子供に魚の目はほぼ発症しない

魚の目とは、過度な摩擦や圧迫により足や手の皮膚の表面が硬くなり、角質が皮膚の内側まで侵食していく症状を指します。

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しかし、魚の目は体重の重い大人が足に負担をかけることで発症する病気であり、大人より体重の軽い子供にはほとんど発症することのない病気だといわれています。

魚の目の原因や治療について詳しくは、関連記事をごらんください。

魚の目ではなくウイルス性イボ

子供の足にできる魚の目のような症状は、ウイルスが原因のイボである確率が非常に高いと考えられます。

ウイルス性のイボは魚の目やたこと違い、ウイルスが体内に感染することで発症します。医療に従事していない人が、見た目だけで魚の目とイボを見分けることは非常に難しいでしょう。

子供の足や手に魚の目のようなものがみられた場合は、なるべく早く皮膚科を受診することをおすすめします。

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皮膚の内側で増殖したイボのウイルスが、表面近くまで増殖を繰り返すことで皮膚が盛り上がりイボとなります。ウイルスが他の箇所に接触し感染すると、その箇所でも増殖を起こしイボが増える場合もあります。

目に見えないほどの小さな傷口からウイルスが侵入するケースや、免疫を抑制する薬を使用して治療をしている期間中、そのほかアトピーなどの皮膚炎で皮膚のバリア機能が低下している場合に感染するケースが多くみられます。

魚の目と似ているイボの種類と原因

子供に現れる魚の目に似たイボには、ヒトパピローマウイルスを原因とした「尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)」と「ミルメシア」の2つがあります。

尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)

魚の目と間違えられやすい代表的なウイルス性のイボで、主に手指や足の裏にできます。

表面に凹凸があり、小さな黒い点がみられます。症状が進行するとなかなか治らないので、長期にわたる通院が必要になります。

ミルメシア 

子供の足の裏に魚の目のようなものを見つけたら、ミルメシアと考えて間違いありません。患部は盛り上がり、中心部分が噴火口のようにへこんでいます。赤みを帯びている場合もあり、体重をかけると痛みを感じます。

原因は「ヒトパピローマウイルス」

ウイルス性のイボは、ヒトパピローマウイルスが原因とされています。ヒトパピローマウイルスは全部で150種類以上あるといわれており、その中でも尋常性疣贅は「ヒトパピローマウイルス2型(HPV-2)」によって、ミルメシアは「ヒトパピローマウイルス1型(HPV-1)」によって引き起こされています。

感染源ははっきり特定されていませんが、学校や習い事でのプールで感染するケースがあるとの報告があります。また、ウイルス性イボを触った手指から別の箇所へ感染することもあります。

プールの後は体をしっかり洗い流させる、イボを触らせないなど、子供自身に感染予防をさせることが大切です。

小児科ではなく皮膚科を受診する

子供の病気では小児科を受診するイメージがありますが、魚の目のような症状など、皮膚の異常に関しては皮膚科を受診しましょう。

小児科を受診しても症状の原因など詳しくは分からないこともあり、再び皮膚科を受診し直さなければならない場合もあります。

病院での治療法について

イボの治療はさまざまな種類があり、いくつかの治療法を同時進行させることがあります。液体窒素凍結療法が第一選択とされ、改善がみられない場合に別の治療法に移行するのが一般的とされています。

液体窒素凍結療法 

-196度の液体窒素をスプレー、もしくは綿棒等に浸して患部を焼き、徐々にイボを小さくしていきます。

これを1~2週間以内に1回のペースで15~20回行います。2週間以上を空けるとイボが盛り返してしまうので、定期的な通院が必要になります。

この治療法は痛みをともなうことが多いとされています。治療期間には個人差がありますが、週1回の通院ペースでも治療に半年近くかかり、イボが進行している場合は1年以上かかることもあります。

スピール膏

角質を軟化する作用のある、「サリチル酸」を含んだスピール膏で治療します。

ビタミンD3軟膏を塗った後にスピール膏を上から貼ることで、薬の成分がイボに浸透し効果が高まることが期待されるため、併用されることもあります。

市販薬でもサリチル酸を配合した治療薬が販売されていますが、ウイルス性のイボには医師の判断のもとで使用する必要があります。市販薬を使用して自己判断で治療することはやめましょう。

漢方のヨクイニン内服 

古くからイボの治療に用いられている漢方薬です。ヨクイニンはハトムギ由来の成分です。免疫反応を活発化する作用がイボにも効果があると考えられています。お茶にアレルギーがなければ、子供でも服用できます。

主に、液体窒素での治療と併用して処方されることが多くなっています。

市販薬での治療は控える

子供の足にできたものを自身で魚の目と判断し、市販の魚の目治療薬などを使用するのはやめましょう。

市販の魚の目治療薬に含まれている「サリチル酸」は、角質を軟化させる作用がありますが、イボの場合は角質が厚くなる病気ではないため作用が強く出てしまう場合があります。

魚の目のようなできものを発見したら、まずは皮膚科を受診しましょう。

その後魚の目と判断された場合は、市販の魚の目治療薬を使用しても問題ありません。

魚の目の取り方については関連記事をごらんください。

おわりに

体操やバレエなどで足を締め付けられるスポーツをしている場合は、子供でも魚の目ができることがあります。しかし、ほとんどの場合はウイルス性のイボだと思った方が良いでしょう。

重症化することは少ない病気ですが、イボが進行してからの治療は痛みをともなう場合が多く、手術をしなければならないケースもあります。子供の変化にはいち早く気付いてあげるようにしましょう。