カンジダによく処方される薬の1つにエンペシドクリームがあります。この記事ではエンペシドクリームの効果・塗り方・市販薬などについて詳しく解説します!

エンぺシドの効果・有効成分

エンぺシドクリームに含まれる有効成分は、クロトリマゾールという抗真菌薬です。

クロトリマゾールは、真菌の細胞の主成分であるエルゴステロールの生成を阻害することで、真菌の育成や増殖を抑制、または殺菌的に作用します。また、抗真菌薬の中でも即効性があり、副作用が少ないイミダゾール系に属することも特徴です。

エンペシドクリームの効果を発揮するのは皮膚疾患

エンペシドクリームは浸透性がよく、肌には低刺激、ベタつかないので快適な使用感が得られるお薬です。1日2~3回塗布することで、かゆみなど不快な症状を緩和してくれます。

エンぺシドクリームは皮膚真菌症において、効果を発揮します。

[1]白癬(はくせん)
真菌の一種・皮膚糸状菌(白癬菌)による皮膚感染症の総称。

  • 足部白癬→汗疱状白癬(汗疱ができる水虫)、趾間白癬(足指の間の水虫)。
  • 頑癬→陰部や内腿に感染。いんきんたむしとも呼ぶ。
  • 斑状小水疱性白癬→手の平、足底、頭髪部、内腿、陰嚢(いんのう)を除く皮膚にできる白癬。


[2]カンジダ症
カンジダ・アルビカンスをはじめとしたカンジダ属の真菌による感染症。

  • 指間びらん症→手の指と指の間に発症した皮膚病。
  • 間擦疹→皮膚のひだ(乳房下、脂肪過多の腹部下方など)に発症。
  • 乳児寄生菌性紅斑→おむつなどで擦れることが多い部分に発症する。
  • 皮膚カンジダ症→股部、陰部など汗をかきやすく擦れやすい場所にできやすい。
  • 爪囲炎→手足の爪の周辺皮膚に炎症が起こる。


[3]癜風(でんぷう)

  • 癜風菌という真菌による皮膚真菌症。背中や胸部など多汗で皮脂が多い場所にできる。

エンペシドクリームは膣内のカンジダには使用できない

このようにエンぺシドクリームは幅広い効果を発揮しますが、いずれの場合も皮膚に塗布することが分かります。皮膚に塗る薬は、表皮、真皮、皮下組織と何層にもなっている皮膚の奥深くまで浸透できるように作られています。

一方、膣の内壁は非常に薄い粘膜層です。こうした構造の違いから、カンジダ膣炎には専用の膣錠を使う方が良いとされています。エンペシドクリームを膣の中に塗ることや、自己判断でエンぺシドクリームのみで治療しようとすることはやめましょう。

副作用をはじめとした詳細は下記の薬辞典で確認できます。

エンペシドクリームの塗り方・使い方

エンペシドクリームは1日に2〜3回、患部に塗布してください。

上記でも説明していますが、エンペシドクリームはあくまで皮膚カンジダの薬なので膣内のカンジダには使用できません。膣内にエンペシドクリームを塗布するのはやめましょう。

クリームを塗る際は手をしっかり洗い、清潔な状態にしてください。クリームを塗った後も手にカンジダ菌が付着している可能性があるため、必ず手を洗ってください。

エンペシドクリームの市販薬はある?

残念ながらエンペシドクリームと同じ成分の市販薬は存在しません。ただし、成分は違いますがカンジダに使用できるクリームの市販薬に以下のものがあります。

【第1類医薬品】メンソレータムフレディCCクリーム 10g ※セルフメディケーション税制対象商品

【第1類医薬品】メディトリートクリーム 10g ※セルフメディケーション税制対象商品

カンジダの市販薬はクリーム以外に膣錠も購入することが可能です。カンジダは再発の場合は市販薬での治療ができます。以下の記事ではカンジダの市販薬について詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。また、記事からインターネット通販で市販薬を購入することも可能です。

膣内のカンジダにはエンペシド腟錠を

いくらクリームで外陰部のかゆみが炎症が抑えられても、膣内のカンジダ菌が活発な状態では症状はなかなか良くなりません。

膣内のカンジダには膣錠を使用する必要があります。エンペシドクリームと同様にクロトリマゾールを有効成分とした膣錠がエンペシド膣錠です。

エンペシド腟錠100mgは、カンジダ膣炎や外陰腟炎の治療薬です。剤型は小さく、長径24.7mm、短径10.2mm、厚さ6.5mmとなっています。ほかのカンジダ膣錠と異なり、膣内に挿入すると発泡するのが特徴です。これが薬の即効性を高め、また、すみずみまで成分を届けてくれます。

エンペシド腟錠100mgと同じ効果の市販薬がある

エンペシドクリームの市販薬はありませんが、エンペシド膣錠にはエンペシドLという市販薬が存在します。

【第1類医薬品】エンペシドL 6錠 ※セルフメディケーション税制対象商品

スイッチOTC薬という、医療薬から転用されたお薬なので、有効性や安全性が高いことが特徴です。含まれる有効成分と量は、エンペシド腟錠と同じです。発泡性の膣錠である点も共通しています。一部の添加物のみ、違いがみられます。

【エンペシドL・エンペシド腟錠の成分比較】

薬の名前 成分と量 添加物
エンペシドL クロトリマゾール
(1錠中、100mg含有)
乳糖水和物
トウモロコシデンプン
アルファー化デンプン
アジピン酸
炭酸水素ナトリウム
ステアリン酸マグネシウム
ステアリン酸
ポリソルベート80
無水ケイ酸
エンペシド腟錠100mg クロトリマゾール
(1錠中、100mg含有)
乳糖水和物
トウモロコシデンプン
アルファー化デンプン
アジピン酸
炭酸水素ナトリウム
ステアリン酸マグネシウム
ステアリン酸
ポリソルベート80
軽質無水ケイ酸

エンペシドクリームが欲しいけど病院へ行く時間が無い場合は、同じクロトリマゾールを有効成分としたエンペシドLを使用するのも1つの手です。

さいごに

一度かかると半数以上の人が再発するという、カンジダ膣炎。体力や免疫力の低下が主な原因なので、体調の変化とともに自然治癒することもあります。しかし、一方で激しいかゆみや排尿痛などを起こす可能性も。

自分で自分の健康を管理するためにも、効果的で身近にある薬の存在を知っておきたいですね