スミチオンはロングセラーの園芸用殺虫剤!
スミチオンは、草花や果樹など広範囲の害虫駆除に使用可能な園芸用殺虫剤です。扱いやすいく効果は抜群なので、プロの農家の方から趣味で園芸を行っている方まで、多くの方に使用され続けています。
有機リン系の殺虫剤であり、フェニトロチオンという成分が使用されています。
人やペットなどの動物に対する毒性は低く、適用する害虫の範囲が広いことが特徴です。
害虫が薬の成分に触れたり、薬の成分が付いている植物を食べることで効果を発揮します。効き目が現れるのは遅い傾向がありますが、害虫の致死効力は大きいです。
一度使用すると、効果が長続きすることも特徴のひとつです。
スミチオンの中毒症状
スミチオンに成分フェニトロチオンの中毒症状として、以下のような症状の報告があります。
軽度 | 倦怠感、違和感、頭痛、めまい、胸部圧迫感、軽度の運動失調等の非特異的性状、 嘔気、嘔吐、唾液分泌多過、多量の発汗、下痢、腹痛、軽い縮瞳 |
中程度 | 軽症に加え、縮瞳、筋線維性れん縮、歩行困難、言語障害、視力減退、除脈 |
重度 | 縮瞳、意識混濁、対光反射消失、全身けいれん、肺水腫、血圧上昇、失禁 |
スミオチンの使い方
薬液を水で薄めて散布して使用します。薄め方は使用する作物によって異なるため、薬剤の説明書を確認してください。
散布するときは、農薬用のマスク、手袋、長袖長ズボンなどを適宜着用し、手や目に付着しないように気をつけます。皮膚がかぶれやすい方は特に皮膚につかないように注意しましょう。
作業後の注意
作業が終わった後は、手足や顔を石けんを使用してよく洗い、洗顔・うがいをして作業着を着替えましょう。
塗装の変色に注意
自動車や壁の塗装部分に薬剤が付着すると、汚染や変色するおそれがあります。また、大理石、御影石などにも影響を与えるおそれがあります。
散布時は風向きなども考え、周囲の物に付着しないように注意してください。
スミオチンの応急処置
スミオチンが衣服などに付着した場合は、すぐに脱ぎ水またはぬるま湯で十分に洗い流します。
スミチオンの成分であるフェニトロチオンは、アルカリ性にすると分解しやすくなるため、石けんを使用すると取れやすくなります。
吸い込んでしまった場合
スミチオンは揮発性のため、蒸気を吸い込まないように注意します。万が一吸い込んでしまった場合は、すぐに新鮮な空気の場所に移動し、深呼吸しましょう。
多量に吸入した場合は、すぐに医療機関を受診してください。
飲み込んでしまった場合
万が一飲み込んでしまった場合は、ただちに医療機関を受診してください。医療機関では、必ず有機リン剤を使用した旨を伝えましょう。医療機関では、中毒症状に合わせて解毒に効果的な薬を使用するなどして治療します。
受診前に水で口をゆすぐことも有効です。また、無理やり吐き出させると症状が悪化するおそれがあるため吐き出させることはやめましょう。
目に入った場合
目に入ったらすぐに流水で十分に洗い流しましょう。その後すみやかに眼科医を受診することをおすすめします。
おわりに
スミチオンは製品によって使い方が異なります。薬液の希釈倍率は使用する作物によって異なります。また、乳剤だけでなく粉剤もあり、さまざまなメーカーから製品が販売されています。
製品のラベルの注意事項を必ずよく読んでから使用してください。