や脊髄に関する障害から引き起こされる、痙性(けいせい)麻痺と呼ばれる筋肉がつっぱったまま動かない状態のときにも、その治療薬として用いられます。

エペリゾン塩酸塩錠の用法・用量

エペリゾン塩酸塩は、1錠の中に50mg含まれており、通常、成人は1日3錠を3回に分けて食後に使用します。

年齢や症状の度合いにより量を調整します。

妊娠中の方、また15歳未満の子どもに対する安全性はまだ確立されていません。医師により、使用した方が良いと判断された場合にのみ処方されます。

また授乳中の方は、エペリゾン塩酸塩錠の使用はできません。やむを得ず使用するときには授乳を中止してください。

使用上の注意

エペリゾン塩酸塩錠は次のような方は使用ができません。

・エペリゾン塩酸塩の成分に対して、過去にアレルギー反応を起こしたことのある方

また次のような方は、使用を慎重に行います。

・過去に薬物過敏症を起こしたことのある方
・肝障害のある方(肝機能を悪化させる可能性があります。)

薬物過敏症とは、薬物によって起こる過敏反応のことです。そのほかの薬でも何らかの過敏反応を起こしたことがある方は、エペリゾン塩酸塩錠でも起こる可能性があるので注意しましょう。

生活上の注意

エペリゾン塩酸塩錠を使用すると、脱力感やふらつき、眠気などが現れることがあります。自動車の運転など危険のともなう機械の操作は行わないようにしてください。

また、これら症状が起こった場合には薬の量を減らすか、または薬の使用を一時的に止める必要があります。医師に相談して指示をあおぎましょう。

エペリゾン塩酸塩錠の副作用

添付文書によると、エペリゾン塩酸塩錠の副作用として以下の症状が報告されています。

・発疹
・眠気、不眠、頭痛、両手足のしびれ
・吐き気・嘔吐、食欲不振、胃の不快感、腹痛、下痢、便秘、口渇
・脱力感、ふらつき、全身のだるさ、ほてり

そのほかにも報告された副作用はあるので、異常が現れた場合には担当の医師・薬剤師に相談してください。

重大な副作用

発生の頻度は非常にまれですが、重大な副作用として以下の症状が報告されています。

・ショック、アナフィラキシー様症状……かゆみ、顔面などのむくみ、じんましん、呼吸困難
・中毒性表皮壊死融解症(TEN)、皮膚粘膜眼症候群(スティブンス-ジョンソン症候群)……発熱、紅斑(こうはん)、水ぶくれ、かゆみ、眼の充血、口内炎

エペリゾン塩酸塩錠とほかの薬の飲み合わせ

併用に注意が必要な薬

添付文書に記載されている併用注意の薬として、

・ロバキシン顆粒90%(成分名:メトカルバモール)

という骨格筋弛緩剤があります。メトカルバモールはエペリゾン塩酸塩と同じような作用をもつ薬との併用で眼のピントを合わせる調節機能に障害が現れたという報告があがっています。

また市販薬である「ドキシン錠」も筋肉の緊張やこりを取り除き痛みをやわらげる作用がありますが、主成分にはメトカルバモールが含まれています。そのため、エペリゾン塩酸塩錠とドキシン錠の併用にも十分な注意が必要です。

ロキソニン・デパスとの飲み合わせ

エペリゾン塩酸塩錠との飲み合わせで、よくある質問が「ロキソニン」と「デパス」についてです。

エペリゾンとロキソニン、エペリゾンとデパス、これらはそれぞれ成分や系統も異なり相互作用の報告もないため、併用に関しては特に問題ありません。

エペリゾン塩酸塩錠の薬価

エペリゾン塩酸塩錠は、先発品である「ミオナール錠」のジェネリック医薬品(後発品)です。含まれている添加物に違いはありますが、エペリゾンとミオナールは主成分の量が同じであり、効果は同じとされています。

ジェネリック医薬品は先発品と比べて多額の研究開発費がかからないため、成分や効果が同じでありながらも安価で購入できる薬です。

エペリゾン塩酸塩錠は、現在多くの製薬メーカーから製造、販売されています。先発品ミオナール錠とエペリゾン塩酸塩錠の主なメーカーとの価格の違いは、以下の通りです。(価格は1錠あたりの値段です。)

製品名 製造会社 薬価
ミオナール錠50mg エーザイ 17.1円
エペリゾン塩酸塩錠50mg「トーワ」 東和薬品 5.6円
エペリゾン塩酸塩錠50mg「テバ」 武田テバファーマ
エペリゾン塩酸塩錠50mg「日医工」 日医工

※薬の価格は2017年7月現在のものです。

おわりに

エペリゾン塩酸塩錠は、主に肩こりや腰痛などの症状を改善し、比較的安価であるために使い勝手の良い薬です。しかし、脱力感やふらつき、眠気などの副作用が現れることがあるので注意が必要です。

また、副作用については、報告されているすべてを記載したものではありません。その他にも異常が現れた場合には、担当の医師・薬剤師に相談してください。

出典:独立行政法人医薬品医療機器総合機構のホームページ