ガスモチンについて

ガスモチンは、胃腸の働きを高めて胸やけや吐き気などを鎮める胃腸薬です。
慢性胃炎や逆流性食道炎などの治療で用いられることが多い処方薬で、ジェネリック医薬品(後発医薬品)も多くありますが、まったく同じ作用を持つ市販薬はありません。

ガスモチンの効能・効果

ガスモチンは胃腸のぜん動運動を高めて胃酸の逆流を防いだり、消化を促進するよう働きかける薬です。

慢性胃炎にともなう消化器症状(胸やけや悪心・嘔吐など)や、逆流性食道炎の治療に用いられています。

ガスモチンがよく使われるケース
・ 慢性胃炎にともなう消化器症状(胸やけ、悪心・嘔吐)
・ 経口腸管洗浄剤によるバリウム注腸X線造影検査前処置の補助

ガスモチンの特徴

ガスモチンに含まれる、モサプリドクエン酸塩水和物という成分は、副交感神経の働きを高め、次のような効果をもたらします。

モサプリドクエン酸塩水和物の効果の例
・ 薄い唾液を大量に分泌させ、消化を助ける
・ 胃の消化運動を促進する
・ 腸のぜん動運動を促進する
・ 胃液や膵液など、消化液の分泌を増加させる など

ガスモチンの代わりに使う市販薬の選び方

市販の胃腸薬には、有効成分にモサプリドクエン酸塩水和物を使用した薬がないため、ガスモチンとまったく同じ効能効果をもつ市販薬はありません

病院に行く時間がないなど、ガスモチンを処方してもらうのが難しい場合は、一時的に市販薬で代用することができます。

ガスモチンの代わりに市販薬を使う場合の注意点

ガスモチンを使い切ってしまった場合などに、市販薬を短期的に使用するのであれば問題ありませんが、長期に渡っての使用はできません。早めにかかりつけの医師に相談してください。

市販薬を選ぶポイント

ガスモチンが使用されることが多い、慢性胃炎や逆流性食道炎はどちらも、胃酸の分泌過多や運動機能の衰えによる消化不良によって症状が引き起こされます。

市販薬を選ぶ際は、これらを改善する成分が配合された胃腸薬を選ぶことが大切です。胃腸薬は様々なタイプに分けられますが、ガスモチンの代わりとして使用する場合は、以下のポイントをおさえましょう。

市販薬を選ぶポイント
・ 胃酸の分泌を調整する作用があること
・ 胃腸の消化を助ける作用があること

市販薬は症状にあわせて選ぶ

市販薬はご自身に症状に合わせて選びましょう。

空腹時に胃に痛みを感じる場合は、胃酸の分泌が過剰になっていることが原因と考えられます。その場合は、胃酸の分泌を調整する作用があるH2ブロッカーと呼ばれる薬を使用しましょう。

また、食後の痛みや胃もたれがある場合は、消化不良が原因と考えられるため、消化を助ける作用がある消化剤の薬を使用しましょう。

症状 適した薬
空腹時の胃痛 H2ブロッカー
食後の胃痛、胃もたれ 消化剤

H2ブロッカー-空腹時の胃痛に

H2ブロッカー(H2受容体拮抗剤)とは、胃酸の分泌を抑制する効果がある薬のことをさします。食べ過ぎ・飲み過ぎやストレスなどによって作られたヒスタミンという物質が、胃粘膜にあるH2受容体を刺激することで、胃酸の分泌が増加します。
H2ブロッカー(H2受容体拮抗剤)は、ヒスタミンより先に胃粘膜のH2受容体と結びつくことによって、過剰な胃酸の分泌をおさえる薬です。

H2ブロッカー(H2受容体拮抗剤)の働きをする成分
・ファモチジン
・ニザチジン
・ラニチジン
・ロキサチジン酢酸エステル塩酸塩 など

消化剤-食後の胃痛・胃もたれに

消化剤は、胃の消化を助ける働きがあるため、胃もたれや食後の消化不良による胃痛の改善も期待できる薬です。

成分によって分解できる食べ物が異なるため、消化剤には複数の成分が配合されていることが多いです。

消化剤の働きをする成分
・リパーゼ
・プロザイム
・ビオヂアスターゼ
・ウルソデオキシコール酸 など

H2ブロッカーの市販薬-空腹時の胃痛に

分類 成分 剤形
H2ブロッカー ファモチジン 錠剤

ガスター10に含まれるファモチジンが胃酸の出すぎをコントロールし、胃痛、胸やけ、もたれ、むかつきに効果を発揮します。直径7ミリの小粒で飲みやすい錠剤です。

ガスター10には、錠剤以外の剤形もあります。お好みの剤形の薬を使用してください。

速く溶ける飲みやすい粉薬

ガスター10〈散〉

分類 成分 剤形
H2ブロッカー ファモチジン 粉薬

1包の内容量がわずか0.5gでサッと飲め、薬の粒が細かく服用後すぐに溶けるのが特徴です。l-メントールが配合され、ス~ッとした清涼感が広がります。

水なしで飲める薬

ガスター10 S錠

分類 成分 剤形
H2ブロッカー ファモチジン 錠剤

口の中に入れるだけで口内で溶け出し、水なしで服用できる薬です。l-メントールが配合され、ス~ッとした清涼感が広がります。

消化剤の市販薬-食後の胃痛・胃もたれに

分類 成分 剤形
消化剤 リパーゼAP6
プロザイム6
ビオヂアスターゼ1000
ウルソデオキシコール酸
錠剤
制酸剤 炭酸水素ナトリウム
合成ヒドロタルサイト
沈降炭酸カルシウム
健胃生薬成分 ケイヒ油
レモン油
ウイキョウ油

太田胃散A錠剤は様々な消化剤成分によって消化を助け、制酸剤成分によって出すぎた酸を中和します。

また、ケイヒ油などの生薬成分は、胃の働きを良好にする健胃作用があります。消化剤の成分と合わせて胃の働きに効果を発揮します。

治療中の方は医師の指示に従いましょう

市販薬は医師に処方される薬とは異なり、長期に渡っての使用はできません。薬に添付された説明文書をよく確認してください。紹介した市販薬はガスモチンがなくなったときの代用としての使用に留め、治療中の方は、早めにかかりつけの医師に相談してください。